114話
氷魔法を放つのを観察している。匂いで俺らの方に向かってきているのはわかっているらしい。だが、わかっているだけで対策をしなければ意味がない。そのための案としては、足を遅くするか瞬殺するかだ。今の俺の場合だと瞬殺の方だ。
今の時であれば、対策はいらない。あの時は足を遅くしていたぐらいだった。それ以外の対策ができなかったと言うのが正しい。氷魔法でどんな対策をするのかが見ものだ。するとしたら、地面を凍らせてスピードを落とさせるのが効率がいいと思う。
と思っても口に出さないのだが・・・。果たしてどのような判断をするのか気になる。と、イライラが溜まっているのがはっきりとわかってくる。コントロールが雑になってきており、魔法を外すことが多くなってきている。そんな魔力の余裕はないはずだ。そのため、そんなことをしているとすぐにへばってしまう。
見たことか、少しづつではあるが、スタミナも減ってきている。さらにその相手をしているゴブリンもだ。ゴブリンの場合は、傷も負わされていることからHPも減っている。このままでは死ぬなー。
そう思っていた時だった。魔法の種類が変わった。今までは傷を負わせるという考えのもと、アイスバレットを放っていた。だが、その攻撃がアイスボールに変更されている。アイスボールにあたると怪我をする。他にも効果があり、魔力を余分に込めることで当たったところを凍らすことができるようになる。
昨日のうちに戦い方として調べていた。後に戦いで採用するかもしれないモンスターだ。そのため、仲間の魔法の効果を知っておかなければならない・・・。
模範解答的な攻撃の仕方だ。その攻撃があたると同時に凍りつき、そのまま絶命する。さらに、その際に匂いは出てはいるが少なく、コボルトを多く呼ぶまで至っていない。
もし俺の案である、地面を凍らすを選択していた場合。一緒に戦っているゴブリンまで行動を制限することになる。そのため、団体で戦うには効果的な魔法ではないといえる。そして、底を突きかけていたゴブリンのスタミナだが、少しづつではあるものの回復をしている。
さらに敵が少なくなってくるので、落ち着いて狩ることができている。うん、いいことだ。もし協力するならば、水魔法で地面を濡らしてからの氷魔法がいいかな?その方が効果は高そうだ。さらに水魔法で濡らしてから凍らすことで凍死させることもできる。これは戦闘の幅が広がるなー。
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