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元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
後編 狙われた王女と秘められた野望

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第078話 言葉にはお気を付けて

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

「うわわぁーー!」

「逃げんなよ、おばさん!」

「私はエルフです!」


私、すごいピンチ。

敵の少年は私を見るなり武器を持って襲い掛かって来た。

理由は明白。

あの中のメンバーなら1番弱いのが私だと丸わかりだから。

覇気が無く、隙だらけの立ち姿。

動揺して武器すら構えていない。

全てに置いて経験の浅さが出ている。


「ざんねんでしたー!『瞬歩』!」


アイリスさんもよく使うスキルで、目の前に瞬間移動する。

これは非常にまずい。

近距離戦は私が最も苦手と感じている分野だ。

武器の届く間合いに入られてしまえば勝ち目も無い。

無様でも良いから咄嗟に逃げようとするが間に合うはずもなく。


左肩に切り傷。

深さは2センチ程度。

逃げ切らないと判断して避ける事にシフトチェンジしたのが功を奏した。

血が出始めているけれど、回復魔法で何とか痛みは消せる。


「へぇー、回復魔法も使えんだ()()()()。」


また私をおばさん呼ばわりする。

しかも、今度はおばさんの所を強調しているのが腹立たしい。

必要以上にそう呼ぶのは、エルフが歳の話をされるのを嫌うとわかっているからだろう。

狙いは私を感情的にさせる事。

それが分かっているからこの挑発に乗らないし、こちらの情報も与えない。


「それにしても面倒だよねー。こんな戦い。俺だって好きでやってんじゃないんだぜ?」

「なら、今すぐにでも武器を置いて投降した方が良いと思います。」

「ぷっ、あははは!そんなに生きてるエルフなのに馬鹿なんだね。もっと賢いもんかと思ったよ。良いか?好き嫌いで動ける程、世の中は甘くねーんだよ。自分の感情なんて二の次で、生きる為に仕方なく働く。そんなの常識だろ。だから、俺はアンタを倒して必要最低限の仕事はこなす。」


また、躊躇いもなく距離を詰める。

先程の反応で私が近距離を得意としていないのはバレバレ。

確実に仕留める為に弱点を狙って来るは戦いの定石。

それは理解しているのでただでは倒されない為に争う。


「『瞬歩』」


この瞬間を狙う。

必ずこのタイミングで背後を取り、確実な一撃を決めようとしてくる。

だから、それに合わせて私も振り向きスキルを放つ。

未熟な部分もあるが、技術や威力はスキルで補えば良い。


「『水魔法』+『打撃』"アクアラッシュ"」


狙った通り背後へと瞬間移動して来た。

しかし、予想外だったのは私の攻撃が届かない場所にいた事。

タイミングを合わせて反撃する所まで読み取られていたらしい。

これで攻撃が外れてしまえば、一方的に短剣で斬りつけらてしまう。


「その弱さで良くここまで生きて来れたよね。」


案の定、攻撃が外れたのを見て、攻撃をする。

スキルすら使われなかったのは、私相手にはそんな物必要無いと言いたいからなのか。


先程、斬られた左肩をもう一度出血する。

今度はかなり深くまで刃が入った。

意識が一瞬遠くの方へ飛びそうになったのを必死に堪えて、現実世界に戻る。

回復魔法で痛みを誤魔化しながら地に足を付けて踏ん張る。


きっと私1人で戦っていたなら、諦めていたかも知れない。

ただ、私達は1人じゃない。

仲間の思いや王族の方々、そして何よりネムリちゃんの為に戦っている。

あんな小さな少女が夜も安心して眠れない状況なのに、私が簡単に諦めて良いはずが無い。

立ち向かって勝つ。

それが私にとってもみんなにとっても為になる事だ。


「あれ?まだ立つの?死んだ振りでもしている方が楽だったろうに。」

「あぁーー!!!いちいち腹立つんですよ!煽らないと気が済まないんですか?人の心とか無いんですか?」

「い、いきなりヒステリックになるなよ。これだから困る。」

「世間を知らないお子様には私がしっかりと教育して上げますからね!」

「俺をガキ扱いすんじゃーねー!」


やはり、私の苦手な近距離を選ぶ。

あくまでも相手の弱点を徹底的に狙う作戦は変えないらしい。

だけど、同じ手に何度も苦戦する程私も馬鹿ではない。

弱い自分とは決別。

今、この瞬間から私は誰にも負けないくらい強くなる。


まずはこの戦いに勝つ。

実力は乏しいけど、数多あるスキルから最善を常に選ぶ。

常に正解を求められるのは難しいだろうけど、それを出来るようになった先に強くなった自分が待っている。


「お気を付けて。そこから先は私のテリトリーです。」

「ふざけんな!碌に近距離で戦えない癖に粋がるなよ!」

「人の話は聞くべきだと習わなかったのですか?」


私が指定した領域に足を踏み入れた瞬間に、何かが発動する。

余りにも突然の出来事で混乱する敵の少年。

気付けば、全身に縄が巻かれて拘束された状態になっていた。


「『罠設置』"縄捕縛" 簡易的ですが大抵の人に効果があります。」

「俺をその辺の凡人と一緒にするな!」


手に持っていた短剣でロープを切り裂いて脱出する少年。

イリミの言葉が相当頭に来たらしく、攻撃を続行しようとしている。

ただ、当の本人であるイリミは慌てる様子は無かった。

何故なら宣言した通り、周囲は誰も近付く事の出来ない罠だらけの彼女だけの領域。

進めば進む程自分を苦しめる事になる。


「今度は何だ!?」

「四重発動『罠設置』"幽閉捕縛(ゆうへいほばく)"これで捕まった物は逃げられないと思った方が良いです。」

「そんなのは効かねーよ!」


自慢の力で脱出を試みるが1度、2度と挑戦してみても、彼はその場から一歩も動けない。

物理的は彼を縛る物は何も無いように見える。

それでも動けないのは何か心の奥底に作用する技なのかも知れない。


「クソクソクソ!ふざけんなババア!拘束を解けよ!」

「甘い考えですね。殺そうとしている敵に助けを乞うとは。それでどうして助けてくれると思うのかよーく聞いてみたいです。」

「俺はな!この世界の頂点に立つ男だぞ!」

「ふふふ、可哀想な子。この世界ではもっともっと強い人がいるんですよ。例えば、私とか。では、可哀想な君に私が最初で最後の授業をしてあげましょう。」

「何が授業だ!俺はな!俺は!」

「黙ってください。授業中に私語は厳禁ですよ。それでは教えてあげます。これが貴方の一生超えることの出来ない壁です。五重発動『光魔法』"シャイニングクリスタル"」


瞼を閉じても分かる程に眩しい光が生み出される。

光がゆっくりと少年に近付くが逃げられない。

自分が倒されるのをじっくりと待つだけ。

怖いもの知らずの彼が初めて経験する挫折と恐怖。

もっと早くに知っていれば慢心などしなかったかも知れない。

ただ、今となってはその仮説も何の役にも立たない。


屍となった少年に手を合わせるイリミ。

敵であったとしても命を奪った事には変わりない。

だから、自分の行動を悔いる事は無くとも弔いは合って良いのだと思う。


「私、強くなれたかな。分からないけど、少なくとも弱い自分ではないよね。」


勝てたんだ。

みんなに頼らなくても問題無いくらい強くなった。

その事実が私の心を満たす。

最近起こっていなかった魔素欠乏がここで起きる。

魔素の使い過ぎとは私もまだまだだな。

そう思いながら、意識を手放した。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

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