プロローグ~始まりの鐘~
さて、皆さんひさびさ(・´ω`・人)ですね。
今回はまったり残酷な暗いお話ですよ٩( 'ω' )و
私には親がいない。
育ててくれた人はいる。
その人から教えて貰ったことは一つだけ。
『狙って撃つ』
ただそれだけ。
最近よく夢を見る。
真っ暗な道をただまっすぐ歩く私。
私が歩いてきた道は真っ赤に染まっていく。
その道の横には、今まで私が殺した人達が、私をじっと見つめながら横たわっている。
ただそれだけの夢。
初めてのプレゼントは30口径の拳銃だった。
あの人は優しく丁寧に拳銃の使い方を教えてくれた。
今でも忘れない、初めて拳銃を撃ったとき、私の手が弾けてどこかに行ってしまったのではないかと感じた事を。
その横であの人は笑っていた。
初めて見る様な笑顔で私の頭を撫でてくれた事を。
だから私は誓った。
『この人の笑顔をもっと見たい』
そして7歳のクリスマスの日、私は人を殺した。
誰もいない教会の中、神の前で祈りを捧げる男に、無垢な少女のフリをして近づき、後ろから
後頭部に1発。
あっけないものだった。
命は何よりも重いだのぬかす奴らがいるが、私が握っている拳銃よりも軽いじゃないか。
そう考えたら心がふわっと軽くなる。
この男の人生は実に素晴らしい人生だったのかもしれない。暖かい家族にご飯、あー素晴らしきかな我が人生…………だがすでにお前はただの肉塊だ。
クソほどの価値もない。
だがそのクソほどのない価値が、私を……あの人を素晴らしき人生に導く金になるのだよ。
「主よ……私の罪をお許しください。もし神がいるのであれば、私は今ここで裁かれるはずでしょう……主よ! どうかお許しを! ご慈悲を!」
神は………いない。
「裁きがないという事は、主は私をお許しになったのですね! つまり主は私の罪を咎めないと! 主の名の元に私は人を殺してよいと! 」
神への最高の冒涜。
世界を知らないたかが7歳の子供に喧嘩を売られた神はどのような気分なのだろう、考えただけで笑いが止まらなくなりそうだ。
もし本当に神がいるのなら私を裁きにこい!
私は神でも殺してやる。
そしてお前たちが呑気に高い所から私たちを見下ろしていたように、私はお前の頭を踏みつけて上から見下ろしてやろう!
この意味のなさないただの肉塊のように!
『お前たちを殺せるのなら、私は悪魔とでさえ握手をしよう』
だが………私が祈ったその日に、世界の終焉を迎える鐘が鳴った。