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悪になりえない麗しの華~私刑
どうしようか悩んでいたが見てくれが変わってしまってはこの私刑が知られてしまう。それは許されないのだ。お嬢様の不利益になってはならない。目の前の愚かな娘はビクビクと私を見ている。そんなに私が怖いか。こんなので喧嘩を売っていたのかと思うと愚かし過ぎる行為だと呆れるしかない。私は出来る限り優しい声で話し掛ける事にした。気分はどう?と我ながら甘やかな声になってくれたと思う。そう言えば、お嬢様は私の声を気に入って下さっている。まぁ、今目の前に居る娘は真っ青になっているけど。失礼な娘である。




