◇初めてのおでかけ Ⅰ
「なんか、ヘン~」
「・・・ルシファーと一緒?」
「あぁ、一緒一緒。」
三者三様。 上から ソウ→スイ→ロイ だ。
竜にとって服は、着心地が悪いものらしい。
「で、行くのか?」
「ん? 何、今頃。」
俺が言っているのは、外へ行くことについてだ。 俺は外へはできれば行きたくない。
この瞳は、他の人にとっては災厄なのだ。 たとえ、何も起こらなくても瞳を見れば災厄だ、魔物だとうるさいのだ。 まぁ、もう慣れたが。それでも、自分からそのような言葉を受けに行くようなやつはいないだろう。 俺だってそうなのだから。
「はいはい。駄々こねてないでいきますよぉ~。はーい、俺についてきてぇ。」
何キャラだ。
だれも、何もわない。
「・・・何か言えよ。俺、悲しいやつジャン・・・」
「ルシ、行こ・・。」
「行こうっ!」
もっと、暗いオーラが出たロイを放っておいて手を取られ、引っ張られる。
まだ迷っていた俺は、抵抗しようとしたが・・・やめた。 こいつらの目を見ていたら、
─キラキラ
キラキラ
キラキラ
輝きがとまらない。 これは、止められないだろうな・・・、とあきらめた。
ロイも立ち上がり、椅子にかけてあったフード付コートを持ってきた。
「ホレ。要るだろ?」
「あぁ。よくわかっているじゃないか。」
「ふ、伊達におまえの親友やってないぜ」
「・・・自称、な。」
「・・・。それ、本気で傷つくぜ・・・」
ロイをいじめながらフードをいつものように被る。
準備OKだ。
俺らは、部屋を出た。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ロイ、ソウ、スイを連れて俺は中央広場に来ていた。
目的も無くうろついているという感じだ。
「なぁ、外に出たのはいいがどこに行く? 子供の遊び場なんて知らねぇぞ」
「安心しろ。俺も知らない。」
「おい! じゃぁ、どうすんだよ・・・。」
ハァ、とため息をしたロイを横目で見て次にスイとソウを見た。
「おまえら、どこに行きたい?」
ここは、本人たちに聞くのが一番だ。
「いろんなとこーっ!! いっぱい見たい」
「ルシと一緒ならどこでもいい。」
「そうか。 じゃぁ、ロイ後は頼んだ」
「は!? なんでオレなんだよ。」
「決まっている。俺も知らないからだ。」
俺の家は、東の端のほう。いつも買い物に行くのも東の小さな市場だ。
それにくらべて、ここは城のすぐ下の中央市場。最も人気の多い場所だ。
俺が知るはずもない。
「・・・ここに来たことないやつ初めてみたぜ。さすが、ルシファーだな。」
さすが、の意味が分からない。
ロイはキョロキョロとあたりを見回して、足を進めた。
くるり、とこちらを向きなおしたロイは手招きをした。
「とりあえず、おもちゃとかそこら辺からどうだ?
こいつらが喜びそうだしな。」
「そうだな。」
「おもちゃぁ~!! おもちゃっ、おもちゃっ♪」
喜ぶ姿をみせるソウ。しかし。
「・・・。おもちゃってなぁに?」
「なぁにー??」
「お前、知らないで喜んでたのかよ・・・。」
はぁ、とため息がでるルシファーとロイだった。
お久しぶりです。
最近、パソコンが調子悪くてかけませんでした・・・。
ごめんなさい・・・。