叔父の見ていたもの~エピローグ~
葬式の後
共に帰宅した母から
最後にこれ見たってと一冊の
薄いアルバムを渡された。
そこには優希と楽しげに遊んでいる
叔父の姿があった。
優希も無邪気に楽しんでいるのが
表情から見てとれた。
仕事に疲れてほとんど遊んでもやれず
僕に気を使っているような表情さえする
優希の無邪気な笑顔がそこにはあった。
アルバムをめくっていると優希が
興味深そうに覗きこんできて隣に腰掛けた。
「あ、ここなー近鉄百貨店の上やねん
でもなーおじちゃんいつも
タカヨシって言うねん」
叔父は優希に僕を重ね
それを罪滅ぼしとしたのか
それとも離れていった気持ちを
手繰り寄せようとしていたのか
今となっては僕には分からない。
ただそこに写っていた叔父は
確かにあのお酒を飲んでいない時の
とても優しい叔父の姿だった。
憎悪の記憶の奥底に沈んでいた
僅かながらの愛情と懐かしさ
でももう戻ることのない気持ちと思い出。
やり直すことの出来ない人生。
※これで叔父と僕の話は終わりにします。
長々と読んで頂いてありがとうございました。
叔父と歩んだ25年間の記憶
壮絶な人生を歩んだと同情する人も沢山いる
だけど僕はそれが大変だったとは思わない。
これは誰かと比べる訳でもない
僕の人生なのだから。




