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紅い瞳と竜  作者: みのり
第二章
17/28

◆授業 Ⅱ


やっと、礼儀作法の時間が終わり、昼になった。


お昼を食べ終えてから1時間ほど竜たちと遊んだ。


スイは人形と遊び、ソウは積み木やらで遊んでいるのを見ているだけで時折、会話をするくらいだったが、竜たちはそれでも満足なようだった。


それが終わったあとは竜たちは侍女に預け、俺は授業の時間だった。

確か、次の時間は・・・・歴史か。


時間表を見て確認する。

そういえば、誰が担当なのか知らないな。


誰が来るのだろう?



そんなことを考えていたら、コンコンとノックの音。

しかし、扉はすでに開いており、「入ってもいいですか?」という確認のノックではなく、「ここにいますよ。」という部屋の主に気づかせるためのノックだった。


そこにいたのは、ロイともう一人は神経質そうな30ほどの黒髪・黒瞳の男だった。



「よぉ、朝の授業はどうだった?アスリルに怒られなかったか?」


「・・・怒られた。」


「ははっ、お前、何やらかしたんだよ。まぁ、アスリルは厳しいからな。」


「お前、知ってるのか?」


「あぁ。俺もアスリルに習ったからな。いろいろと。俺は、優秀だったぜぇ~?」


優秀だった、というわりにはそんなに礼儀正しくはない気がする。

このままだとロイの自慢話になりそうなので、話を変える。


「ロイ、そこにいるのは誰だ?」


ロイと現れた男は待たされているのにも関わらず、ただ、じっと俺を見ていた。

ロイは、あっと今気づいたようで男を紹介してくれた。


「忘れてたぜ。この男は、グリフォンっていうんだ。優秀な文官でお前の歴史担当だ。よろしくやってくれ。」


「グリフォンです。よろしくお願いします。」


その男は、にこりとも笑わなかったし、礼もしなかった。

ただ、言葉を述べただけだった。ただ、その瞳は俺を、いや、俺の瞳を見ていただけだった。


それが、少し不服で、しかし、当然のように感じられた。




ただ、最近は俺を拒否するものが減っていたので安心していたが、まだ納得していない者もいるのだ。

俺の身の回りのことをしてくれる侍女達だって、目を合わせたことはない。最初は怯えが目立ったが、だんだん慣れてきたのか、それは無くなった。しかし、まだ緊張感のようなものは張り詰めたままだが。





俺は、まだ認められていないのだ。 改めてそう感じた。





「ルシファー、です。よろしくお願いします。」


俺は、ぺこりと一礼した。

それを見て、ロイは 「お!」 と声を上げ、


「授業の成果が出てんじゃん! まぁ、がんばれよぉ~」


そういって、部屋を出て行ってしまった。

部屋の中は、シーンと静まり返った。


「・・・。では、始めましょう。」


「・・・はい。」


沈黙を破ったのは、男のほうだった。





今回は、少し短めで。


次は、国の歴史で。。。



誤字脱字、感想、どんなことでもいいのでよろしくお願いします。

書いてくれると、少し、更新が早く・・・・・なるかも?です。(笑)

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