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僕は、憧れのカノジョ!?  作者: アルシィア
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第23話 「お昼休みは、2人で過ごして…」

教室に入り、今日の授業が始まった…朝は、俊樹と一緒に教室に入ってきたことを、

クラスのみんなから質問攻めにあって…何とか桃谷さんが間に入ってくれて…事なきを得たのだけど。


大半の男子が、私に彼氏が出来たと勘違いをして…ショックを受けているみたいだった。

その反面、女子からは、今までの行動とは違うので、興味津々であるみたい…。

私の平穏な生活を返してください…すごく疲れるんだけど!はぁ…。


午前中の授業が終わり、お昼休みとなった…。

いつもの様に、屋上へ移動しようとすると…桃谷さんと…俊樹が着いてきた!?


「え!?俊樹は、教室で友達と食べるんじゃないの…?」


「久しぶりに、お前と食べたくなったからな…ダメか?」


そう言えば…青嶋さんと身体が変わってから、周りの目もあって、一緒に食事はとってなかった…。

それまでは、俊樹とは毎日一緒に食事をとっていたのに…。


「ダメ…じゃないけど…汐里、どうする?」


問題は、桃谷さんだ…最近はずっと彼女とお昼を共にしているからね…。

桃谷さんに問いかけると…少し悩んでから…笑顔で。


「うん、いいよ!今日は、翠川くんと一緒にお昼にしたら?」


「私は、他の友達とお昼にするから、いいよ~」


そう言って、教室に戻っていった…あれ?今日は、素直に引き下がるんだね…。

何だか…その行動が怖いんですけど…怖くて聞けません。

仕方なく、廊下で立ち往生するわけにも行かず、俊樹と屋上に向かうことにした…。


屋上に向かえば、案の定…私たちのことで、話題の的にされてしまう…。


「おい!今日は、青嶋さん…桃谷さんじゃなくて、翠川と一緒だぞ!?どういうことだ??」


「いつもの2人ではないだと!?…尊い時間を返してくれよ…」


また尊いとか!?訳の分からないことで噂になってるよ…やだな…。

逃げるように、奥のベンチに行くことにする…もう定位置となりつつあるな…。

奥のベンチで2人で座る…あれ!?俊樹が、すごく近いんですけど…。


「ほら、みんなの噂になってるよ?良いの?それで…」


「朝も言ったじゃないか、その方が好都合だし、俺は問題ない」


私が問題なんですけど…また後で、みんなに質問攻めをされるんですけど…。

そんな私の悩みなど露知らず、今朝、渡したお弁当箱を開けている。


「おお、今日も美味そうだな…」


「なぁ…皆人、あれをやってくれないか?」


「ふぇ!?あれって…なに?」


突然、俊樹が変なこと言うから…変な声が出ちゃったじゃない…もう、恥ずかしい。

しかし…あれって何!?思いつかないんだけど…はっ!?まさか…ニャンコの…マネとか!?


「えーと、あれだ…恋人たちがやってるだろ?『あーん』ってやつ、あれをやってくれ」


「えええっ!?何でそんなことを…やだよ、恥ずかしいし…」


そもそも、恋人同士でもないのに…そんなことする意味が分からないよ…。

それにみんながこっちを見ているんだよ?恥ずかしいだけじゃない…。


「良いじゃないか、1回だけでも体験してみたいし」


「こんなこと…皆人しか頼めないからな、なぁ…頼むよ!」


「頼まれても…嫌なものは嫌だから…」


「いいだろう?俺のした、本気の告白を振ってるんだからな?少しは分かってくれよ」


「むー仕方ないな…」


それを言われると、断れないじゃないか…ホント、卑怯だよ!

覚悟を決めて、自分のお弁当の唐揚げを掴み、俊樹の口に向けて差し出す…。


「じゃあ…あーん…」


「あーん」


俊樹が、私の唐揚げを口の中に入れて咀嚼する…なにこれは!?めちゃ恥ずかしいのだけど!

周りのみんなからの反応も痛い…何と言う拷問だよ…。


「うん!やっぱり美味いな、皆人の唐揚げは」


「そっそう?…ありがとう」


「何、赤くなってるんだよ…恥ずかしいのか?」


「あっ当たり前じゃない!俊樹の…バカ…」


こんなやり取りをしながら、お昼休みを俊樹と一緒に過ごした…。

教室に帰ったときの、みんなの質問攻めがあったのは…言うまでもなかった…。

毎日がトラブルだらけだよ…何とかして、青嶋さんを説得しないと!


午後からの授業が始まり…やがて、放課後となった…。

俊樹と青嶋さんは、バスケの部活があるので、すぐに教室を出て行った…。

どこかで、青嶋さんと話ができる時間を作らないと…体育館の方に向かった…。

その横を桃谷さんがついてくる…あれ!?帰らなくていいのかな?


「汐里…帰らなくていいの?」


「私、青嶋さんと話がしたいから…バスケ部の練習を、見に行くのだけど」


「うん、私もいくよ~美沙希ちゃんと話したいし~♪」


私と話…ですか…お昼のことを根掘り葉掘り、聞かれるのかな…。

よく考えてみると…今日の俊樹は、私にグイグイ来てた…本当に諦めてないのね…。

親友と恋人関係…なんて、私には考えられない…まだ青嶋さんのことが…。


「美沙希ちゃん、何か悩みごとかな~難しい顔をしてるよ?」


「あっ…そっそんなんじゃなくて…」


「う・そ・つ・きー♪…美沙希ちゃんの顔に、恋の悩みって書いてあるぞ~♪」


「えt!?うそうそ!」


私が慌てて、カバンから鏡を取り出して、顔を眺めていると…。


「ほ~ら、美沙希ちゃん…わっかりやすい~♪うふふ」


桃谷さんが、私を見て笑っている…あああ、また引っ掛けられた!?

絶対に私の悩みごとを分かっていて、私を試したのよね…ホント意地悪…。


「むー汐里のいじわる…」


「うふふ、ごめんね美沙希ちゃん、可愛いからつい…イジメたくなるの~♪」


「ふーんだ、そんなことを言っても、許しませ~ん」


わざと怒ったフリをする…たまには、私のからもお返ししないと…割に合わないから!

桃谷さんには、そんな態度もお見通しなのか…慌てる振りもせずに…。


「ごめん、ごめんね~美沙希ちゃん、さぁ~行こ~♪」


そう言って、私の腕に手を回してきて、私を引っ張り出した…。

ホント、彼女には勝てないです…困り顔をしながらも、青嶋さんがいる体育館に向かうのでした…。

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