第062話 休日を返上してでも
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!
「君達3人に集まってもらったのは大事な用があるからだ。」
「今日は休みのはずでしょ?」
「今から言う事を聞いたらそんな事を言ってられないぞ。」
「勿体ぶって無いで早く教えろ。俺の折角の休日を奪うつもりか?」
「まぁまぁ、お二人共リューマさんの話を聞いてあげましょうよ。」
良かったイリミが優しいエルフで。
このまま拗ねてどこかへ行っちゃう所だった。
相変わらず俺に冷たい態度を取るエルマードとアイリス。
こんなに必死になって3人を掻き集めたんだから、何か大きな事が待っていると思うのが普通だろ。
まぁ、休日なのもまた事実。
俺が逆の立場なら120%キレてるね。
それ程休日という時間を愛しているから。
「コホンッ。君達は俺の功績により王女ネムリ様の護衛に選ばれた。期間は1週間、心して掛かる様に。」
え?なんで誰も何も言わないの?
結構重要な事を言ったと思うんだけど。
これを聞いても驚かないなんてどんな人生を送って来たんだよ。
「「王女の護衛!!?」」
「ネムリ様?」
息ピッタリのアイリスとエルマード。
対照的にネムリという人物が誰かすらも分からないイリミ。
温度差が有り過ぎる状況に吹き出しそうだ。
「笑ってる場合じゃねーぞ!状況分かってんのか!?」
思い切り胸ぐらを掴まれる。
苦しくて返事をするのも難しい。
アイリスも俺が勝手に決めたと思って先程よりも冷たい視線を送ってくる。
「まだ、返事を、した、訳じゃ、無い、から。」
喋っている最中も俺を揺らすのは辞めてくれ。
言葉が途切れて聞こえ難いだろ。
「返事をしてないにしろ王族の誰かから依頼されたのは事実だろ。この際、どうしてそうなったかはどうでも良い。問題なのは依頼されてしまった事だ。そうなれば断る事は出来ない。王族に目をつけられてしまえば、他国に逃げ出すしか無いからな。」
「他国に逃げ出した所で王族間で情報が出回って息をするのも辛いでしょうけどね。」
わーお、八方塞がりだったのか。
最初から受けようとは思っていたけど、断った時のデメリットが恐ろしくて今になって足が震えている。
「1週間くらいは良いんじゃ無いですか?人助けになるんですし。」
「仮にもコイツがリーダーとして、このパーティーは動いているのよ?ホイホイとこんな厄介事を呼ぶ男だと困るでしょ。」
好き勝手言ってくれるな。
俺だってこんな事に巻き込まれるとは思ってなかったんだよ。
困っている人がいたから助けてみたら、まさかの王女だった。
そんなお約束な展開を想定していなかったとは不覚だ。
ライトノベルを読み漁った時期の記憶も少し曖昧になっているのかもな。
要らない時には記憶に残っていて、必要な時に覚えていない。
それもまた人生かな。
「はぁー、現実逃避するな。でも、王族と繋がりが出来るのは魔王討伐において有利かもな。」
「なんでだ?魔族殺すにも王族の許可がいるとか?」
「当たらずとも遠からず。国の中には魔族の動きに賛同するアホもいる。もしも、そんな権力を持った奴らが俺達の動きを阻止しようとして来た時に、対抗出来るのは同じぐらいの権力しか無い。」
「そ、それを狙ってたんだよ俺は。」
「調子に乗るな。」
これ以上口を開くと怒られそうなのでやめておく。
引き際が分かる男はモテるって、昔見ていたネットの掲示板で書いてあった。
それを実践してそのまま女の子から連絡が来なくなったのは言うまでも無いけど。
話は一応依頼を受けるという形でまとまったので有難い。
ここまで若干ふざけた様子を見せたが、内心みんなが批判的だったどうしようと思っていたからな。
でも、変えられない。
俺は体が勝手に動く。
困っていれば助けるのが普通の事だたら思ってる。
「さぁ、テンに乗って出発だ!」
今度は4人を乗せて移動する。
流石に大人4人は重そうで申し訳ない。
しかし、耐えてくれテン。
馬車で移動するにしても1日以上は絶対に掛かってしまう。
その時間を削る為にはテンに頼るしか無い。
今度絶対美味しい餌を用意してあげるかな。
◇◆◇
ヘロヘロのテン。
今日で何度移動手段として呼んだ事か。
この世界に動物に関する法律があったとしたら間違い無く訴えられていたレベル。
でも、仕方無いんです。
言い訳するつもりは無いんですけど、移動手段に車や飛行機、新幹線、電車だって存在していないのですから。
ゆったりゆったりと頑張って動いてくれる馬車か快適に空の旅を案内してくれるテンなら俺は後者を選ぶ。
だけど、悪いなと気持ちもあるのでいつか移動手段を自分達で作る必要があるな。
「ここが王城。遠くからなら見たことがあるが、実際に近くで見ると迫力があるな。」
「やばい、アタシ緊張して来たかも。」
「王女ということはお嬢様ですよね?私と話が合いますかね?」
1人だけ全く緊張していない様子。
エルフのお嬢様なだけあるな。
テーブルマナーとかも困ったらイリミに習えば良いかも知れない。
「なんだお前達!?先程から王城をウロウロして怪しい奴等だな!まさかっ!?王女様を攫おうしている賊か!?」
いきなり面倒臭そうな奴に当たってしまった。
コイツは自分自身に与えられた怪しい奴の排除を真っ当しているだけなので悪くない。
だけど、情報は共有していてくれよ。
この真面目な門番は、俺達の話を聞く事すらせずに排除しようとしている。
確かに怪しかった。
大きな鳥に乗ってここまで来てるし、王城見てわちゃわちゃしてる。
タイミングも王女が襲われた後でヒリついているのも分かる。
でも、俺一応客人だよ?
国王が直々に王女の護衛を依頼している客人だよ?
簡単な容姿ぐらいは知っておくべきでしょ。
黒い髪なんてこの世界では珍しいから覚えやすいだろうし。
「何を騒いでいる!」
「アレンテさん。この怪しい人物達を今し方追い返そうとしていた所です!」
「馬鹿者、この方は国王様の客人だぞ!」
「えっ?えぇーっと、えぇえええー!!!」
俺達の顔とアレンテの顔を何度も往復して見る。
そして、ようやく事の重大さを理解した門番は口をパクパクさせて慌てている。
こっちとしては失礼な態度というよりも、仕事を真っ当しているのだから仕方ないとは思う。
いきなりの高圧的な態度や決めつけはやめた方が良いけどな。
冷や汗をかきながら、顔を真っ白にして土下座。
相手は国王の客人。
失礼な態度があったと知られたら首が刎ねる所の騒ぎじゃない。
「どうか許してあげては貰えないだろうか。彼はここで雇われたばかりの新人で、真面目に仕事をしてくれる奴なんだ。今回は王女様の事もあっていつに無くやる気を出していて。」
「別になんとも思ってないから。俺達もいきなり空から来たしな。」
「すみません、すみません!」
壊れたロボットの様に同じ言葉を繰り返す門番。
この後の仕事に支障を来さないと良いけど。
「それでは国王様の待つ部屋までご案内致しますのでこちらへ。」
俺は2回目の王城だから、先程の様に内装でテンションが上がることは無いけど、意外にも他の3人も落ち着いてた。
「この内装凄いとか思わないの。」
小声で話し掛けてみる。
「喋り掛けて来ないで。緊張してるから。」
辛辣な言葉。
もしかして、俺が思っているより事は深刻なのか。
緊張は伝染するって嘘だと思ってたけど、どうやら本当みたいだ。
1度目に来た時の様に話せるか不安だ。
とある一室の前でアレンテは立ち止まる。
そろそろ国王様とご対面か。
数回のノック。
そのノックをする所作1つを取っても教養と品性が滲み出ている。
俺も申し訳程度に服装を正した。
「失礼します。リューマ様御一行をお連れいたしました。」
ご覧いただきありがとうございました。
よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!
あ、毎日21時投稿予定です。




