結婚式の準備中です
こんにちは。皆様。
私、オディーリアは二度目の純白のウエディングドレスを着ております。
衣装合わせですがね。
ド派手にやりたいとかほざきやがったイケメン陛下のお言葉で国をあげての結婚式をすることになりました。
え?姿はどうするのかって?
イケメン陛下が変身の魔法を教えてくださいました。
ですが、大人バージョンになった私を見た瞬間抱きつき大泣きです。
どうしたら良いのかわからず、取り合えず撫でていたら更に大泣きされました。
そして、そのまま頂かれ……そうになったのを大泣きして大嫌いを連呼して近づく度にクッションを振り回した。
本当にこのイケメン陛下どうしようかな。
式当日、家出してやろうか?
でも、イケメン陛下の私に対する執着が異様なのが気になります。
だが、ここで首を突っ込んでは確実に何かのフラグを立てる王道及び自爆パターンになりそうなのでスルーします。
宰相さんに元の幼女に戻してもらい、卵を抱えてイケメンに背を向けた。
初めはチラチラ見ながら執務をしていたようだが、段々涙目になって最終的に大泣きしながら私に土下座。
……ヘタレなのか?このイケメン。
でも、この前騎士団長から飴を貰ったら騎士団長を半殺しにしていたけど……あれは幻だね。
「王妃様、気を確かに」
そうは言われましても、宰相さん。私を抱えるどこぞのバカ陛下をどうにかしてください。貴方のその愛らしい羊の角、へし折りますよ。
ヤサグレ始めた私に宰相さん、遠い目してるよ。
「オディーリア。私の愛しいオディーリア」
「陛下なんて大嫌い。私に構わないで」
「!?」
ヤサグレる私なんてお構いなしに私を抱え撫で回す変態陛下に暴言を吐く。
それでも、離さない辺り大したダメージはなさそうだ。
「オディーリア、今度は二人で幸せになろうね。オディーリアを侮辱する者は片っ端から潰してあげるから」
「……」
私に頬擦りしながら優しい声音で恐ろしいことを言ったイケメン陛下。
私はあえて答えず沈黙した。
宰相さん、現実逃避しないでください。これが陛下の実態です!!
国民の皆さんも自国の国王が変態だと早く気が付いて下さい!!
果たして私の心の叫びが届く日が来るのだろうか……いや、来ないな。




