1510話
「使いやすいでしょ?じゃあ、返してね」
婆娑羅から光魔法をまとめた魔本を回収する。
「うちにも魔法を使えたらな・・・」
「使えるでしょ?」
「使えるかな?」
自信がないのだろう。
「今何時間?」
「30分です」
「企画変更!婆娑羅に魔法が使えるのかの確認をしようかな?階層の移動かな」
まだ誰も到達していない40階層を殲滅し、邪魔なオブジェクトを切り落とす。
「槍で魔法を使う感じでやってみて」
極太のビームが出るのだった。俺的にはそっちの方がかっこいいと思うけどな〜。
「細かい魔法を使いたい」
あの蒼炎の時には、普通に使えていたよな・・・。
「イメージは?」
「魔法を使うとイメージしてる」
「魔力操作は?」
「あまりしていない」
「それが悪さをしている可能性があるね」
外部端末のものを経由して魔法を放っている。それにより、魔法の出力コントロールができていない可能性だ。武器を使う上で、気力や魔力を流すのは当たり前のことだ。そこから魔力をとって、属性に変えている。
それにより、出力が固定化されている可能性だ。流す魔力を制限すれば、魔法のコントロールができるのではないか?という考えだ。100の出力で出されているものを10とかに減らすイメージだ。
・・・この考えがあっていた時、あの蒼炎の槍から放たれた魔法って、最大出力じゃなかったってことだよな・・・。おそろしいわ〜
「とりあえず、検証がいるから魔法をイメージして使ってみて、とりあえずボールをイメージして」
「ボールボール」
ブツブツと呟きながら魔法を作っていく。完成したのは、巨大なボールだった。
「放っていいよ」
「どこに?」
「前」
婆娑羅が指の刺した方向に魔法を放つ。スピードが遅い。もっとスピードがあってもいいと思うけどなー。
「今日だけで威力調節は絶対にむり、だから他の考え方を加えるよ」
魔法の能力変化だ。空中に大きめの土魔法を作り出す
「まずは、俺流魔法の座学を始めるよ。これが婆娑羅がさっき作った魔法だとする」
そして横に通常サイズのアースボールを作り出す。
「こっちが通常サイズね。婆娑羅の場合は無駄が多いって感じ。魔力の能力を振り分けていないって感じかな?」
「魔力の使える量を100とするでしょ?大きさ、速さ、硬さ、操作のしやすさの4つのパラメーターがあるって考えてるんだよね?で、基本は全部25で振り分けられていると考えてね。ここまではいい?」
「ああ」
「で婆娑羅の場合は、ネジが飛んでいるから魔力量が500ある。けど今制御しているのが100だけだから、残りの400はどうなる?」
「均等に分散される?」
「全部大きさに振られている」
「とりあえずは、このステータスを振ってみることを意識すればいいと思うよ」
「・・・爆発とかは?」
「できると思うけど、おすすめはしないかな?」
ライトジャベリンを用意し、スピードサイズに全振りし、おまけで爆発を付けたものを作り出す。そしてすぎに爆発するのだった。
「条件設定をしないと即座に爆発するから、体が吹き飛ぶよ」
だから慣れてからしないとね。
「お前の場合は、大きさとか自由だっただろ?」
「あれはね、魔力を多めに流しているからかな。通常が100だとすれば、俺が流すのは150とか200とかの魔力を流しているからねー。婆娑羅の場合は、100からスタートしていくはずが500とか1,000とかからスタートしているからめんどくさいことになっているんだよ・・・」
とりあえず、弱くすることを教えてから、節約方法を教えてけばいい。あと、1つ思いついたことがあった。
指先を基準として、火魔法でブレードを作り出す。それを振り下ろすのだった。ちょっと遅延はあるが、確実に思った通りの移動をしてくれるため、ちょうどいい感じになりそうだな。刀とかでリーチを伸ばす方法だが、腕で行っても問題ないようだ。刀がなくなった時にちょうどよさそうだな。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




