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【完結】貧乳令嬢の奮闘! 〜巨乳好き王子への罰として、王命により婚約させられました〜  作者: オリハルコン陸
本編

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11/23

会食

街中を見て回った後、領主の館へ向かう。

入り口で、ごく普通の見た目のおじさん領主が出迎えてくれた。

早速案内された食堂で、豪勢な昼食を振舞われる。王族相手ということで奮発したのだろうか。かなり美味しかった。


王子は素直で裏がない。

その分、領主も余計な気を回す必要がなかったのか、話が弾んでいた。

邪魔しては悪いので、私は食事に集中した。


いい感じに友好的な雰囲気の中、領主邸を辞する。

帰りは少し遠回りして、畑を見た。

うちの領もほぼ山と畑ばかりなので、ちょっと懐かしい景色だ。


なんて思っていたら、また領地に帰ってからの事を考えてしまった。

そしたら


「元気がなくないか?」


と王子に顔を覗き込まれた。


そんなことはない。節穴め。

むしろ婚約破棄されたら領地に帰れると思うだけでウキウキだ。

何せクーに会えるんだから。

そう、クーに会えるんだから。

だからウキウキだ。

…本当に。



………それに、いくら王になる可能性が全くない王子が相手とはいえ、私が王子妃なんて間違っている。

滅多にドレスを着ない、胸も激烈に小さい子爵家の娘が王子妃なんて。

釣り合わないことこの上ない。


王子が立派(マシ)になった分、周りもそういう目で見るだろう。

そんな気の張る立場なんて、やめられるものなら喜んでやめてやる。

たとえもう、王子と会えなくなったって……



どうせ私には選ぶ権利はないし…

だから国王に「この婚約は破棄だー!」って言われたら大人しく「承知しましたー!」って頭を下げて。

でも慰謝料だけは、がっつりたっぷりふんだくって。


それで王都からは遠く離れた田舎の領地に引っ込んで、のんびり暮らすんだ…。

犬とか犬とか犬に囲まれて……


今日中にもう一話アップします

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