表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
後編 狙われた王女と秘められた野望

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/87

第085話 俺は1人でも立てる

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

恥じらう気持ち。

それは人に備え付けられた当たり前の感情。


中学生の頃の俺にはそれが無かった。

あの頃に見たアニメに影響を受けて、ただひたすらに妄想をしていた。

周りからは気味悪がられても関係ない。

誰かが、陰で悪口を言おうと関係ない。

無敵な人だった。


とは言え、中身は普通の中学生。

恋にも多感な年頃だった。

恋愛なんて興味ないって顔をしながらも、女子生徒の顔を見ては一目惚れをしてしまった。

そんな俺も本気の恋をした事がある。

いつもは数日も持たずに違う事を考えていたのに、その子の事だけは3ヶ月考えていた。


そして、その日は来た。

俺は抑えられなくなった気持ちを伝える為に、彼女を学校の屋上へ呼び出す。

本来は生徒の立ち入りを禁止している屋上。

だけど、こっそり鍵を開けておいたので入れる様になっている。


「あのー。」


呼び出した女子生徒はきちんと時間通りに来た。

来なければどうしようかと考えていたが、やはり俺が好きになった彼女はそんな事はしない。


「黒沢くんだよね。同じクラスの。」


俺の事までちゃんと認識してくれている。

ここで押すしかないと思ったので、急いで告白する。

これが間違いだった。

待っていた答えとは全く違う返答が来る。


「ごめん、厨ニ病?ってやつの人とは付き合えないかな。もっと大人な人が好きなの。」


俺が厨ニ病だと診断されたのはこの時だった。

それと同時に厨ニ病生活も幕を閉じる。

2度とこんな思いをしないように。


◇◆◇


「嫌な事を思い出してしまったな。でも、今となっては笑い話か。恥ずかしい思いなんて厨ニ病でない時も沢山して来ただから気にするような事でもないだろ。大丈夫だ、大丈夫。」

『自分に言い聞かせて力を解放するつもりか?』

「こんな時に出てくるなよ。」


図星だったので腹が立つ。

この状況で勝つ為には、俺の力を解放する必要がある。

その為の条件は1つ。

恥じらいを無くす事だ。

だから、自分に恥ずかしくないと言い聞かせていた。


『人間の奥底に眠る感情と言うのは簡単には変わらない。お前はこの先も恥じらいを捨てないだろう。だから、強くなれない。』

「どうすれば良い。俺はどうすれば強くなれる。」

『迷うな、進め。お前の作り上げた道は人が馬鹿にする程惨めな物ではない。』

「俺は強くなれる。」

『もう俺は必要ないな。』

「あぁ、大丈夫だ。」


体から湧き出る力。

それは誰にでも見ることの出来るオーラとなる。

今までの妄想は恥ずかしい物ではない。

そんな時期があっても良いじゃないか。

強さに憧れるのはごく普通の現象なのだから。


「何だ、アイツ。我々の力以上のオーラを放っている。ここはひとまず撤・・・」

「逃がさねーよな!」


瞬間移動。

これも誰もが憧れる能力の1つ。

この世界にも瞬歩というスキルがあるけれど、それとは格が違う。

使用してから攻撃に移るまでのタイムラグが無い。


相手は反応すら出来ぬまま攻撃を喰らう。

地面に蹴り落とされ、這いつくばる。

先程まで下に見ていた敵に倒されるのは、さぞ屈辱的だらう。


「どうしていきなり強くなった。」

「どうして?面白い問いだ。冥土の土産に答えてやる。俺が元々最強だからだ!」

「答えになってないだろ!」


2度目の攻撃は大人しく喰らわない。


「『氷魔法』"アイスクラッシュ"」


至近距離で氷の礫を飛ばす。

しかし、俺は焦らない。

避ける動きすら見せない。

相手はそれを見て勝利を確信していたが、残念ながら数秒後絶望する事になる。


顔前に来た礫は数ミリの距離で止まった。

相手は何が起こっているのか理解出来ずに唖然とする。


「俺の体にはバリアを纏っている。どんな攻撃も通せはしないだろう。」

「そんなズルが許されるのかよ。」


あぁ、この感じ懐かしい。

無敵になる妄想をして最強である自分に惚れ惚れとする。

難しい言葉をいっぱい学習して、敢えて的外れな言い回しを使ってみて。

それが楽しかった時期を思い出す。


「これが俺の進化だ!"あの頃の思い出(パーフェクト)"」


あの頃の作った作品の思い出が次々と記憶の中で蘇る。

そうだ、これを楽しみながら作っていたんだ。

忘れてはいけない思い出。


「少し強くなったからといって融合した我々を舐めるな!『闇魔法』"混沌の波動(カオスバースト)"」


地を這う黒い衝撃波。

これも確かにかっこいい技だ。

だけど、俺には叶わない。

実用性がある分、派手さが欠けている。

ただ殺す為だけの技を厨ニ病は必要としていない。


「闇魔法ならこうであるべきだ。闇を纏いし影よ、その暗がりにより暗き深淵を生み出せ。"影の深淵(シャドウアビス)"」


辺り一面が黒色に染まる。

仲間の3人も驚いた表情を見せているが、安心して欲しい。

味方には危害を加えない様に加減が出来るから。


「我々の攻撃が消えただと。」

「俺の力の前では全て無力。もしも、勝ちたいのであれば、1から技を作り出す事だな。」

「技を1から作り出すなんてのが出来る訳ないだろ!もう良い!限界だ!『闇魔法』"ゴッド・カオス"」


何も発動しない。

それもそのはずだ。

この空間は全てを超越した空間。

俺が絶対的ルールなのだから。


「噛ませ犬にはここで退場してもらおう。」

「なんだ!やめろ!来るな!」


至る所から襲い掛かってくる黒色の手。

トラウマになるほど恐ろしい光景だ。


だけど、俺の生み出した空間から逃れる事は不可能。

相手が悪かった。

覚醒した俺は誰にも負けない。

それは揺るがない事実だ。


黒色の空間は解除される。

そこにはあのルインの2人はいない。

脅威的な力の前に為す術も無くドロップアウトしたと言う事だ。


「さぁ、最後はお前だ。アレンテ。お前の野望はここで終わりだ。」

「ここでお呼びするのをお許しください。私は貴方様の力を求めてしまっているのです。」


何やら石の様な物を地面に叩き付けた。

すると徐々に空間に穴が空き広がっていく。

どうやらポータルで作り出して誰かを呼び出すつもりらしい。

だけど、今は誰が来ても勝てる気がする。

それぐらい自分の強さに酔いしれている。

人はこれを慢心と言うかも知れない。

いや、確かにこれは慢心だ。

だけど、それが俺を強くする。


「やあ、アレンテ。初めて会った時以来かな。まさか呼び出すとは。」

「失礼を承知でお呼びさせていただきました。」

「大丈夫。大体は見せてもらったから。」

「誰だお前は。」


エルマードが問い掛ける。

男はフッと笑って答えた。


「田中倫太。日本から来た転生者で、この世界の魔王と言えば良いかな。」


ここでまさかの魔王との遭遇。

黒色の髪に黒い瞳。

特徴はやはり日本人特有のものだ。


いきなりの登場に動揺が隠せない。

だけど、戦闘になる可能性があるなら気持ちを切り替える必要がある。


「君が黒沢竜真君か。僕は君を探していた。」

「俺を探していた?何故?」

「僕は変えたいんだよ、この世界を。この腐った世界を。」


手を差し伸べる田中。

チートスキルのせいで頭がイカれたか?


「俺はお前と手を組むつもりはない。意外と好きなんだよ、この世界も。お前が見ている世界が狭いだけで、見渡せばもっともっと良い所が見つかるぞ。」

「それが答えか。残念だよ。」


腰に付けた武器を取り出す田中。

戦いは避けられそうにない様だ。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ