表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は、憧れのカノジョ!?  作者: アルシィア
23/28

第22話 「今の生活に慣れてきて…」

昨晩は、青嶋さんのお母さんと楽しい団欒を過ごすことが出来た…。

お父さんの方は、帰りが遅かったけど…私の作ったカレーを食べていたみたい。

うん、作った甲斐があったよ~誰かのために…料理するのは、ホント楽しいからね。


それから、お風呂に入り、パジャマを着てベットに入る…。

今日も色々なことがあったな…青嶋さんと身体を入れ替わってからの、私の生活は一変した。

特に変化もない、平凡な生活は無くなり、毎日、何かに巻き込まれているような気がするよ…。


俊樹とのことを考えてしまう…奪われてしまった、私のファーストキス…。

俊樹の唇と軽く重なった、自分の唇をそっと触れてみる…。

…何だろう、キスされた実感があまりない…俊樹だから何だろうか…現実味がない。

でも、思い出すと…段々と恥ずかしくなってくる…明日から、どうすればいいんだろうか…。

相手を意識するなって言うのが無理だから…余計に意識してしまうし…。


あーやだやだ…余計、ドツボにはまるよ…これは…寝てしまおう…。

私はそっと目を閉じることにした…良い夢が見られたらいいな…。


青嶋さんと身体が入れ替わって、数日が過ぎていた…。

一向にも身体が、元に戻る気配がない…慣れてきた身支度…、

もう生活の一部となってきている…このままではいけない…。

青嶋さんと話をして、何とか元に戻る方法を見つけないと!


そんなことを思いながらも、いつもの様に、朝食とお弁当作りをしている私…。

青嶋さんのお父さんとお母さんが、私の朝食をまだか?と待っているんですけど…。


「今朝も美味しいものが、食べれて幸せだな…」


「そうね、こんなにも幸せな時が来るなんてね…」


「あはは…大げさだよ、パパもママも」


私の作った朝食を、2人とも涙目になりながら、堪能している…。

どれだけ、青嶋さんは愛されていたのか、良く分かる瞬間だった…。


「料理もそうだが、美沙希がこんなにも女の子らしくなってくれたのが、一番に嬉しいことだな」


「そうね~このまま男の子のようになっていくのか…とても心配だったからね」


「そっ…そうなんだね…あはは…」


酷い言われ様であるのだけど…まぁ、うん…青嶋さんだとそう思っちゃうよね…。

言葉使い、行動や仕草など…どれをとっても女の子らしさなんてなかった…。

男らしくカッコいい、青嶋さんに憧れている訳だからね…私は。


そんな私が…女の子らしく振舞っている…あれ!?どういうことですか??

おかしい…男として行動していたはずなのに…なぜ!?

それよりも…早くお弁当を作らないと、学校に遅刻しちゃうな…。


「あら?また…彼氏のお弁当を作っているのね~青春ね~♪」


「なに!?パパは許しませんぞ?美沙希には、彼氏は早すぎる!」


「だ~か~ら!私には、彼氏なんていませんから!これは友達の分だし…」


青嶋さんのお母さんじは、ニヤニヤ顔…お父さんは、怒り顔…。

朝から、すごく疲れるんですけど…変に誤解しないでほしいよ…。

でも、俊樹に作っていることは隠さないと…特に、青嶋さんのお父さんには!


「じゃあ、パパの分も作ってくれよ!それで許す!!」


「あ!じゃあ~ママの分もよろしくね~♪」


「ううぅ…分かったよ…明日からで良いかな?」


朝からまた忙しくなるけど…どうせ作るのだから、数が増えても…そんなに手間は変わらないし。

まぁいっか!誰かのために作るのは、苦にはならないから…むしろ楽しいし!


朝からドタバタな出来事があったけど、支度を終えて学校へと向かう…。

途中で俊樹に出会った…あれ?こんな時間に珍しいな…。


「おう、おはよう、皆人」


「うん、おはよう、俊樹…こんな時間に珍しいね?朝練はないの??」


「お前のことが心配でな…お前の登校時間に合わすことにした」


「えっ!?何で??」


あんなに好きなバスケを休んでまで、私の為にって…どういうこと!?


「何を言ってるんだよ?お前は…この間、危なかっただろう?」


ニャンコ事件ですか…あの件は、思い出したくないです…はい。


「皆人…お前は、危機感がなさすぎるんだよ…少しは自覚しろよ?」


「どっどういうことなの!?自覚しろって…」


「今まで、男だったから仕方ないがな…兎に角、男に隙を見せすぎだ」


「そっそうかな…私は特に何もしてないけど?」


「意識の問題だよ、相手に隙を見せすぎると…そこを付け込まれるからな」


「…こういう風にだ!」


「えっ!?ちょっと、俊樹!」


そう言って…私を壁際まで追い込んで…壁に手をつき、

所謂『壁ドン』ってやつをされてしまった…ヤバイ!顔が近い!近い!


俊樹は、何も言わずに…じーっと私の顔を見つめる…そんなに見ないでほしい…、

すごく恥ずかしいのだけど!我慢できず、目を逸らしてしまった。

その瞬間、俊樹の唇が近づいてきて…私は、またキスをされてしまった!?


「んっ!?」


「…なっ?こうなるだろう?」


「むーこうなるじゃないよ!また、キスした…」


「お前の恥ずかしがる顔が、可愛くてな…つい」


また、私のことを『可愛い』と言う…その言葉に耐性の無いので、また照れてしまう…。

これじゃ、俊樹の思うつぼだ…そう思うのだけど…素直に嬉しい部分もある…。

それじゃ悔しいから…負けず嫌いな私は…。


「もう…俊樹の…バカ」


こう言うのが、私の精一杯だった…また恥ずかしがると喜ぶ彼が、ムカつくんだけどね…。

そんなやり取りをしながら、彼と一緒に学校へと向かう…。

校舎に入る前には、私と別行動しないと…学校中で噂になる…。


「学校の中に入ったら、別で登校しようよ」


「んっ!?何でだ?」


「俊樹は嫌じゃないの?私と一緒に居ると…学校内で噂になっちゃうよ?」


「別に?その方がお前にとっても、俺にとっても好都合だからな」


「悪い虫が寄り付かなくて、その方が安全だし」


むむむ…何!?このグイグイ来る、俊樹のキャラは…いつもの彼じゃない…。

いつもクールで、私と同じ性格の、周りに目立ちたくないはずなのに…。

それ以上、何も言えなくて…、一緒に教室に入ると…案の定、クラスで噂になるのは、

言うまでもなかった…ああ…目立ちたくないのに~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ