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プロローグ
幼い頃から沢山の物を与えられて育ってきた。
ありとあらゆる装飾品や衣装、教養、お菓子に花、専用の離宮。
自分を取り巻く全ての物を望まずとも与えられてきた。
それでも満足しなかったのは単なる我が儘。
その与えられる全ての中に《愛》だけは含まれていない事を知っていたから。
《愛》だけは決して注がれる事がないと分かっていたから。
ただ、娘として愛して欲しかった。
私を見て欲しかった。
「第102代ヴェネティエ国王として命ずる。隣国の王に嫁げ」
幼い頃から沢山の物を与えられて育ってきた。
ありとあらゆる装飾品や衣装、教養、お菓子に花、専用の離宮。
自分を取り巻く全ての物を望まずとも与えられてきた。
それでも満足しなかったのは単なる我が儘。
その与えられる全ての中に《愛》だけは含まれていない事を知っていたから。
《愛》だけは決して注がれる事がないと分かっていたから。
ただ、娘として愛して欲しかった。
私を見て欲しかった。
「第102代ヴェネティエ国王として命ずる。隣国の王に嫁げ」
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