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更生は異世界にて

現世での罪を異世界にて償う冒険が今始まるようです。

 5年か…長いようで短かったかな。

もうオッサンって言われる歳になってしまったな。


 本当に金無くてしょうもない窃盗繰り返して、ようやく出所してみれば片親で育ててくれてた母親も亡くなってて帰る場所もなくなり、これから更生施設にお世話になるってか。

 とりあえずは金貯めて部屋借りれるまでは大人しく生活しとくべきだよな。

さて、久しぶりの地元だ。

施設にお世話になる前に久々のタバコと酒を体に入れとかないとな。

確か駅出てすぐコンビニあったよな…ん?


「やっと出てこられたんですね」

 地味な服装の学生さんって感じの女に話しかけられた。

「あーどちらさんでしょうか?」

「あなたが空き巣に入り、家のありとあらゆる金目の物を盗っていたことによって何もかもを失いました。」

「財産だけではなく両親まで。」

 んー確かに万引きから空き巣までしてきたが、人が亡くなったとかならもっと重い罪になってるはずなんだが。


「いや、確かに空き巣には入ったが裁判で人が亡くなったとかの事案はなかったはずだか…」


「両親はそれが原因でおかしくなってしまったので私が殺しました。」


「は?」

 何言ってるんだこの子は?


「だからあなたも死んで下さい。」


 一瞬の出来事過ぎて理解することができず、気が付くと心臓を刺されていた。


 いや、確かに俺は犯罪者だよ?

でも罪償ってこれから更生しようって時に、いきなり刺される?てか、この子もこれからもっと重い罪を背負うことになるのでは?


 色々考える内に意識は急速に途絶えていった。



「おはよーございまーす!」

「!」


 やたら澄んだ声が聞こえ、目を覚ました。


 西洋の煉瓦造りの様な部屋の中で目の前に絵に描いた様な魔女が立っている。

あーこれは夢でなければ、もしかして。


「あの、異世界転生ってやつですかね?」

「はい!そうですよっ!」


「えっ?」

「んっ?」


 いや、漫画もアニメもそこそこ嗜んできたけどリアルにこんなことあるの?本当にここ異世界ってこと?

「あのですねぇ〜」

 魔女っぽい格好をした子が喋り出した。

「最近転生者って〜凄く多いんですよ〜。」

「ですからこっちの世界の人口と同じ位に転生者が居まして〜」

「最初は悪い魔王さんとかを倒す為に呼び出していたのですが〜だんだんと転生者の方々がこちらの世界を牛耳る様になってしまうよになってしまって〜。」

 おい転生者!好き勝手やり過ぎだろ!


「なので〜最近は現世で罪を犯した方を優先的に転生者として迎え入れて、調子に乗っている転生者を懲らしめることで、罪を帳消しにして現世に戻してあげるってキャンペーンを開始したんですよ〜。」


 なんかとんでもないこと言ってる気がするが、要はこっちの世界で罪を償えば現世に戻って普通に生活出来るってことか?


「あの、異世界転生する時って何かしらスキル的なものとか、強い武器とか貰えるのが相場だと思うのですが俺は何が貰えるんでしょうか?」


 目の前の魔女?は少し考えた素振りを見せ答えた。


「おめでとうございます!」

「SSRですっ!天使ガチャ大当りですっ!」

「私は時を司る天使なのですっ!」

 天使?どう見ても魔女なんだが。


「君お名前は?」

「ヒロアキ」

「じゃあ異世界風に間の文字をとってロア君って名乗りましょう〜」

 なんか名前まで勝手に決められた…。

「それで〜私からのスキルのプレゼントは〜なんと時間に鑑賞出来る能力です!」

 時間に鑑賞?

「なんか凄そうなスキルだけど具体的にはどういう…」

「それでは〜、1人でも多くの調子に乗ってる転生者を粛清してきてくださいねぇ〜まずは100人を目標にしましょうか〜。」


「ちょっと待っ」

「行ってらっしゃ〜い」


説明不足のまま異世界に放り出されたロアの旅がここから始まります!

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