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紅い瞳と竜  作者: みのり
第二章
24/28

◇忘れられた過去

暴力表現注意!!

あと、すごいシリアス&暗いです・・・(汗


10/10 サブタイトル編集


ゆっくりと意識が浮上する。


「ん・・・?・・・ここは・・・?」


まだ、頭が覚醒していないのだろうか?あの大きな石造りの広間では無い気がする。

茶色・・・、どこか民家の家の色。・・・ということは、城でもない?


急にぼんやりとしていた頭がはっきりしてきた。


「ここは、どこ・・・だ?」


そこは、やはり先ほど考えていた通り民家だった。


ゆっくりと立ち上がる。ぐるりと見渡すと、どこかで見たような家だった。

10畳ほどの部屋。左右の壁に1つずつ扉と、後ろの壁には小さな窓がついている。

ズキズキと頭が痛む。

手を頭に置いたところでふと気がついた。


「ソウ?スイ?・・・イグリナ?」


場所が変わっただけでなく、今まで居た者達までいなくなっている。


「ここは、一体・・・?何が起こった?」


そういえば、子竜達がなにか陣を書いたかと思えば、急に意識が・・・。


とぼんやりそんなことを考えていると、足音が聞こえる。

ガチャリとドアノブが回ったところで、ハッとした。これでは、不法侵入になるのでは?


だが、そんなことを考えたところで遅かった。もうドアは、半分開いている。


そして、そこにいたのは・・・。



小さな黒髪の子供。なぜか、顔がよく見えない。



その子は、キョロキョロと部屋を見渡している。

それなのに、オレには気づかない。


「おい・・・?勝手に入ってすまないが、ここはどこか教えてくれないか?」


そういいながら、その子供に近づく。

その子もゆっくり中に入ってきて、向かい合わせになった。


「・・・。」


しかし、その子からの応答はなかった。 不思議に思っていると、次の瞬間。


なんと、自分の体を通り抜けてその子は部屋の奥に進んでしまったではないか!!



オレは、自分の手を見た。別に変わりは無い。しかし、その子供には俺が見えないし、触れないのだ。

一体、ここはどうなっているんだ?


とりあえず、その子を見ようと振り返るとグニャリと視界が揺らぐ。

視界がグチャグチャになる前に、その子がこちらを向いて哂った気がした。

紅い瞳を不気味に輝かして。





____________________________________






視界がハッキリしてきた頃。

ここは、また家の中? いや、でも視界が先ほどと違う。なんとなくいつもより目線が低い。

でも、やはり家の中でさっきの家と同じようだ。

だが、そこにはすでに人が立っていた。

四十ほどの女性が目の前に立っていた。


顔がよく見えない。 でも、知っている。

そして、この人は怒っている。なぜか、そう思った。悲しんでいる。悔やんでいる。

そして。 



─── 誰かを憎んでいたはずだ。




・・・どうして、そう思う?


意味の分からない自分の思考に戸惑っていると、その人が何かをしゃべっている。かすれて、途切れ途切れの声が聞こえてきた。なんていっているのか分からない。でも、おれは、この言葉をたくさん、たくさん聴いた。


ズキズキと頭が痛む。



「あ・・・・がいる・・・ら! ル・・・ァーなん・ていなけ・・ば!!」


手が挙がり、俺に振り降ろされた。

その手は、俺の頭に直撃して、俺は横に派手に倒れた。


そのとき、初めて気がついた。

自分の体が縮んでいる。これは、子供の体。もしかして、さっきの子供の体?

触れられなかったはずなのに、打たれた頭や床にぶつけた肩や体がそこら中痛かった。



【痛い。痛いよ・・・・お・・・さん。】


子供の声。


【どうして、僕をたたくの? ・・・さん】







コレハ、思イ出シテハイケナイ。


俺と一緒の場所に居たはずだったのに、黒髪の子はいつの間にか目に前に居た。

首をかしげて聞いてくる。


イイノ?思イ出シテモ?


俺は、何を知っている?何を思い出してはいけないんだ?

しりたい。思い出したい。


そして、その子は哂った。


コレハ、ワスレラレタキオク。




馬鹿ナヒト。忘レテイタラ楽ダッタノニ。






ぼんやりと動かない俺に苛立ったのか、髪の毛を捕まれて無理やり上半身だけ起こされる。

また、その女性が叩く。今度は、はっきり聞こえた。


「あんたなんて生まなきゃよかったッッ!!悪魔の子、災厄の子なんて、最悪だわ!!私の子じゃない、私の子なんかじゃないわ・・・ッ!!こんな瞳・・・!!」


また、殴られる。そして。


「あんたなんか、いなければよかったのに!!ルシファーッッ!!」



はっきりと聞こえた己の名前。


そうだ。思い出した。


この子は、俺で。


この人は、俺の母さんで。


これは、俺が殺される日だった日だ。



シリアスですねぇ・・・。

ちょっとおそくなりました><


あと、今週・来週忙しいので更新遅くなります。

スイマセンっっ


でわ、また次話で。


読んでくれる人がたくさん居てくれて本当にうれしいです!!

感想や誤字・脱字あったらお願いしますね!!

力になります!!

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