第4話:ひいおじいちゃんの隠し部屋
うだうだと思いながら歩き続けて数分。じいちゃんの家へ着いた。
自宅から結構近いので歩いて行けちゃう。
「ばあちゃーん、母さんに頼まれて来たよー」
「あら、いらっしゃい。ルーちゃんもね。でも少し時間かかるからちょっとまっててね」
ちなみにルーちゃんとはルージュのことだ。
「時間かかるって、なんか作ってるの?」
「零ちゃん何も聞いてこなかったのね…。料理をおすそ分けしてあげるのよ」
まじかよ。じゃあ…
「ダラダラしてていい?」
「いいわよ。ゆっくりしていってちょうだい」
よし!言質とったりぃ!
合法的にダラけるぜ。
「っとその前に…」
俺はじいちゃんの部屋へ行った。
チーーン
仏壇のお鈴を鳴らして手を合わせた。
じいちゃんが亡くなったのはだいたい一年ぐらい前だ。寿命だった。
でもじゃあなんでひいばあちゃんは生きてるかって?
いわゆる年の差結婚というやつだ。
っとまあルーティーンを済ませ、さぁー寝るかー!
と思ったら床の畳が剥がれからているのに気づいた。
「む。躓きそうだな…。ちょっと退かしておくか」
そう思い畳を一畳剥がした。
「———え?何これ」
そこにはハッチがあったのだ。
こういう隠し扉って男心くすぐるよね!
あと自分的に好きな隠し扉は、本棚の本の一冊を押し込むと開くやつとか。
早く異世界行けよ!!って人もうちょっと待ってて…。