表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅い瞳と竜  作者: みのり
第二章
25/28

◆紅登場

暴力注意!!


そう、これは己の過去の記憶。

今から12年前。7歳のとき。


最初は、黒かったそうだ。髪も瞳も。

父はくすんだ銅色にオレンジの瞳で、母は黄緑色の髪に茶色の瞳。


なぜ、俺だけ黒いのか不思議だったが念願の子ができてうれしかったらしい。

そう、俺に4、5歳くらいのときに言ってきた覚えがある。

俺だって幸せだった気がする。


だけど、5歳の誕生日。

瞳の色の突然変異。


災厄の色と呼ばれる『紅』


恐怖に支配されたあの顔。


俺は何が起きたかなんて分からない。不安に駆られて母さんの掴もうとしたら、


パシッ


振り払われた自分の腕。赤くなった手の甲。

俺の、親にも触れない最悪で不幸な新しい人生の始まり。





それからは、親に殴られながら育った。

ふと外に出たときには近所に見つかって、罵られて、殴られて。

親もその被害にあって。

その怒りと悲しみに俺を殴った。


毎日がその繰り返し。



いつからか、父がいなくなった。

母は、何も変わらなかった。


そんな日々が続いたある日。また、誕生日。7歳になった。




さっきの場面。

勝手に外に出たのがいけなかった。

ただ、窓から見えた綺麗なオレンジの花。父の瞳のようで、例え毎日殴られようと愛しい自分の母にあげようと。

ただ、頭を撫でて「ありがとう」と前みたいに言って欲しくて。


でも、勝手に外に出て行ったのが見つかって。

殴られた。

手の中に閉じ込めていた花を、花びらも何もグチャグチャな花をみて、顔をゆがめた母。

そして。




「あんたがいなければ、父さんも帰ってきてくれるかな?私も幸せになれるのかなぁ?ねぇ、ルシファー?」



優しい声だった。でも瞳の焦点は合っていなくて。光もなにも見えなくて。

母さんは、台所に向かった。


今日は、もう殴られないのか、とほっとしたところに再度現れる母。

手には、包丁を持っていた。


「あんたを殺せば、父さんも私の幸せも私の本当の子供も帰ってくるの。」


ゆっくりと近づいてきて。

殴られて動けない俺の上に乗って。


「・・・ばいばい、私の子。」


振り下ろされる煌く包丁。

俺には、その刃が輝いて見えた。もう、終わるのか。やっと、終わらせてくれるのか、と。


母は、救われたかったのだろう。

自分の子がこんなになって、ひどく絶望に落ちいったのだろう。

でも、自分の子だから愛したくて、でも紅い瞳が信じられなくて。


たとえ、殺されようとも母なら許せた。それでも、大好きだった。



目の前に迫った、次の瞬間。



『自分の人生、そんな簡単にあきらめてんじゃねぇぞ!!この馬鹿が!!』



そんな声が聞こえた。



THE シリアス  (笑


次もシリアスになるかと・・・><

もうそろそろ、この試練を終わらせてあかるく・・・・!

なるかな・・・?


でわでわ、次話で★

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ