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元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
前編 ダンジョン攻略

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第036話 魔族の思惑と裏切り

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

「おい、あれ人じゃ無いか?」


先頭を歩いていたエルマードが急に足を止めた。

確かに道の先に見えるのは人型らしき気配。

だが、陽炎と水蒸気ではっきりとした姿は見えない。


真っ先に走って確認したい気持ちもあるが、迂闊に近付く事が出来ないのが現状だ。

ルインや魔族、それともアルカナ獣か。

人間に変身できる魔物がいたっておかしくは無い。

そもそも見つかっていないA級は3人で、あの人影は2人分しかない。

数が合わないのも疑いを深める理由の内の1つだ。


こちらがどうしようかと立ち往生していると向こうの方も俺達の存在を認識する。

大きく手を振って何かしらの合図を出して来た。

まさか、本当に救援を求めているA級冒険者だとでも言うのか。


確認すべく一歩足を踏み出した途端に違和感に気付いた。

ダンジョンに潜っているA級が俺達の事を知っているはずがない。

いくら人を見つけて安心したからと言っても、こんなに無防備にはならないだろう。

つまりはそれ以外の何者と言う意味だ。


「ちょっと、久しぶりの再開なのになんで足を止めるんだよ。」


コイツ、黒い髪に隠れた目。

何より溢れ出す威圧感。

バルハートを回収していた魔族だ。


「逃げろ!コイツには勝てない!」

「それな事大声で言われたら僕、泣いちゃうよ。」


威圧で縮こまった全身。

それでも何とか口を動かして声を出して警告する。

エルマードもコイツには会ったことがあるので、危険性を理解していた。

だから、俺を置いてでもアイリスとイリミをこの場から離そうとする。

そうだ、それが最も正しい選択だ。


恨みはない。助かるなら1人でも多く。


「いきなり刃を向けるのは人としてどうなの?」

「それを魔族に言われるとはな。」


魔物をいとも容易く斬り裂く鬼丸を指1本で止められる。

どんな原理で止めてるかは知らないが、やっぱり強さの次元が違う。

魔素を全身に巡られせてみるが、力関係が変わることは無かった。

諦める訳にはいかないので、何度も何度も斬り掛かってみるが全て去なされた。


「これで時間稼いでいるつもりなの?」

「逃げるだけなら十分過ぎる時間だろ。」

「でも、後ろの子達はまだいるみたいだよ。」


そんなはずはない。

時間は1分も満たないぐらいしか稼げていないが、3人の身体能力なら見えない所まで逃げれているはずだ。


「そうなの。だって、私が速度激減のデバフを掛けたから。」

「お前はあの時の!」


ルインのメンバーであり、日本人転生者であるミヤビが俺の前に姿を現した。

もう1つの人影はコイツだったのか。

振り返ると言っていた通り、3人がかなり遅いスピードで逃げていた。

デバフのせいで全然前へと進めていてないし、隙も大きくなっている。


魔王軍十二席にチート持ち転生者の組み合わせ。

絶望的なこちらの状況と戦力。

万が一にも勝てるはずが無かった。

でも、このまま終わる訳にはいかないんだよ。

せめて、せめて他の3人は逃すと決めたんだから。


頼んだぞ、"俺"。


「はーい、ストップ。」


強い衝撃が下腹部を襲った。

何が起こったのか目視出来なかったが、攻撃されたのだろうと痛みで分かる。

例のあれに身を任せようとしたが、痛みでそれどころではなくなってしまった。


「そんなに僕達を敵視しないでよ。」

「・・・・はぁっはぁ、攻撃しといて、はぁー、敵視すんなは、無理があんだろ。」

「君が未知数の力は知っているし、固有スキルがミヤビ同様に縛りがないのも知っているんだよ。だから、敵対している君を真っ先に鎮圧する。賢い選択だと思わない?」


頭が回らないからなのか話が見えてこない。

敵では無いと言いたいのかも知れないが、攻撃した後だと説得力皆無だろ。

殴られて1分は確実に経過したのに、まだ痛みが取れない。

長引く痛みの中、とりあえず2人を睨む。

それが今出来る1番の反抗だった。


「そんな怖い顔しないの。僕が治してあげるから。『回復魔法』"ヒール"」

「もう乱暴はしないであげて欲しいなの。」

「大丈夫だよミヤビ。これからは話し合いの時間になるから。」


話し合いだと。

俺達が魔族の言葉に耳を傾ける訳がないだろ。

適当な事を言って罠に嵌めるつもりかもな。

しかし、状況は嫌でも話を聞かざるを得なかった。

今、生死の選択権を持っているのは魔族側だ。


まずは他の3人のデバフを解いて話を聞かせようとする。

このタイミングで奇襲をする手も考えたが、失敗する未来しか見えなかったので大人しくしておく。


「君達、いくら僕が魔族だからと言って噛み付いてくるのはやめてくれよ。」

「ふっ、アホか。魔族は俺達にとって敵だ。それ以上でもそれ以下でもない。」


エルマードはいくら魔族だからといって容赦の無い物言いを見せた。

言っていることは正しい。

その他の種族に害を及ぼす事ばかり行っている奴等だからな。


「コイツ、生意気なの。状況が分かってないの?」

「まぁまぁ、ミヤビちゃん今はそんなことどうでも良いじゃないか。」

「気安く名前で呼ばないで欲しいなの。」


どうやら内輪で揉め始めたみたいだ。

このまま喧嘩して崩壊してくれれば、事は丸く収まるんだけどな。


「まずは、自己紹介から始めようか。僕の名前は、ハーデス・アバンド。呼び方は好きな様に呼んでよ。」

「ミヤビ。」

「この子はちょっと特殊な子だから気にしないでよ。そんな事よりどうして僕が君達に接触したかって話だよね、気になるのは。」


言われてみれば気にはなる。

ハーデスの実力があれば、俺達を殺すのなんて容易なはず。

敢えて生かしておくのは、俺達を生かしておく方が2人にとってのメリットがあるという事だ。

その点も考慮して考えると何を言い出すのか少しだけ予想が付く。


「僕は魔王軍十二席の1人として魔王軍で活躍しているんだけどね。」

「それくらいは何となく理解している。バルハートを雑魚呼びしてたからな。」

「話が早くて助かるねー。それで、納得がいかない事があるんだよ。」

「納得がいかないこと?かなりの地位を貰っておいて納得できないって中々強欲ね。」

「良い事言ってくれた。そう、僕は強欲なんだよ。今の現状では全く満足していない。やっぱり満足するのは1つだけ。魔王の玉座に座る事。」


やっぱりな。

二次元の話だが組織の中に1人はいるんだよ、狂った思想を持った裏切り者が。

田中もこんな部下を持って大変だな。


「魔王倒して欲しいのか?」

「まぁ、そんな所だね。魔王討伐を円滑に進める為に僕達が手助けしてあげるんだよ。言わば協力関係ってやつかな。」

「断る。魔族の手助けを求めるくらいならここで死ぬ。」

「それは困るよ。僕としても君達だけが所魔王討伐へ可能性を秘めていると判断したんだから。」


我儘な話だ。

だが、協力関係を結んだとしても俺達が一切不利になる様な話ではない。

寧ろ、魔族側の情報を得られる数少ない手段となり得るだろう。


ただ、俺は絶対に受け入れない。

魔王を倒すのに魔族の力を借りるなんて、そんな情け無い主人公は嫌だ。


「うーん、まぁ今回は敵対心を少しだけ緩められたということで満足しておくよ。そうだ、後1つ僕からのプレゼントが。」

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

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