表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
後編 狙われた王女と秘められた野望

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/87

第086話 彼が魔王たる所以

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

「まずはどれだけこの世界に適応しているのか見せてもらおうか!」


シンプルな剣術。

だけど、そこに一切の隙が無い。

どうやっても反撃することが出来ず、ただ刀で受けるだけ。

進化したから簡単に勝てるなんて事は魔王相手では無いらしい。


「アンタが魔王なら、アタシはアンタをぶっ殺す。『斧術』"天空撃(てんくうげき)"」


アイリスの援護が入る。

振り下ろした斧はまるで隕石の様に火を纏っていた。

流石にこれは避けるだろう。

だから、そのタイミングで後退して呼吸を整える。

ずっと田中のターンでは勝ち目がないからな。


しかし、ここで予想外の事が起こった。

田中はアイリスの攻撃を避けようとはしなかったのだ。

いくら魔王でもあの一撃を喰らえば致命傷になる。

そんなのは誰がどう見たって明白だった。


「可哀想な攻撃だね。」


斧と田中を隔てる見えない何か。

なるほどな。

俺に使えて、田中に使えない物は無いとでも言いたいのか。

あれはバリアだろうな。

だから、避ける事をしなかった。


なんて、冷静に分析している暇は無い。

このままではアイリスがやられる。

同時進行妄想で炎の弾を作るが、ここからでは間に合わない。

それに中途半端に攻撃してもオチだ。

だからと言って、黙って見過ごす訳にもいかない。


「世話の焼ける奴らだな!『怒れる闘牛の目覚め』"バーストモード"!」


俺達を救ったのはエルマードの放った一撃。

この攻撃には流石の田中を防御の姿勢を見せた。

アイリスと俺はその間に後退。

4人で固まって陣形を作る。


「あのバリアをどうするかだな。」

「任せてくれ。アレは俺がどうにかする。」

「どうにかってどうやってだよ。」


正直、作戦は無い。

まさか、こんなところで魔王とエンカウントするとは思ってもいなかったからだ。

だけど、今の俺なら十分に勝てる可能性を秘めている。

奥底から湧き上がるイメージを武器に戦えば。


「やぁやぁ、魔王様、そしてリューマ、こんにちは。」


そこへ見知った顔である男が1人。

彼の名は、ハーデス。

魔王討伐を目論む魔族だ。


それがどうしてこのタイミングで現れる。

言っちゃ悪いが邪魔でしかない。

俺達が不利になる様には動かないと分かっていても所詮は魔族。

裏切る可能性だってあるからな。


「ハーデス。君が僕を裏切っているのは知ってる。でも、どうしてここで現れたの?もっと重要な戦いがあると思うけど。」

「何を言いますか。貴方だって本当は気付いているのでしょ?この戦いが運命を変える一戦だと言う事を。」


何も返事をしない田中。

どうやらハーデスが言っていた事が図星だったようだ。


「そうだ。リューマ、君に渡す物があって来たんだ。これがあれば、君も魔王を倒せるはずだよ。」


そう言って手渡されたのは鬼丸だった。

こんなに早いタイミングで返すなら奪うなよと思ったが、有り難いのは確かだ。

握って感触を確かめるが、やはり他の刀と違ってよく馴染む。

元から俺の為だけに作られたのではないかと思う程だ。


田中はこのやり取りを黙って見ていた。

本来ならば、邪魔をして鬼丸が俺の手に渡らない様にしてもおかしくはない。

ハンデのつもりなのか、日本人としての武士道の精神が働いたのか。

どちらにせよ、俺にとっては好都合。


「俺とお前、どっちが最強か決めようぜ。」

「僕は唐突なラストは嫌いだけど、こういう熱い展開は好きだよ。どちらかが死ぬまで続けようか。」


鬼丸を見てもビビらないのは流石魔王だな。


「さて、そちらも本気を見せてくれたのだから、失礼のないように僕も本気を見せてあげよう。『神に嫌われた男(アンチヒューマン)』」

「それが何の意味がある。」

「何も起こってないじゃない。」


何も起こっていないだと。

いや、神が与えたらチートスキルがそんな外れな訳がない。

何かしら強力なスキルを持っていると考えて良い。


「気味が悪いけれど、そっちが来ないならこちらから。『怒れる・・・」


そこでエルマードは固まった。

何をしているのか俺達には理解が出来なかった。

田中が攻撃をして来ない内に倒したいと言うのに、そんな遊んでいる暇はない。


「『斧術』"天空撃"」

「"同時進行妄想"」

「五重発動『水魔法』"ゴッドアクア"」


三者三様の攻撃。

だけど、何も発動しなかった。

あの時エルマードが驚いたのはそう言う事だったのか。

技が発動しないなんて事があり得るなんて。

これでは折角覚醒した俺の力も台無しだ。


「でも、俺は身体能力も磨かれてんだよ。」


直接殴り掛かる。

相手のチートスキルが全てのスキルの無効化しているなら、単純な身体能力が鍵となる。

この世界に来てから鍛え上げられた俺の筋肉達が唸るぞ。


「僕は元々引きこもりだったけど、それでも君には負けないよ?」


頭を狙った拳をギリギリで躱される。

だが、すかさず左脚目掛けて蹴り掛かった。


「なんで俺の方が痛いんだよ!」


全く動じていないのが腹立つな。

体感がしっかりしているのもあるが、田中の足に付いた分厚い筋肉が攻撃を弱めている。


「なら、これでどうだ。」


アイリスとエルマードを加えた3方向からの攻撃。

流石にこれで倒せるのではないか。


「何をやっても同じ事だよ。もっと頭を使って欲しいね。でも、この戦いは面白くない。"解除"これで使える様になったはずだよ。」


自分が優勢だったにも関わらずチートを解く田中。


「もう君達の力は分かった。とりあえず、邪魔な君達は退場してもらおうか。」


3方向に放たれる闇を纏った弾。

助けてやりたいが3人はバラバラの位置にいるので誰を助ければ良いのか。

その迷いのせいで体が動かないでいると、3人同時に命中した様で砂埃が舞う。


「大丈夫、リューマ。君には僕が付いている。」


俺に呼び掛けるのはハーデス。

3人を抱えて立っていた。


「どうしてそこまでする。魔族なら魔族らしくしろよ。」

「僕の目的はあくまでも魔王を討ち、新たな魔王になる事。それが達成されるなら誰にでも味方するさ。」


恐ろしい狂人が助けられてしまったみたいだ。

だけど、感謝もしている。

ハーデスがいなければ、今頃3人はどうなっていたか。


「ふーん、僕の運命はどうやら上手くいかない様に出来ているみたいだ。なら、運命に頼らない勝ち方を見せてやろうかな。これが僕の作り上げた最高傑作だ。『全知全能神(ゼウス)』"完全なる雷(トールオブゼロ)"」


天気が変わり、雷雲が集まり出して来た。

嫌な予感がする。

咄嗟に分厚い結界をイメージした。

その数秒後、轟音と共に落ちる雷。

完全に俺を狙った一撃だった。

もしも、普通の結界で妄想を止めていたなら死んでいただろう。


「あははは!僕の力を受け止める人がいるんだ。これは素晴らしい。僕と死ぬまで踊ってくれるかな?」


あー、なるほどな。

今分かった。

コイツは、昔の俺と同じで厨二病患者だ。


元厨二病対現厨二病。

これは俺が厨二病としての格の違いを見せてやらねばならない。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ