表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は、憧れのカノジョ!?  作者: アルシィア
5/28

第05話 「幼馴染との和解」

保健室と女子トイレの一件で、少し吹っ切れた僕は、桃谷さんと和解が出来て、

僕たちの秘密を共有できる仲間が出来て、少しホッとしている…。

まだまだ、頭の痛い問題は山積みなんだけどね…青嶋さんとじっくり話し合わないと!


身体の方は、かなり楽になったので、保健室から出ることにした。

教室に戻るまで、桃谷さんはすごく心配してくれていた…ほんとに迷惑かけちゃったな…。

いつか、何かお礼をしてあげたいと思う、そうだ!何かお菓子でも作ろうかな?クッキーでも。


それで、桃谷さんと話し合った結果なんだけど、今まで通りに接することとなった。


「美沙希ちゃんの姿で、赤坂くんとは呼べないよ~私が訳が分からなくなるし…ね!」


「私のことは、今まで通りに、汐里で良いからね~ほかの呼び方したら、許さないぞ~」


「それと~美沙希ちゃんは自分のことをあたしって言ってたから…僕は、やめてね?」


だそうだ…兎に角今の僕は…あっ違う!…私は、青嶋さんなわけで…。

周りに怪しく思われないように、演じていかないと…あ~不安しかないよ…。

そんな気分が晴れないまま、自分の教室に戻ってきた。


「青嶋さん!大丈夫?」


「いきなり倒れたから、びっくりしたぜー」


クラスのみんなが私の周りに集まってきて…それぞれの思いを喋ってくるのだけど…、

人見知りの激しい私は、みんなの言葉が頭の中でわーんわーんと響いて来て…目が回る~。

桃谷さんが割って入ってきて…。


「はいはーい、みんなそこまでだよ?美沙希ちゃんは、ちょっと疲れてただけだから、心配ないよー」


「そうなんだ…心配しちゃったよ」


「無理するなよ、青嶋!」


桃谷さんの一言で、みんなは安心したのか、自分の席に戻っていった…助かった…。


「ありがとう…汐里」


「ううん、美沙希ちゃんのためなら、どうってことないよ!いつでも私を頼ってね~」


桃谷さんと和解してから…すごく近くなった気がするんだけど…なんでだろう?

私は青嶋さんと違うのに…そんなに簡単に割り切れるのだろうか?不思議で仕方なかった。

兎に角、桃谷さんとは仲良くやっていけそうだから…それは問題ないんだけど…。

さっきから視線が気になる…怖くて目が合わせれないよ…。


自分の席で俯いていると、誰かが近づいてくる…青嶋さんかな…怒られちゃうよ…。


「青嶋…ちょっといいか?」


「え?…とっ俊樹!?あっ違う…碧川くん?」


まっまさか、俊樹から話しかけられるとは思ってなかったので、普通に呼んでしまった…。

咄嗟に言い直したものの…多分バレてるかもしれない…。


「言い直さなくていい、それは…いや、今はいいや、ちょっと来てくれよ」


「…うん、分かったよ」


何か…いつもと雰囲気が違う、俊樹の後をついて行く…どこに行くんだろう?

何も言わない俊樹の後を追いかけて、いつの間にか屋上に来ていた…。


「ここなら誰もいないだろう…それでだ、青嶋…いや、皆人なんだろう?」


「え!?どっどういうこと??」


いきなりで意味が分からなかった…何で私が皆人だと…。

全くの予想していなかった展開で、どうして良いか分からず、言葉を失っていると…。


「皆人と…いや違うか、青嶋と話をしたんだよ、お前が倒れて、いない間にな…」


「え!?青嶋さんが…」


青嶋さんは…俊樹と何を話したんだろう…うん、何となくだけど…想像がつく…。

多分あれかな…諦めたかな、説明するのを。


「ちなみになんだけど…どんな話をしたの?」


「ん?それはだな…」


ここから、俊樹の回想話が続く…。


『皆人!どうしたんだよ、今日は…何かおかしいぞ?』


『そうか?どこもおかしくないぞ?』


『喋り方にしろ、行動にしろ…全然、お前らしくないぞ!』


『幼馴染みだっけな…お前たち…めんどくせーなー』


『そうだよ!お前の知ってる赤坂ではない、俺は…青嶋だ!』


『はぁ!?何を言っているんだお前は…』


『あとは、俺の格好している赤坂と話をしろーじゃあな』


『おい!皆人、寝るんじゃねーよ、意味が分からないぞー』



「って、話があってだな…半信半疑で青嶋に話しかけているところだ」


やっぱり…説明を放棄して、私に押し付けてきたし…。

いつもこうだ…何でもかんでも私に降りかかってくるんだから…青嶋さんのバカ…。


「…うん、分かったよ、信じるか信じないかは俊樹に任せるよ、順を追って話するね」


「OK、頼むわ」


それから私は今朝からの出来事を振り返りながら…俊樹に話をする。

幼馴染みの彼だ、嘘を言ってもすぐバレるだろう、ここは信実を言うことにした。

それと信じてもらうには、過去話を言うことが早いと感じ、答え合わせをしていく…。


「こんな昔の話を皆人以外、知るはずもない…ましてや高校で出会った青嶋が知るはずがないな…」


「原因ははっきりしないけど、今の青嶋さんは私なんだよ…」


「信じがたい話だけど…話せば話すほど皆人と思える…うん、分かった、お前を信じるよ」


「ありがとう、俊樹」


いつも味方になってくれる俊樹が、私の話を信じてくれて…少し涙が出てきた。

秘密を共有できる頼もしい仲間はまた増えた、少し気持ちがほっとする。

笑顔で俊樹にお礼をすると…なぜか黙って私を見てくる…?


「何かお前…可愛いな」


「え!?え!?かっ可愛い??」


「いつもの青嶋を知っているだけに…なんだろう、その笑顔はヤバすぎるな…」


「かっ可愛いのは、青嶋さんであって、わっ私じゃないし!」


「私は皆人なんだよ?気持ち悪いこと…言わないでよ!!」


「…何だろう、この気持ちは…わからん」


「しっ知らないし!私行くから!」


悩む俊樹をほっておいて私は、教室へと戻る…私が可愛い!?そんな訳が…。

でも、可愛いと言われて嬉しかったのは…何なんだろう?

違う違う!私は男なんだから!そう自分に言い聞かせるのでした…。

久しぶりの投稿です。

のんびり書いていくつもりです、ご了承ください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ