117話
今回は俺も戦闘に参加する。と言っても武器は持っておらず、魔法での戦いにするためだ。そして今回使う魔法は、水と風だ。どちらもレベルが低いので、余裕で勝つことのできるこのオークでのスキルレベル上げだ。少しづつだが、使っていたので、今のレベルは3だ。一応の攻撃魔法は使えるようにはしている。
目標はレベル5以上になることだ。そうすることで効率よく魔法を使えるようになる。今のままでは器用貧乏だ。そのためどれかを鍛えることで飛び抜けた存在になりたいところだ。
と、オークと戦える順番がきたようだ。入った瞬間にオークと目が合う。もう余裕で戦うことができるので、警戒してボス部屋に入ることもいらない。そのため気配は殺しておらず、そのまま入った。
「杖?」
持っている武器は杖だった。今まで戦ってきた中でも1回も出たことのないとてもレアだ!!魔法系のスキルブックが手に入ると考えると、とてもよだれが止まらない。今なら目を$にできそうだ。
そんなことを考えていると、魔法が飛んでくる。それは、ウィンドジャベリンだった。一気に冷めてしまった。いらねーという感想しか出てこない。持っている魔法を重ねがけできるのであれば欲しい。だが実際はできない。できるのであれば、今頃最強の魔法使いだらけだ。
そのウィンドジャベリンに、ファイヤーランスをあて、弾き飛ばす。正直焦ってしまって、最初に決めていた縛りを早速破ってしまった。今からにしよう。
ウォータージャベリンで攻撃を仕掛ける。さらに右から、アイスバレットが飛ぶ。だが、ウォータージャベリンの方に攻撃をあて、そちらを無効化させる。そしてアイスバレットは、左腕に当たり氷の棘ができている。左手に杖を持っているので、もし当てることができたのなら、持ち替えたり、長さを調節したりすることができなくなったのに・・・。
気をとり直して、ウォーターボールに切り替える。そして魔力を込め、それを大きくする。そして、それをぶつける。魔力を込めまくったことで、軽いウィンドジャベリン程度では破壊されないほどの強度を持っている。そして当たりびしょびしょになっている。そのため、服が重くなっているのか、動きがさっきよりも遅い。さらに回避しようとしていたが回避をできておらず、こけている時に当たった。
その状態で凍る。そのため、口元に氷ができている。今の状態では呼吸ができず、俺たちの勝ちになる。そして静寂が場を包む。ピクリとも動かないそれは、ついに光りだしドロップへと姿を変える。
変えた途端に氷は割れた。ふと、狼の方を見るが首を傾げている。こいつがしたわけではないようだ。ということは配慮か・・・。そのドロップは、風魔法のスキルブックと杖だった。これも鑑定行きだな。そう思い、マジックバッグの中にしまった。
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