第064話 屈辱の結果
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「さっさと仕事を進めないといけないんだけどよぉー。強い奴見ると血が疼いちゃうぜ!『打撃』"インパクトマーシャルアーツ"!」
格の違いを見せつける為に敢えて同じスキルを使っている。
挑発に乗ってはいけない。
そんなのは誰でも分かる戦闘の常識。
しかし、仲間を侮辱されるのは腹が立つ。
だから、俺は戦いの中でコイツを越えなければならない。
それが1番の報復になる。
打撃スキルを双剣で弾く。
生身の癖に刃物を当てられて傷が付かないとかどんな化け物だよ。
何かしらのカラクリがあるなら、一刻も早く見つけ出さないとダメージを与えられないまま、時間だけが過ぎる事になる。
時間稼ぎはこの状況を大きく左右される。
アイツの言葉が本当ならば、敵は既に王城を取り囲む様にして待機しているはずだ。
誰かが救援を頼んでいたとしても外部から助けが来るまでには相当時間が掛かる。
中途半端な時間稼ぎは相手に侵入の機会を与えるだけ。
もしも、時間稼ぎをするとしたらかなりの時間が耐える必要がある。
それも相手に侵入の隙を与えない程に。
「油断し過ぎだ。『盗賊』"縄使い"」
このスキルはエスクの使っていた盗賊スキル。
魔素を使える様になったエルマードは早速スキル。覚えていたのか。
エルマードの計算外の成長は俺達を有利した。
完全に拘束された敵。
どうやら身動きも取れなくなっている。
俺はそれが信用出来ない。
こんな簡単に拘束されて身動きが取れなくなる程の力では無いはずだ。
もっとすぐさま拘束を解いて、この場を掻き乱す。
それを好む様な男だと思う。
だからこそ、身構えた。
この異変は何かの裏返しだと感じるたから。
「おっと、野朗共!時間が来たぞ!撤収だぁー!」
拘束されながらも撤退の指示を出す。
本当に外に敵がいたのかは不明だが、この場から引いてくれるなら有難い。
ただ、敵の言葉を鵜呑みにするのは愚かだ。
警戒を解くのはまだ先。
「残念だぜ。本当はもう少し遊んで行きたかったけどな。今度は本物の俺と踊ろうぜ。」
「どういう意味だ。お前は一体?」
「あー、そうだな。自己紹介が遅れた。俺のコードネームはゲルブ。以後お見知り置きを。」
影となり溶け出すゲルブ。
元からコイツが本体では無かった訳か。
それならより一層恐怖で震える。
相手は実力の一端しか見せていないのだから。
こちらは不意打ちだったとはいえ、この有様。
完全に記憶へと刻まれた。
次に相手が手を打って来る前に完璧な対策を講じる。
それが今回の悲惨な状況で手に入れた教訓だ。
「大丈夫ですか?お二人共。」
「私は何とか。それよりもネムリは!?」
「大丈夫、何もされなかった。」
「無事だった様で何よりですね。ひとまずは生きている事を喜びましょう。」
結果的な話をすれば、奇跡的に負傷者だけで済んでいる。
「タルタット!!!」
この厄災を運んで来た門番タルタットにアレンテは怒りが隠せない。
クビにするかどうかよりも処刑されるかどうかの心配をしていた方が良いかもな。
廊下へと飛び出したアレンテは立ち止まった。
「どこへ行ったタルタット!!!」
どうやら既に廊下には姿が無かったらしい。
その場に残っていても処刑されると思っての逃走か。
どちらにせよ殺されるなら足掻くのは人としての性。
「門番については良い。彼にも彼なりの反省があるはずだ。本当に贖罪の気持ちがあるなら、また戻って来るだろう。それよりも騎士団を集めなさいアレンテ。緊急会議を開く。勿論、リューマ、君達にも参加して貰うよ。」
俺も最初からそのつもりでいた。
もしも、この後もお嬢様の護衛をするなら連携が取れているのは必須事項。
そうでなければ、また今回の様な事態になる。
壊れた家具の散乱した部屋から場所を移して、会議室へと移動する。
ネムリにとってもそれが良い。
いきなりの事で恐怖心が蓄積されている。
あれ以上留まっていたら心が壊れてしまう。
待っていると3分で会議が始まった。
国王の召集にこの時間で答えるのは忠誠心の現れ。
そして、その忠誠を誓った国王様の娘がピンチであると知ったら全勢力を投じるべきだ。
「これより緊急会議を始める。」
「お待ち下さい国王様。失礼ながら、そちらの方々は?」
金髪のガタイが良い男が、俺達を指して質問する。
国王が開く会議だというのに見ず知らずの4人組がいたら気になるのは必然。
それが、いくら国王の招いた客人だったとしても。
「彼等は私が直々にネムリの護衛を依頼した冒険者の4人だ。」
「お言葉ですが、彼等にそんな実力がある様には思えません。」
「黙って話を聞きなさい。不満はその後で聞きます。」
眼鏡を掛けた紫髪の女性が男を止める。
言いたい事は分かるが、本来の目的である緊急会議が進まないのは問題だ。
「前回、みんなに共有したと思うがネムリを襲う集団がいる。目的も戦力も不明だ。その集団が先程王城内に侵入した。」
「それは本当ですか!?」
「えぇ、本当です。私は何も出来ず、結局その場に居合わせたこちらの4人に撃退していただきました。」
「我々騎士団がありながら、王城への侵入を許すとは不覚。」
全員が悔しそうな顔をしている。
騎士団としての汚点である事は間違いない。
次こそはという気持ちにはなっているだろう。
それで良い。
今回は無事に終えることが出来たのだから。
「奴らもネムリを再度襲うつもりなら王都へ潜伏しているはずだ。騎士団は半分が王都捜索部隊、半分が奇襲対策部隊として動いてもらう。今からその班分けをするから心して聞いてくれ。」
次々と名前が呼ばれる騎士団のメンバー。
総勢で14名か。
国王を護る為の人数と考えると少数に思えるが、それでも十分過ぎる力量があるのかもな。
緊急会議はその後も話合いに話合いを重ねた。
時間にして1時間強。
長い会議を終わらせたのはネムリのお腹の音だった。
丁度、夕食の時間帯なのでお腹が鳴るのも頷ける。
執事達がバタバタと動き始めて食事の準備を始めた。
俺達は別の場所で食事でもしようと思い、席を立ち上がると国王に止められる。
ネムリの側をいついかなる時でも離れて欲しくないらしい。
実力を買われるのは嬉しい事だが、王族と同じ食卓を囲むのは気が引ける。
騎士団のメンバーは慣れているみたいで、大人しく食事の配膳を待っていた。
「最初、実力を疑ってしまってすまなかった。国王とネムリ様を救ったとも知らずに。」
「今回は何も出来てないけどね。」
「私もその場にいただけです。」
「成程、主に彼等が活躍してくれたのか。」
実力を怪しんでいた金髪の男は素直に謝罪をした。
君主の命が掛かっているのだから、それぐらい切迫した空気があった方が良い。
アイリスとイリミが謙遜したせいで、注目は俺達に集まる。
まだ怪しんでいる者や好奇心の目で見る者などそれぞれ。
そちらも俺達の事を知りたいだろうけど、俺達も騎士団について知りたい。
情報交換の場として、この食事会が良い機会だ。
そんな事を考えていると全ての食事がテーブルの上に揃った。
日本にいた頃でも見れなかった程の豪勢な食事に唾を飲み込む。
食事に夢中で人の話を聞き逃さないか、今から心配になって来た。
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