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紅い瞳と竜  作者: みのり
第二章
26/28

◇贈り物


自分とも、母親とも違う声だった。

高いようで、低いようなよく分からないが、綺麗な声。



そんな声が聞こえた瞬間、時が止まったように母が動かなくなった。

辺りが色褪せて見える。


『目を閉じろ』


そう言われて、自分で閉じようとしたわけでもないのに勝手に瞼が落ちていった。





そこに居たのは、もう一人の自分だった。否、紅い獣だった。いや、やはりもう一人の自分なのか?

やはり、形もはっきりとせず、ぼやける。どちらが本当の姿なんだろう?


『お前はここで死にたかったのか?あの母親に自分を殺させてよかったのか?』


そうだ。もうすぐ終わるんだ、自分の人生は。終わらせるべきなんだ。



─── 本当に?



ふと、そんなふうに思った。いや、思ってしまった。

一度、あふれた疑問は核心に触れて。


・・・そして、確信となる。



「い・・・やだ。俺は、・・・生きたい。母さんに俺を殺させたくない。」




『お前の人生はここで終わっていいのか?お前の母親に終わらせられるのか?』




「ちがう!俺の人生は、俺のものだ!!」



そいつが、ふっと笑った。綺麗でみんなが幸せになれそうな微笑み。


『そうだ。その意気だ。お前は、お前だけのものなのだから。・・・これから、よろしくな。』




「え・・・?」






そして、世界は動き出すのだ。

この後、俺は母親からどうにか逃げ出して1人で暮らすようになったのだ。

レイに助けてもらいながら。


そのときに、『レイ』と名づけたのだ。

レイには、レッドアイのレイといったが、それは嘘だった。

この国で、「レイ」というのは、幸せの花の名前だった。可愛らしいオレンジの花。

似ても似つかないけど、俺にとっての幸せの元となっていたからだった。



そう、確か動き出したはずだったのだが・・・。

にっと笑った紅いあいつ。


『お前はお前のもの。だから、この先もそれを忘れるな。お前は、他人に流されすぎる。』


レイ?


『これからは、お前が道を作るんだ。・・・・・俺とあいつらが迷惑をかけるが、がんばれよ。お前は、選ばれた人間なのだから。』


『さぁ、試練はこれからなんだ。これは、オレからの贈りプレゼントだ。これから、必要になる記憶ものだ。だいぶ、遅れたが、名をもらったお礼だ。』


まるで、花の名前だと知っているような口ぶりではないか。

まるで、すべてが分かっているような口ぶりではないか?



俺は、やはり、振り回されるばかりじゃないか。

そんな自分に嘲笑する。

そんな自分をみて、微笑むあいつ。



『さぁ、行け!!我、神の名の元において幸運を祈る!』



はい。

これから、試練になっちゃいました><

まだ、もうちょっとシリアス続くかも・・・?


あと、20人がお気に入り登録してくれてます!!

とってもうれしいです!ありがとうございます!!

これからも、末永く(!?)よろしくお願いいたします~^^

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