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それぞれの決意



ある晩のこと


母は居間で酔い潰れる叔父の前に座ると


凜とした表情で淡々と告げ始めた。


今度の工事の事そして完成するまでの間は


どこか別の場所に賃貸で


1年は住まなければならない事


そして少し間をおいて


「今までは私の家やったから


あんたを置いとけたけど


借家に住むんやったらそんなアル中では


無理やから酒を辞めるか


私と縁切るかどっちかにして」


叔父は一言


「知るかー」とだけ吐き捨てると


ワンカップを手に持ちながら


自分の部屋へと入って行った。


そして丸一日が過ぎた後


叔父は部屋から出ると久し振りに風呂に入り


きれいに髭をそってきた。


叔父は母の前に座り神妙な表情で


「今まで、散々迷惑かけた


ほんまに酒と縁切るから隔離病棟に入る」


それは重度のアル中患者が入る


手足を拘束されての断酒病棟入りする事を


意味していた。


「ほんまにそれでええのんか?」


母は事務的に聞いた。


叔父は無言で唇を噛み締め小さく頷いた。


母はそのまま電話を取ると


入院の手続きをし始めた。


僕はその様子をどこか冷めた目でみていた。


もう何度も裏切られた気持ち


繰り返される嘘どうせまたきっと繰り返す


そんな冷めた気持ちを抱きながら


鞄に着替えを詰め込む叔父をただ見ていた。

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