繰り返す過ち
離婚してしばらくしすると
体に少しだけの異変を感じた。
咳が止まらなくなることが多く
肺にじわりとした痛みを感じるようになった。
あまりに酷いので病院に行ったところ
その日に強制入院させらせた。
急性肺炎になっていた。
約2週間の入院期間中
元奥さんは何度かうちの母と一緒に
見舞いに来ていた。
どうしてもやり直したいと言われたが
僕はそんな気にはなれなかったし
気持ちが戻るとも思わえなかった。
ただ1人息子、優希のことを考えると
父と祖母だけという環境はどうなのか
とも正直考えた。
実際、自分が小さい頃に思い描いていた
憧れだった普通の家庭
お父さんが居てお母さんが居て
夕御飯は当然のように3人で一緒に食べ
日曜日は親子で出掛けてと言う希望は
ひとつも叶ってはいなかった。
そのレストランは土日が一番忙しく
休むことなど考えも出来なかったし
まだ下っ端だった僕は
自分から休みの希望を出せることもなく
参観日は母が観に行ってくれていた。
因果応報とは自分のことだな、、、
気持ちの中で呟いていた。
同じ過ち繰り返す過ち
そもそもまともな家庭なんて知らずに
育ったのだから仕方ないだろなんて
言い訳じみた独り言も
知らず知らずに口に出してしまったりした。
ある日のこと漸く喋れるようになった優希が
僕にこう言った
「おじちゃんなー僕のこと
《たかよし》言うねん。だから僕
《ゆうき》やで言うねん」
僕は少し驚いたが母に事情を聞くと
叔父のリハビリもかねて優希と3人で
よく近鉄百貨店の小さな屋上遊園地に
行ってるとのことだった。
僕はとても複雑な気持ちになった。
もちろん叔父が優希に何かしないかも
不安だったし僕が遊んでやれない日曜日に
叔父が代わりに遊んでいることの悔しさと
申し訳なさと
いろいろな感情が沸いてでた。
でも現状何も事態を改善出来ない
無力さも感じた。
そんなとき叔父が気を失って入院したと
母が仕事中に店に電話を掛けてきた。
母が言ったこと
「全身転移、、、叔父ちゃん
もう助かれへんわ」
だった。




