第033話 精神に干渉してくるのはおやめください
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お腹も膨れて元気が出て来たので、次の階層へと降りる。
これで4階層目か。
日が暮れるまでに全員を回収したい所だ。
それにまだ全員生き残っている可能性だってある。
もし生きているなら、魔族が先に見つけてしまう前に俺達が見つけなければ。
階段が終わり、4階層に足を踏み入れた途端に酷い頭痛に襲われる。
他の3人は大丈夫かと目をやると問題は無さそうだ。
でも、おかしいな。みんながどんどん斜めに倒れていく。
あぁ、・・・そうか俺が倒れているんだな。
◇◆◇
「ここはどこだ。」
広い部屋の中、俺はたった1人でいた。
どうしてここにいるのか、ここはどこなのか。
答えを教えてくれる者もヒントも存在していない。
仲間ともはぐれてしまったのだろうか。
いや、確か俺はダンジョンを攻略していて。
そうだ、4階層へ降りた瞬間に目眩と頭痛に襲われたんだ。
そして、そのまま倒れて今に至る。
良かったー、記憶はちゃんとあるみたいだ。
・・・良い訳あるかー!!!
記憶が無事でも今の状況が分からないと意味がないだろ。
このままだと、ただ閉じ込められている人になっている。
「うーん、俺が死んで死後の世界に来た可能性も高いよな。」
「ここは死後の世界ではありせんよ、黒沢竜真さん。」
声のする方向へ振り向く。
すると、さっきまでは完全に居なかったはずの小さな少女がそこにはいた。
この髪型と服は見覚えがあるな。
「昼間に会った少女か?」
「正解です。正確には見ていたのは私の思念体で、4階層になってようやく直接干渉する事が出来ました。」
「君は何者で、ここはどこなんだ。」
「それを今からお話ししようと思います。」
少女は指を軽く鳴らす。
すると何処からとも無く、椅子が2つ現れた。
何か言われた訳では無いが、座れと促されているようだ。
話は数分で終わる様な気がしないので、そのまま椅子へと座り込む。
さて、彼女は何から話してくれるのか。
黙ってその時を待った。
「まず、私が誰かをご紹介しましょう。」
その言葉を残して姿を変える少女。
俺はこの瞬間に初めて目の前の少女が、人間では無かった事に気付いた。
白い毛皮にもふもふの尻尾、キリッとした目に、ツンツンした耳。
彼女は立派な狐だったのだ。
いや、きっとコイツはただの狐ではない。
「アルカナ獣か。確かこのダンジョンはアルカナ獣の祭壇と呼ばれるダンジョンだったし。」
「話が早くて助かります、黒沢竜真さん。私は魔術師を意味するアルカナ獣・オリジン。以後お見知り置きを。」
「アルカナ獣って女神に飼われてるんじゃないのか?」
「あぁ、運命のアルカナ獣・フェイの事ですね。あれは特殊な例ですよ。通常は1匹を好むアルカナ獣が殆どです。」
思い出して見れば話し方も癖があった。
普通のアルカナ獣とは違うと言われてもスッと頭に入って来る。
「ここがどこかも説明していませんでしたね。ここは、貴方の精神の空間。私が関与した事によって、本人である貴方もこの空間を認識出来ているのです。」
難しい説明がなくて分かりやすい。
つまり、この子の力でここにいる。
それ以上でもそれ以下でもない。
敵意が無いのは何となく理解して来たが、俺を呼び出しコンタクトを取る目的はなんだ。
「ちょっとしたお願いがありまして貴方と接触させていただきました。」
「その入りするのは嫌なお願いの時だけと相場が決まってるんだけど。」
「・・・。それでお願いと言うのがですね。」
今、完全に無視したよね?
図星だったから一旦聞かなかった事にして話を進めようとしているよね?
ならば、俺にも策がある。
耳を塞ぎ完全に話を聞かないモードへと移った。
『それ無駄ですよー。』
うわぁー!なんだこれは!
脳内に直接語り掛けてくる感覚だ!
なんか、ソワソワするからやめていただきたい。
どう足掻いても逃げ道はないようなので諦めて頼み事を聞く事に。
そもそも、この空間から戻る為にはオリジンの力が必要なのでほぼ脅迫に近い状態だ。
嫌な予感しかない。
「とある事情で私はダンジョン最下層に封印されてしまっています。10年近く封印されていて、誰も12階層まで辿り着く者がいないので困っていたのです。そこで貴方には封印されている私を解放する為に12階層へと来ていただきたい。」
・・・はぁ?
「もう1度聞いても?」
「ですから、12階層まで来ていただきたいのです。」
クソッ、聞き間違いとかではなかった。
無理難題を押し付けて来たぞ、このアルカナ獣。
理由も言えない様なら助けてやる必要ないな。
邪神の類いかも知れない。
そうじゃなくても俺にとっては疫病神だ。
「無理。絶対に無理。多分、俺達がどれくらいの実力かは見ただろ?」
「勿論、あのままだと12階層までは絶対に来れませんよ。」
コイツ、最初は幼い少女の顔して儚げな感じ出してたから人気出そうなキャラだなと思ってたのに、蓋開けて見ればただの毒舌敬語狐じゃねーか!
せめて他の人が聞いて一瞬で分かるようにのじゃを語尾に付けろよデコ助野郎。
「むっ、なんか失礼な事を考えていましたね。」
「そんな訳ないじゃないかー。あははは。」
どうやら、俺の考えは顔に出ていた様だ。
普段から気を付けないとな。
「安心してください。私も無策で貴方を12階層まで連れて来ようとしている訳ではありません。アルカナの加護を与えます。」
「アルカナの加護?なんだそれ?」
「あら?貴方にはアルカナの加護が付いているので既に知っているのかと。」
俺にアルカナの加護があるだと?
知っているアルカナ獣はオリジンとフェイの2匹。
コイツの加護で無いなら、フェイが加護を与えたと考えるのが自然だ。
もしも、そうだったとするなら普通説明しないか?
加護の効果が分からないと実感しないじゃん。
「運命の加護は、貴方に訪れる運命が最終的には良い物になる加護ですね。」
貰っておいて損は無い加護ではあるけれど、効果は実感するのが難しい。
結果論でしか語れないからな。
「で?魔術師の加護は何だ?魔法スキルを使える様になるとか?」
「いえいえ、魔素を貴方に与える効果です。」
「え?俺って、魔素無いの?」
「えぇ、全くと言って良いほどに。どうやら元は他の世界にいた人間みたいですし、不思議な事では無いんですけどね。」
「その加護が無かったらスキルとか覚えられなかった訳?」
「あ、この加護が有ってもスキルは覚えられませんよ。多分、固有スキルの縛りとかじゃ無いですかね。」
それ何の意味があるの?
スキルが使えないのに、魔素貰ってどうしろと。
それだけ貰って、はい分かりました12階層まで頑張りますとはならないですけど。
寧ろ、帰らせて貰いたい。
「魔素の使い方を覚えれば、身体能力は上がりますよ。スキルが使えなくてもね。だから、この世界の人は貴方がいた世界の人々よりも強いのです。」
身体能力が上がるだけか。
やっぱり悩むところではある。
ここは了承する以外の選択肢は無い。
渋々了承する事に。
「本当ですか!ありがとうございます!」
半分強制的に押し付けただろ。
「それでは次に目が覚めた時には加護が付いていますので、お仲間に魔素の使い方は聞いて見てくださいねー!」
何から何まで投げやりだったな。
しかし、文句も言ってられない。
加護を貰ったのは事実だし、どうやって仲間を説得して12階層まで目指すかを考えよう。
目を覚ます頃、3人が心配そうに俺を見つめていた。
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