第027話 見えない魔物は反則でしょ
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!
灰になったジーガスの様子をしばらく監視していたが、灰が動き出して復活するなんてお決まりの結果にはならなかった。
それにしてもあっさり倒せたな。
あれでも倒せないと思っていたので、最悪意識を手放す覚悟も出来ていた。
奥の手ではあるので使わないに越したことはないけど。
意外とあっさり倒せたのもミヤビが最後に呟いた言葉、あの言葉が関係しているのかも知れない。
本人が消えた今分からないが、ジーガスに強力なデバフを掛けのかも。
敵に日本人転生者がいる。
それだけで刀を振る感覚が鈍りそうだ。
もしも、敵としてもう1度出会った時、俺は果たして迷いなく斬れるだろうか。
いや、実際に経験しなくても分かる。
120%不可能だ。
「倒したみたいですね。」
「あぁ、リューマがいなければ壊滅していたかもな。」
「本当ですよリューマさん!助かりました!」
「俺がもっと早く援護出来ていれば。」
「自惚れるな。今はお前の方が強いかも知れないが、いつか俺がお前を超える。だから、気負い過ぎることはない。」
「ハハッ、そんだけボロボロで言うセリフかよ。」
でも、その言葉で気は楽になる。
この世界で1人で戦っているのではないと実感出来る。
俺には勿体無いくらい良い仲間を持った。
だから、ミヤビの事は1度忘れて、ダンジョンからA級冒険者を捜索する事に頭を切り替えよう。
俺達が勝利の余韻に浸っている間も黙々とA級冒険者の死体を集めるアイリス。
話をしている場合ではない。慌てて作業を手伝う。
死体は全部で4人。
加えて、灰になってしまった冒険者が1人。
ここだけでも5人のA級を失ってしまった。
リッドナーブルにどれだけのA級冒険者がいるか把握していないが、この数を失っただけでも大きな痛手だ。
「後、どれだけの人数が残っている?」
「えーっと、3人ね。ここに死体がないってことはまだ生きている可能性もあるわ。急いで下の階へ行きましょう。」
「それはそうしたいんだけど、下に行くにはフロアボスを倒さないといけない。焦る気持ちは分かるが、せめて一呼吸整える時間を作ろう。」
冷静になって考える。
ルインのメンバーの事ばかりに気を取られているとダンジョンの魔物に殺される。
他に考え事をしていられる程甘い場所ではない。
仲間の状態もボロボロだ。
連戦に次ぐ連戦で傷も疲労も増えて来た。
このままでは絶対にどこかでミスを犯す。
「で?あの女はなんだった訳?説明しないなんて事ないよね?」
「そ、そうですよ!いきなりイチャイチャし始めて!」
「誰がイチャイチャだ!俺はエルマードとアイリスじゃないっての。」
「おい、俺がいつこの女とそんな事したか言ってみろ。」
「アタシ的にはいつでもウェルカムなんだけどなぁー。」
「元気ならさっさと行くぞ。」
いつものようにふざけ合った会話をして休憩をした。
その数分間は全てのしがらみを忘れて笑っていられる。
あれもこれも考えていない時間がこんなに楽しいと思えるなんて。
前の世界ならそれが当たり前だったのにな。
「おい、置いてくぞ。」
「さっさとしなさいよ。」
この階層のフロアボスを探して道を歩いた。
ジーガスが魔物も冒険者も殺して歩いたので、道中で魔物と会うことはやはり無い。
静かな空間というのが余計に空気を淀ませる。
嵐の前の静けさなんて言葉があるけれど、まさにこの事を言うのではないかと思う。
暫く歩いて見たが扉が見つからない。
このままだと時間だけが無駄に過ぎていくことになる。
残された3人の事を思うと一刻を争う。
こうなれば、多少強引な方法だが地面を壊して下の階に降りるべきか。
───カサッ
一瞬、何かが擦れる音がした。
俺達4人から少し離れた場所からだ。
何かがいる。
魔物か人か、将又別の生き物か。
エルマードとアイリスもその事には気付いているみたいだ。
ただ、残念なことにイリミは気付いていない。
帰ったら一番最初に食べたい物の話をしている。
気配察知とかのスキルがないだろうから仕方ないんだけどさ、エルフなんだから発達した耳を活かしてくれよ。
気配に気付いたと悟らせない為には、イリミみたいな子が1人いた方が良いか。
「キシャーーー!!!」
油断していると思ったのか襲い掛かって来る魔物。
3人は武器を構えて返り討ちにしようとする。
しかし、鳴き声だけ聞こえて姿が見えない。
まさか透明化か!
「敵は姿を消しているから気を付けろ!」
「クソッ!イリミから狙うつもりか!」
注意を促すが既にイリミが攻撃を喰らって吹き飛ばされた。
壁にぶつかり激しい痛みが全身を襲っているだろう。
動けないイリミを助ける為に、急いでアイリスが駆け付ける。
安否を確認してみると息はあるみたいだが気絶していた。
アイリスにイリミの救援は任せて、2人で見えない敵へと立ち向かう。
まずは敵の姿を視認しないと永遠に相手の思う壺だ。
「俺が無闇に発砲して当たる確率はどのくらいだと思う。」
「敵の強さにもよるがほぼゼロだろ。敵は賢さを兼ね備えている魔物だ。」
「なら、どうやって敵を炙り出す。」
「俺に考えがある。」
その場で思い付いた作戦をエルマードと共有する。
成功確率はお世辞にも高いと言えないが、今はこれ以外思い付かない。
後はどれだけ俺がタフなのかが勝負の分かれ目だな。
それでは始めよう。透明な相手の倒し方を。
ステップ1:大声を出そう
敵は大きな声を出すと反応して来るはずです。
注目を集めて敵が他の仲間へ意識を向けないようにしましょう。
同時に相手を罵る様な言葉で叫ぶと効果的です。(魔物に効果があるかは不明)
「クソ透明化野朗ー!お前、友達絶対少ないだろー!陰キャ魔物!」
「キィキィキィッーーーー!!!」
どうやら効果覿面だ。
姿が見えなくてもそれだけの鳴き声を出せば大体の場所は把握出来る。
ステップ2:露骨に隙を作る
相手は所詮魔物。明らかな隙を見せれば攻撃をしようとして来ます。
攻撃は近距離へ来るパターンしかないと思うので、敢えて攻撃をさせましょう。
「クソッ!どこだ!どこにいる!」
完璧な演技に騙されて魔物が動き出した音がする。
狙いが俺とわかっているなら、攻撃をされるタイミングだけに集中すれば良い。
ステップ3:透明化した攻撃を喰らおう。
見えない攻撃なんて避けられるはずがない。
だから、避けるなんてことは考えない。
攻撃された瞬間に根性で耐えて相手を捕える。
捕まえてしまえば、透明化なんて関係無いからな。
「キィエーーー!!!」
「待ってたぜ!そのタイミングを!」
何が俺にぶつかるのを感じる。
受け止めるのは簡単じゃない。
そこにいるはずの魔物が意外にも大き過ぎる。
痛みには耐えろ。
このチャンスを逃せば、また探す所から始まる事になる。
全身で見えない魔物に抱き付くが暴れ出した。
至る所に俺を打ち付けて剥がそうって魂胆か。
どれだけ激しく打ち付けられても手を離すことはない。
ないけど、早くしてくれエルマード!
「大体頭の位置は予測出来た。『怒れる闘牛の目覚め』"バーストモード"!」
拳銃から放たれる波動砲。
いつからそんな技が使えたんだよ。
威力は完璧だ。
目の前まで迫る攻撃を見てより一層激しく暴れる。
それでも俺は巻き込まれない事を願いながら最後まで捕まえていた。
ご覧いただきありがとうございました。
よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!
あ、毎日21時投稿予定です。




