1枚の壁
その日から再び叔父の夜中の暴言が始まった。
ただまた反撃されることを怖れてか
僕が寝たであろう夜中の2時過ぎに
1枚の壁を隔てた叔父の部屋から
呪うような小さな声で
「おいガキー殺すぞてめー
おいガキー殺すぞてめー」
と繰り返し呟くような感じで続いた。
たまたま僕が目覚めてそれに気付き
壁をドン!と叩くと何も言わなくなる。
そんな卑怯で姑息な叔父の手段に
僅かながらに残っていた
昔優しくしてもらった記憶や愛情も
消え失せていった。
僕は半ばノイローゼ気味になり
1年の時は誰とも仲良く話をしたりしていた
友達ともあまり話さず
夜中に眠れない睡眠を授業中や休み時間に
とるようになっていった。
ある時僕はふと思い出した。
そう言えば友達が泊まりに来ているとき
叔父は何も言って来なかったなと。
そこで僕は1年の時から変わらず
仲の良かった友達と
新しく仲良くなった2年のクラスの友達に
なるべく週末は泊まりに来てもらうように
誘ってみた。
みんなと居る夜は楽しく
そのまま金土日と3連泊する友達も出てきた。
僕はようやく安らぎの期間を得た。
だがしかし週末は全て友達を優先し
平日の勝手な時だけ会おうとする
僕の身勝手さに嫌気をさされ
結局彼女には通算3回目…
…振られてしまった。
高校2年の夏休みに入ろうとする頃だった。




