第063話 やらかした門番、狙われた国王
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「おぉ、ようこそようこそ。リューマンとそのお仲間達。私の名前は、サイモン。この国を治める者だ。今回、君達を呼んだのは私の娘の件についてなんだよ。」
「仲間には粗方の事情を説明しています。どうして狙われているのか。いつ頃狙われて始めたのか。その辺を詳しくお願いします。」
「娘が狙われている理由は私達にも分からない。丁度、1週間前に襲われたのを皮切りに次々と起こり始めたんだ。こちらも力を入れて警備に当たっているが、既に10名を超える死亡者と重症者を出している。」
国が用意している人間。
実力は中途半端では無いはずだ。
それでも、1週間で10人を超える負傷者が出ていると言う事は相手は相当強い。
狙われている理由が分からない以上は無闇に外出させないのが得策だろう。
「発言をする事をお許しください国王様。」
「そんなに畏まらなくて良いよ。」
「いえ、その様な訳には。」
「それで言いたい事は何かな?」
「1週間という期間はどうしてですか?王女様が狙われているなら1週間と言わず、事が解決するまで護衛として雇うべきかと。」
「そこは心配しなくても大丈夫。私達の優秀な部下が絶対に1週間で解決してみせるから。」
それを言われると何も言えなかった。
エルマードはまだ納得していない様子だったが、これ以上指摘すると国王の雇う人材にケチを付ける様だから口を噤んだ。
俺も意見はエルマードと同じなので気持ちは痛い程分かる。
1週間では足りないと思う最大の理由は、敵の情報が不明過ぎる点だ。
敵の数も、目的も、どこを拠点として、誰が指揮を取っているのかも。
何もかもが分からない。
その上で解決出来ると言うなら相当自信がある様だ。
自信がある事は大いに結構だが、それが慢心でない事を祈るばかり。
「どうだい?この依頼受け入れてくれるかい?」
「勿論でございます。国王様の願いとあらば、全力でお応えいたします。」
「良かった良かった。では、まずは護衛対象である娘のネムリを紹介しよう。おいで、ネムリ。」
部屋の奥で待機していたネムリが、アレンテと共に登場する。
やはり、最初は人見知りなのでアレンテの後ろに隠れている。
俺は一応知り合いなので軽く手を振ると、小さな手で手を振り返してくれた。
「自分の口からも挨拶をしなさい。」
「ネムリです。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いしますネムリ様。」
「アタシ達が全力で警備いたしますので、ご安心ください。」
「よろしくねー、ネムリちゃん。」
2人の堅苦しい挨拶と違いフランクに挨拶するイリミ。
イリミの様子を見て、 2人の顔が青ざめていたが、本来子供相手に堅苦しくしても怖いだけだろう。
その証拠にイリミには手を振っている。
心を開き掛けている証拠だろう。
接し方は人それぞれ。
ネムリも王族である以上は、失礼な態度を取れないのも事実だから。
自己紹介も終わり、敷地の案内でもしようかといった所でノックが聞こえる。
国王は身に覚えの無い来訪者らしく、首を傾げていた。
「失礼します。門番のタムタットです。国王様のお客様をお連れしました。」
声からしてあの門番か。
お客様と言っているがこのタイミングで?
今日一日は俺が仲間を連れて来る可能性があるので空けていると思っていたが、国王ともなると忙しいのかも知れない。
「こんにちはサイモン。」
派手な赤髪に多めのピアス、着崩れた服装。
お世辞にも国王と知り合いと思えない。
率直な感想は輩だ。
しかし、名前で呼んでいるという事は親しい間柄なのかもな。
人は見かけによらないの典型例だ。
「だ、誰だ君は!?私は呼んだ覚え無いぞ!」
「えっ!?えぇー!?だって、この人が国王に会いに来たと言うからてっきり客人かと!」
「馬鹿者!次から次へと問題を起こして!ネムリ様こちらに!」
「そう言う事だ門番、騙して悪いな。」
腹部に一発の打撃が入り、廊下へと飛ばされる。
ここまで来れば、ハッキリとした敵だ。
狙いが誰なのかも言わなくても分かる。
そうなれば早速俺達の出番。
コイツを撃退して国王に信頼していただく。
そうして、コネをゲットだ。
「国王様、先に謝らせていただきます。王女様の命優先の為、部屋の原型は保障致しかねます。」
俺達は武器を抜く。
部屋がどれ程壊れようとも戦い抜かなければならない。
相手も武器を持っている以上、戦闘は避けられないからな。
「構わない、娘を助けてくれ!」
「娘、娘ってうるせーなジジイ。まずはお前からやんぞ?」
狙いを変えて国王の方向へ走り出した。
コイツ、国に混乱を巻き起こせれば見境無しかよ。
「させる訳無いでしょ!」
動線を塞ぐ様にしてアイリスが立ちはだかる。
大きいが故に斧は執事の方に預けてある。
つまり、アイリスは武器を持っていない。
それでも問題は無い。
彼女は元々拳1つで戦って来たのだから。
「良い顔の女だぁ!俺と一夜でも過ごしてぇーのか?」
「『打撃』"インパクトマーシャルアーツ"!」
アイリスの拳は直撃した。
それだけは間違い様の無い事実。
「撫でられたのかと思ったぜ。」
無傷。それが何を意味するのか。
この場にいる全員が理解している。
頭の中で鳴り響く警報音。
魔族に匹敵する実力者の出現は予想外だ。
ネムリと最初に出会った敵のレベルだと勘違いしていた。
「イリミ、アレンテ!国王と王女を連れて逃げろ!」
幸いにもここは1階。
扉側をあの男に封じられていても脱出は可能だ。
アレンテも側近を任させる程の実力はあるはず。
イリミと2人で王女を護れば遠くへ逃げられるだろう。
「外に出るのはやめておいた方が良いぜ。俺の仲間がうじゃうじゃいるからな。足手纏い2人抱えて逃走は不可能だ。」
「不敬だぞ貴様ッ!」
明らかな挑発。
それは少し考えれば分かる事。
しかし、脳で分かっていても体が反応するらしい。
アレンテは遂に腰に装備している剣を抜き取り、謎の男に斬り掛かる。
それを邪魔する俺。
体当たりで軽く吹き飛ばす。
これは決して裏切った訳じゃ無い。
まだアレンテには動ける状態でいて貰わなければならない。
理性を失い、本来の目的である国王と王女の護衛が出来なくなるのは困る。
「あれれー、仲間割れ?」
「お前、見せしめに1人殺すつもりだったろ。安い挑発をその為か?」
「おいおい、鋭い奴がいるなここに。そういや、お前はまだ品定めしてなかったな。俺は男とヤる趣味ねーが、一発殺し合うか?」
冗談だろ。
こんな奴とここで殺し合いとか望んで無い。
余りにも慣れない狭いスペースでの戦闘。
それだけでも大きなディスアドバンテージ。
でも、戦わなければ他の人が死ぬと言うなら迷わず俺は剣を抜くね。
「"同時進行妄想"」
「へぇー、錬金術系のスキルが使えんのか。」
俺が双剣を作り出すのを見て錬金術だと思ったらしい。
つまり、俺の固有スキルは知られていない。
これは完全に有利。
知らない情報の内に相手を倒す。
シンプルが故に難しいが、それでもやらねばならない。
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