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元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
前編 ダンジョン攻略

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第048話 大いなる力の代償

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

魔物がうじゃうじゃといるのを想像したが、意外にも静かだ。

暗闇が恐怖心を煽るばかり。

それで良い。

何事もないのが、俺達にとっては1番だ。


後は、このまま何事もなく進んで、魔族よりも先にアルカナ獣の封印を解く。

これが理想ではあるが、ほぼ実現は厳しいと思う。

魔族は俺達よりも先に12階層へと足を踏み入れている。

捜索は俺達が一歩遅れている状態だ。


まだA級冒険者の捜索も終わっていない。

どちらも中途半端なまま終わりを迎えてしまう状況にならない事を祈るばかり。


「考え事してる時に悪いが、やっと出迎えが来たみたいだぞ。」

「出迎え?なにいッ!」


目の前には真紅の翼を悠々と広げ、ここが自分のテリトリーであると主張している魔物が1匹。

これがドラゴンと呼ばれる生き物。

実際に遭遇すると漏らしてしまいそうなレベルで怖い。

今までフロアボスとは比べ物にならない威圧感がある。

このレベルでフロアボスじゃないと言うのだから、12階層の恐ろしさが伺える。


「信じたくも無いな。」

「これが実際に起こってんだから仕方ないだろ。」

「勝てるかと言われて即答出来る相手で無いのは明らかだろ。」

「やるしかないだろ。相手はこっちを見て舌舐めずり。逃してくれるとは思えない。」


俺達が美味しそうな餌にしか見えてないらしい。

そんな弱そうに見えるのかよ。

確かにショートカットでこの階層までやって来たけど。

もしかして、ドラゴンと同じレベルの魔物がうじゃうじゃいるのか?

そうなのだとすると、恐ろしくて先へ進むのが躊躇われる。


「ボーッとしてないで戦う準備しなさいよ!来るわよ!」


戦う準備と言っても鬼丸で防げるとは思えない。

まともに受けても耐えられないなら、戦うより逃げる方が賢い。

正面でドラゴンの爪を受け止めようとしているアイリス。

それを見ながら逃げようとしている俺。

情け無いとしか言いようが無い。


「あーもうッ!なんで、俺まで立ち向かおうとするかな!狂い死ぬは生涯の誉!狂気を演じる道化の怒りを知れ!"狂乱舞燐マッドバーサークルワルツ"」


狂ったピエロの様に猟奇的な連撃をお見舞いする。

本来は硬いであろう鱗さえも傷を付けた。

力を見せつけるよう何度も何度も攻撃をする。


しかし、攻撃しても小さな傷しか付いていない。

俺のチートスキルの限界か。

いや、イメージの質が悪いだけだと思いたい。


「離れろ!攻撃が来るぞ!」


ドラゴンの口から見えるのは、今にも口から吐き出しますよと言わんばかりの炎の塊。

エルマードの大声で先に気付けたのは幸いだった。

なんとか、一歩手前で逃げ出すことが出来た。


ドラゴンの攻撃は地面を溶かし、大きな穴を開けている。

その場に残っていたらと考えると恐ろしい。


「あんなの相手にしてたら、命がいくらあっても足りないだろ。」

「行くしかない。俺が先陣を切ってやろうか?」

「いや、攻撃は全くと言って良いほど通用しない。あの強固な鱗をどうにかしないと結果は変わらないぞ。」


俺が攻撃を避けた事にドラゴンはご立腹の様子。

激しく暴れながらこちらへと向かってくる。

こんな狭い場所で巨体を自由奔放に動かしたら、どうなるかくらい想像出来ないのかコイツは。


「いくぞ、3人掛かりでアレを止める。その間にイリミがトドメを刺せ。」

「わ、私ですか!?無理無理!無理ですよ!」


プレッシャーになるのは分かる。

あれだけ攻撃して効かなかった魔物に自分の攻撃が通用するのか不安だろう。

しかし、止めるには3人掛かりで無ければならない。

それでも止められるかは賭けだ。

イリミが前に出るという選択肢はないので、結果的には頑張って貰うしかない。


なんて、説得している時間は無い様だ。

目の前に迫るドラゴン。

コイツを止めなければ、俺達は轢き殺される。


「大丈夫、俺達が絶対に食い止める。」

「言っておくが、俺は出来ないと思った奴には頼ま無い。イリミなら出来ると思ったから頼んだ。」

「援護のスペシャリストが注目されるのも悪くないんじゃない?」


イリミは3人からの応援を聞き、顔を両手で叩く。

その瞬間にスイッチが切り替わり、倒すことだけに集中している表情だ。


「まずはこの動きを止める。」

「どうやって?」

「簡単だ。全力でぶつかる。」


悲報、エルマードは意外と脳筋。

そんな作戦で解決出来れば苦労しないっての。

何も無しに正面衝突したら死ぬ。

いや、どちらにせよ死ぬなら、足掻いて死ぬ。

もしかしたらの1%に賭けて死ぬ。


「止まれぇーーーー!!!」


3人が同時に止めに入る。

意外にも力が拮抗しているのか、動きはスローペースになる。

それでも完全に止められている訳ではない。

このまま行けば、壁に追いやられて圧迫死だ。


「まだまだ本気じゃねーよな?エルマード!!!」

「チッ!無駄口を叩くな!『怒れる闘牛の目覚め』ッ!」

「イリミ、限界よ!アタシ達は力出し切ってるの!」


阿鼻叫喚とはまさにこの事。

意気揚々と飛び出しのにも関わらず、このザマとは情け無い。


「行きます!『水魔法』五重発動!!!"ゴッド・アクア"!」


限界は三重発動だったはず。

それを大きく上回る五重発動をするイリミ。

強さで言ったら最上級、いや、それよりも上の強さを有しているはずだ。

いきなりどうして、発動出来たのか。

その答えは、イリミが握りしめていた杖にある。

スキルをストック出来る杖。

あれで予めスキルを入れておく事で五重発動の補助になっているのだろう。


空中から一滴の雫が落ちる。

たった一滴で何が出来るのか。

側から見た人はそう思うかも知れない。

しかし、俺は一瞬で理解した。

この場にいれば巻き込まれて俺も死ぬ。

他の2人も俺と同じ事を思ったらしく、その場からはなれる。


唯一、状況を理解していないのはドラゴンだけ。

上の雫を不思議そうに眺めている。


ポツリと落ちた。

うるさかったはずよ洞窟が一気に静かになる。

世界から音が消えたと錯覚してしまう。

そして、一瞬にして広がる衝撃。

逃げ遅れたドラゴンだけがまともに喰らってしまった。

先程の元気はどこへやら、ドラゴンは全く動かなくなる。


どうなったのか確認するとドラゴンは立ったまま死んでいた。

もしも、俺達まで喰らっていたらと考えると恐ろしい。


「イリミ!すごいじゃない!」

「アイツを一撃で仕留めるのか!」

「えへへ、やり、ました・・・よ。」


その言葉を残して倒れる。

近くにいたアイリスがキャッチしたので、頭を打つことは無かったのが幸いだ。


「イリミはどうしたんだ!?」

「慌てなくても大丈夫よ。多分、魔素欠乏。元々体内にあった魔素を使い過ぎると身体が反応して気絶するのよ。滅多にない事だけど、相当魔素の量を使ったんでしょうね。」


魔素欠乏か。

似たような仕組みは知っているが、まさかイリミが引き起こすとは。

魔物を倒してくれた喜びと負担を掛け過ぎてしまった罪悪感が混在する。


魔物が来ないか監視しながら、イリミが目覚めるのを待った。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

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