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僕は、憧れのカノジョ!?  作者: アルシィア
13/28

第13話 「何事もうまくいかない日々…」

うーん、昨日は疲れすぎてよく眠れたな~。

ベットから身体を起こし、んんっと身体を伸ばす。


「うん、今日もいい天気~♪」


昨日も色々とあって大変だったけど…この青空を見ると少し気が晴れてくる。

この嬉しい気分で行動をしたいと思い、パジャマを脱いで制服に着替える。

さすがにもう慣れてきたな~女子の制服に着替えるのも。


「朝ごはんとお弁当の準備をしなきゃ」


部屋から出てリビングに向かった…。

今日は、青嶋さんのお母さんはいなくて、代わりにお父さんがいて、

テーブルに座り、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいた…挨拶しなきゃ!


「おっおはよう…ございます、パパ…」


「…ん?ああ。おはよう美沙希…珍しいな?お前から声をかけてくるなんてな…」


挨拶するときのみ目をこちらに向けたが。すぐに新聞に目を戻し会話はそこで終わった…。

お父さんも青嶋さんに対して無関心な態度…何なの?ここの家族は??

これ以上会話してもボロが出ては困るので、料理をすることにした…。


昨日、下準備したものを冷蔵庫から出して調理を始める。

それと並行して朝ごはんの準備を進めていく、テキパキとこなす…この時がすごく楽しい~♪

お弁当箱におかずを詰めて…これで完成!上手く出来たかな~♪

次が朝ごはんの準備をしていると…いつの間にか、青嶋さんおお父さんが近づいてた!?


「良い匂いがすると思ったら…美沙希、お前が作ったのか?」


「あっ!?…うん、そうだよ」


全然関心が無いと思っていたから、完全に油断していた…。

あーびっくりしたよ、ちょうど朝ごはん用に、ベーコンエッグを焼いてたところだからかな?


「良い匂いを嗅いでたら、少しお腹が空いてきたな…」


「美沙希、俺の分も作ってくれないか?」


「あっうん…いいよ、材料はあるし、パンも食べる?」


「ああ、パンも食べるよ」


「了解~♪少し待ってて」


食パンはまだあるし、トースターにセットして…その間に野菜を適当に切って…。

ついでに、コーヒーを入れるために沸かしておこうかな…。

あれこれ考えながら、行動するのは好きだから、楽しくなってきちゃった~♪


「おまたせ、パパ…どうぞ」


「おお…美味しそうだな…」


青嶋さんのお父さんが、私の作ったハムエッグを口へと運ぶ…。

自分の家族以外で。私の料理を食べてもらうのは初めてで…すごく緊張をするよ…。


「…うん、美味しい…いつの間に、料理が出来るようになったんだ?」


「え!?…あっうん、最近かな?スマホの動画を見ながらだけど…」


とりあえず適当に誤魔化してみた…ツッコまれたらボロが出そうだけど…。

そんな私の心配を余所に、食べることに集中してるようだった。


「ママが、家事をやればいいものを…仕事ばかりで…帰りも遅いし」


「…美沙希には、辛い思いばかりさせてきたな…」


ここの家族は、家での会話がなく…お互いの気持ちがすれ違っている…、

そんな感じがするよ…何か寂しいね。


「ううん、私は…大丈夫…だよ?」


「パパもママも仕事が大変だろうし…家事は私がやるから、心配しないで」


ホントは、私は青嶋さんじゃない…こんな勝手なことはしてはいけない…。

いつか元に身体に戻るかもしれないし…ダメなはずなんだろうけど…、

なぜか放っておけなかった…私が、今できることをしようと思う。


「…美沙希」


「私は、そろそろ学校に行ってきます、食器は、流し台に置いておいてね?帰ってきて洗うから」


「…ああ、分かった、行ってらっしゃい」


「行ってきます!」


唖然としている、青嶋さんのお父さんをの横を通り過ぎて、玄関に向かう。

何故だろう…すごく困った状態なのに、私はやる気に溢れていた…。

学校へと向かう足取りは、すごく軽かった…そう、教室に着くまでは…。


「おはようー美沙希ちゃん!」


「…おはよ、汐里」


「あれ?どうしたの美沙希ちゃん?朝から元気がないね?…生理が…続いてる??」


「…それもあるけど…今日…体育があることを…忘れてたよ…」


私は、運動がすごく苦手で…ちょっとしたトラウマを抱えている…。

球技の授業は、私と組むと必ず負けるというジンクスがあるぐらいで…、

私が入ると…チームメイトにすごく嫌がれるのだ。


「…あっそっか…赤坂くん、運動が苦手だった…よね…」


「女子の間でも…やっぱり知られてるんだね…ハァ…」


それだけでも憂鬱なのに…青嶋さんは、すごく運動が得意なわけで…。

私にどうしろと言うの!?絶対、みんなに怪しまれるよ…本当にどうしよう…。

そんな私の思いは余所に、青嶋はすごく嬉しそうだった…。


「…逆に赤坂くんは、テンションが…高いってわけね…」


「…勘弁して…ほしいよ…」


私のストレスがMAXの状態で、体育の授業が始まってしまった…。

男子はバスケットボールで、女子はバレーボールだった…。

誰とチームを組むんだろう…もうお家に帰りたいよ…。


チーム分けは、ジャンケンで決めるんだけど、

女子の間では、もう仲間同士で何を出すのを決めているみたい…。


「…美沙希ちゃん、グー出してね…」


そう、桃谷さんが耳元で囁いてきた…こっちも決まってるんだね。

ジャンケンの結果、桃谷さんとは同じチームだったので、ホッと一息…。

だけど…私のチームメイトは、「青嶋さんがいれば勝ち確定だね!」

的なムードになっているんですが…これ…どうしたら良いの!?


ふと男子の方を見ると…青嶋さん、俊樹と同じチームみたい…。

ああ…青嶋さんと同じチームのみんなが…すごく残念な顔をしているよ…。

「赤坂と同じチームかよ…」と言わんばかり…そうなるよね…私がいるとね…。


「美沙希ちゃん、頑張ろうね~」


「青嶋さん、頼りにしてるからね!」


私の気持ちを余所に…みんなが盛り上がってるんですけど、もうヤダ…。

朝は、すごく気合が入っていたのに…とても…胃が痛いです…誰か、助けて~!!

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