第01話 「衝撃的な出会い」
「ハァハァ、ヤバいよ、ヤバいよー!遅刻しちゃうよぉー!!」
僕は、朝寝坊して…慌てて着替えや歯磨きをして…朝ごはんを抜いて、全力で走っている。
何故、全力で走っているのか?その理由は…学校に遅刻するからで、入学してから何回目の遅刻に
なるだろうか…いい加減、担当の先生から目を付けられているのに…。
僕の名前は、赤坂 皆人、15歳で何処にでもいる、普通の男子高校生です。
高校入学して、1ヶ月が経った頃であり、慣れない高校生活を毎日奮闘している…。
気が弱くて人見知りの性格なので…友達も少なく、寂しい毎日を送っている…、
自分で言うのもなんだけど…。
小さいころからの幼馴染である翠川 俊樹が、同じクラスにいることが、
本当に救いであり、すごく助かっている…こうやって安心して高校に行けるのも俊樹のおかげである。
でも、いくら俊樹でも僕の遅刻を救う手立てなんてある訳ない…自分で切り抜けるしかない!
腕時計を見る、まだ時間がある…このままのペースで頑張って走れば、遅刻は免れるはず…。
兎に角、僕は急ぐのであった…でも…それが…僕にとって良くないことが起こった。
「よし!このペースで行けば、何とかなるかも!いそげーいそげー!」
「なんで、こんな時に限って…生理が来るかな?マジ最悪…」
え!?曲がり角の向こうから…誰かの声が聞こえる?あーぶつかる…避けられない、止まらないー!!
向こうも気付いたようで…。
「えっ!?」
「ぶつかるぅぅー!!」
『ドーン』と言う言葉が相応しいほどの衝突をしてしまった…。
急いでるあまりに、前を確認を怠った僕の責任だ…相手の方は大丈夫だろうか?
身体を動かそうと意識を全身に命令するも…痛みで全然動けない…。
この衝撃だと…相手も相当のダメージを負ったはず…何とか介抱しなくちゃ…。
「…だっ大丈夫…ですか?…」
…あれ!?何だろう…すごく違和感がある…僕の声って…こんなに高かったっけ?
痛みを我慢して…手を見てみる…色白で指が細い…どう見ても僕の手ではなかった…。
状況は把握できず、あれこれと考えていると…相手が怒鳴ってきた!
「ちょっと、あんた!何処見て、走ってんだよー!!」
僕の顔した男の人が…僕に指差して怒鳴りつける…?…はいっ!?一体どういうこと??
と言うか…あなたはいったい…誰なんですか!?頭はますます混乱していく…。
「と言うか…なんであんたは、あたしの顔をしているのよ!」
「え!?どういう…ことですか?」
「これって…もしかして…」
「むぎゅ!?」
そう言って、僕のような人は、僕の顔を両手で挟み…マジマジと見つめてくる…。
そんなに近くで見られるなんて、すごく恥ずかしい…咄嗟に目を反らしてしまった。
それでもまだ見つめてくる…いったいこれは何なの!?
「昨日は寝不足で…クマが出来て、ファンデーションで隠した跡がある…。」
「…あんた…あたしじゃん!」
僕だって見覚えがあった…昨日、うっかりしてカッターで右の人差し指を切っちゃったんだ…。
僕らしい人も右手の人差し指に絆創膏を貼っている…間違いない、僕だ!
「じゃあ…あなたは僕ですか…」
「まぁ話したいことや聞きたいことはあるけど…とりあえず、学校に行かないと!」
そうだった!早くしないと遅刻しちゃうよー!!
痛みもなくなってきて…身体は動かせる!とにかく走らないと!!
「走りながら話すよ!あたしの名前は、青嶋 美沙希、あんたは?」
「え!?ぼっ僕は…赤坂…皆人です…」
まっまさか…憧れの…青嶋さんだった…と言うことは…青嶋さんが僕で…僕が青嶋さん!?
身体が入れ替わったっと…いうこと!?なにそれ…アニメの世界じゃないし…。
さらにややこしくなる状況だった…これからどうすれば良いのだろう…。
というか…これって、元に戻れるの!?僕、男なのに…女の子として生きていけるの??
「しかし…まいったな~あたし…今、生理中なんだよね…あんた、大丈夫?」
「え!?そういえば…なんか身体がダルいし…おなかの下の方が…ズキズキと痛む…」
「こっこれって…どうすればいいの!?僕…男だから分からないよ…」
いきなり、生理です!って言われても…僕は…どうすればいいんだよー!
相談できる女友達なんて…いるわけないし…友達は…男友達が1人だけだし…。
「ん~教えてやりたいけど…あたし、今…男だし、うん、無理」
「そっそんな…」
「あんた男でしょ?我慢しろー我慢!何とかなるよ」
我慢しろって言われても…何もわからないし…どうしたら良いんだよー!
相変わらず…青嶋さんはさっぱりしている…適当だし。
「でも…このままだとお互い困るよね…とりあえず学校に行ってから考えよう!」
「うん…分かったよ」
痛みを我慢しながら…学校へ向かって走る…遅刻するとかしないとかの問題じゃなくなった…。
これから…僕はどうなってしまうんだろう…不安でしかないよ…。
そんなことを考えながら…僕になった青嶋さんの後ろ姿を追いかけるのでした…。
お久しぶりです、アルシィアです。
新作を少しづつ書いており、とりあえず公開することにしました。
TSF物語第3弾として、身体が入れ替わり系を書くことにしました。
最初と終わりが考えていますが…途中はあまり決めておらず、
行き当たりばったりになるかもしれませんがw
思いのまま、頑張って書いていきたいと思います、よろしくお願いします。
毎日更新はしないつもりです…不定期でお願いしますね。