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元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
後編 狙われた王女と秘められた野望

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第083話 独白

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

私は生まれた頃から1人だった。

親も身寄りも無いままにただ1人彷徨っていた。

どうやって今まで生きて来たのかも、どうやってここに辿り着いたのかも。

名前も、スキルも、自分が何者かさえも。

何1つとして知らない。


だけど、馬鹿では無かった。

齢4歳にして私は必要とされていない生命なのだと悟った。

親に捨てられ、人々からは冷たい視線を向けられる。

中には同情する者もいたが、その感情は長く続かない。

揃いも揃って数日の間に施しを止めるのだ。

私は利用された。

その人の中の偽善で心を満たす為に。

だけど、物を知らない私には綺麗な善意にしか見えなかった。


親を憎まなかったのか、なんて馬鹿な質問をしてくる人もいたけど、私は親を憎んだ事は無かった。

いや、その憎む親を知らないのだから、憎む以前の問題だ。


私は暗く、淀んだ人生の中で1つ誓った事がある。

この世の全てが光の当たる場所であって欲しい。

苦しむ人を皆救い出して、憎しみも悲しみも、貧しさも欲望も全てを排除したいと。

2度と私の様な思いをする人を作って欲しく無いから。

そうだ。


思い立ったその日から私は動いた。

だけど、壁に突き当たるのは早かった。

理由はたった1つ。

私には、理想郷を作り出す程の力が無い。

何もかもが足りていない事を知ったその時、私は絶望を知る。

どうしてなのかと彷徨い、歩き考え、喉が枯れる程に飢え、一層このまま死んでしまおうかと思った。

しかし、奇跡が私を救い出したのだ。


「そこの君、大丈夫かい?」


始めはまたいつもの様な偽善だと思った。

私に差し伸べる手に付き合うのも飽きた頃の話だったから。

だけど、彼は違った。

私の体の至る所にある傷を治し、知恵を与え、生きる術を教えた。


何故彼は私にここまでするのかと聞いたことがある。

その時の返事がこれまた不思議な物だった。


「僕も前の世界で苦労して来た。だから、僕はこの世界の理不尽を殺す。」


後に詳しく語る彼の口からは驚く事ばかりが伝える。この世界とはまた別の異世界から来たこと。

そして、それが転生者と呼ばれている事。

転生者は異世界に馴染み気付かれていないだけど、数多いると。


「お名前は何と言うのかお聞きしてもよろしいですか。」

「僕かい?僕の名前は、田中(たかな)倫太(りんた)。こっちでの名前はまだ無いんだ。」


あぁ、私のお慕いするのこの世界で貴方様たった1人です。

我が理想郷を作り上げる為に命までも捧げて見せましょう。


「君の名前は?」

「私の名前は、アレンテ。私自身が付けた名です。」

「そうか。良い名前だね。」


◇◆◇


「来ましたね、皆さん。」


どうやら眠りは気絶しているだけの様だ。

殺されていないと分かっていても、それが確認出来て安心する。


それにしてもおかしい。

敵がいる気配がどこにもない。

いるのは、ネムリとアレンテだけ。

どうなっているのかと質問しようとしたが、答える前にアレンテから口を開く。


「どうして他に誰もいないのか不思議ですか?」

「えっ。あー、そうだな。でも、良かった。敵がいない内に2人を連れて逃げ出せば良いんだから。」


嫌な予感がした。

だから、ネムリを取り返す為に近付き手を伸ばす。


後少しでネムリに手が届く。

その瞬間にアレンテが俺の手を掴んだ。

ここで邪魔をするというのはどうしてか。

いや、分からない振りは止めよう。

考えたくもない可能性だったとしても、恐らくそれが真実だ。


「いつから裏切っていた。」

「いつから?それは最初から。この少女と出会った時から、心はあの方の為に。」

「どんな崇高な野望があるのか知らないけどな。こんなに幼い子を巻き込む必要は無いんじゃ無いか?」

「必要です。彼女の未来予知は必須。しかし、彼女自身はいらない。だから、固有スキルだけを研究して抽出するのです。それが叶った暁には彼女も生かしたままお返ししますよ。」

「1つ良い事を教えてやるよ。子供の時間ってのは大人が思ってるよりも貴重なんだぜ?"同時進行妄想"」


土魔法をアレンテの顔に目掛けて放つ。

簡単に防がれるだろうが、視界を一瞬でも遮ればネムリを助け出せる。


狙い通り、アレンテは攻撃を防ぐ為にスキルを発動する。

その数秒の内にネムリを取り返す。

一度大きく後退して、ネムリの安否を確認するが傷1つ付いていない。

起こさない様にそっと近くへ降ろしてからアレンテと向き合う。


「どうしてこんな事をする。」

「まるで悪い事をしているみたいな口振りですね。」

「当たり前だ。ネムリから力を奪おうとしているんだぞ。」

「その力は彼女が望まない力です。災厄を見通す力など幼い子には酷だと思いませんか。これは両者共に得をする計画なのです。力を望む者が望まぬ者からいただく。何1つとして悪い事はありません。」


その言葉に強く反論出来なかった。

ネムリはその固有スキルのせいで悩んでいる。

それも1年や2年の話では無いはずだ。

ずっとずっと悩んでいる。

だったら、アレンテの言う通りにした方が楽しい未来が待っているだろう。


「でも、ネムリ自身の意思を聞きたい。」

「そんなのは聞かなくても分かりますよ。私はずっと側で仕えていたのですから。」

「・・・アレンテ?」


目覚めた少女の微かな声。

このタイミングで起きたのは都合が良い。

直接本人の口から聞き出す事が出来るだろう。


「おはようネムリ。いきなりで悪いんだけど、ネムリは未来予知が無くなったら嬉しいか?」

「嫌!なんでアレンテがそんなことするの!私死にたく無い!」


未来予知という言葉を聞いて怯え出した。

きっと未来予知を意識した事によって発動してしまったのだろう。

怯えさせてしまったのは悪かったが、これで結論は出た。


「生きて返すつもりは無いみたいだな。」

「私にとっては最悪の出来事ですね。これも未来予知があったら防げたでしょうか。」

「答えろ!」

「えぇ、誰1人として生きて返すつもりなどありません。これだから、彼女を渡したくは無かったのに。もう良いです。面倒な小細工は止めにして、直ちに世界へ救済を。」

「言っておくがアレンテ、お前では俺達に勝てないぞ。」

「十分に理解していますよ。さぁ、お願いします。」


焼け焦げた城跡から姿を表したのは2人の男。

見知った顔では無いが、こんな時に出てくる様な奴らは碌な奴等ではない。


「ふむふむ。これもまた運命。我々ルインが追っているリューマがここにいるとは。」

「ラッキーって感じ!俺ってば、最強!」

「私では勝てないなら、ルインの方々に倒していただくまでです。」


ここでもルインが絡んでいるのか。

厄介な集団なのは大前提として、彼等とアレンテの繋がりが分からない。

アレンテも魔族を崇拝している身なのか?

気になる点は多いけど、今はそんな事を気にしている暇は無い。


戦いたくてウズウズしている敵2人。

どのタイミングで襲って来られても不思議では無い。

考えたい事は沢山あるのに、戦わないといけないジレンマ。

腹が立つけど、受けて立つ。

勝てから、ゆっくりと紐解いていけば言い。


激しくなると予想される戦いが始まった。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

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