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2年振りの会話
僕は学校では生きてる事が
全て喜びのように楽しみ
家ではまるで全てを捨て遮断するかのように
ずっと部屋に閉じこもり
高校一年から習い始めた
クラシックギターの練習に打ち込んでいた。
叔父の罵声が特に酷い時は
その雑音をかき消すようにギターを
ひたすら弾いていた。
毎週火曜日の練習日だけではなく
友達と遊んだ後も自分だけの
邪魔されない空間を維持しようと必死になって
ギターの練習に打ち込んだ。
そんな僕の姿を見ていた叔父は
次第に僕に対する嫌がらせを辞めていった。
そして何日か過ぎた火曜日
僕が講師との練習を終え帰宅すると
叔父が約2年振りにに話かけてきた。
あの昔懐かしい
ひげを剃ったばっかりの顔で
「たかよしクラシックギター頑張ってるな
俺もなにか習おうか思ってな韓国語始めるわ」
「あぁ、そう…叔父ちゃん頭良いから
すぐ覚えるん違う?」
僕はそれだけ言うと目も合わせず
自分の部屋へと入った。
久しぶりに訪れた叔父との
まともな会話だった。
ただ小さかった昔と違って
ホッとする事も喜ぶ感情も
一切生まれる事はなかった。
どうせまた繰り返し
冷めきった感情が心の中を埋めていた。




