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元厨二病の俺、スキル『妄想具現化』は強いけど恥ずかしいです  作者: 風野唄
前編 ダンジョン攻略

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第024話 急募:兎を狩る方法

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

面白いと思っていただけたら評価やコメントお待ちしております!

作戦が開始したのは良いけど、あの兎なんで俺ばっかり狙ってくるんだよ。

なんか恨まれるような事をしたか?

前の世界では動物に優しくをモットーに生きて来たぐらいですけど。


「我が身に宿すは紛う事なき闇。暴れる闇解き放つ時、混沌が混沌を呼ぶ。"カオス・オブ・クライシス"!」


薄暗い部屋の闇からいくつのも攻撃が伸びて兎を襲う。

これで仕留め切れるなら苦労もしないだろうが、的が小さ過ぎて狙いが定まらない。

空間を自由自在に移動する兎に当たるのは至難の業だ。

でも、これで十分役割はこなしている。

完全にヘイトが俺に向いている時に、忍び寄る1人の影。


「どれだけ素早く動いていようと攻撃する一瞬は無防備なのが、所詮は魔物って感じよね。」


アイリスの接近に気付かなかった兎は、拘束されそうになる。

瞬間、身体を反転させ空を蹴りアイリスの接触を拒む。

後一歩でコイツの動きを封じれたのに。


「ここでようやく俺の出番か。」


新調した銃を構えて待っていたエルマード。

拘束に失敗したが、三方向から攻撃が放たれようとしている。

魔物とはいえ多少の知能はあるらしく、危険を感じた兎は囲みが甘い部分を見つけて逃げて出す。


賢い。咄嗟の判断力は人間も凌駕するのでは無いかと思う程に。

ただ、その逃げ道は()()()開けていた道だ。

今回の主役の為に開けていた花道。

それに気付かなかったのがお前の敗因だ。


「『風魔法』三重詠唱 "ラグナロク"」


イリミの脅威に気付いた兎は俺達の方を振り返る。

無論、誰一人として攻撃の構えをやめていないので逃げ場は無い。

ただ、自分に用意された死を待つのみ。


鳴き声を上げる事も抵抗する事もせず、最後は立ち止まって荒れ狂う暴風に呑まれる。

これで俺達の勝ちだな。


「1階層のボスだから、ウォーミングアップにはなったな。」

「ボコボコにやられてた癖に良く言うな。その勢いだと後何階層まで持つ事か。心配だ。」

「まだ本気じゃないからー。今回はイリミに活躍の場を提供してやろうと思っただけだからー。」

「どうだかな。」


バレバレみたいだな。

最初の一撃でかなりのダメージを負っていた。

動く事は辛うじて出来るが激しい戦闘をすると激痛が走る。

こっそりイリミに回復してもらうつもりだったのに。

バレているならコソコソする必要も無さそうだ。

早くここから出て安全な場所へ行きたい。


「まだ終わっていませんっ!!!」


イリミの言葉が耳に入ると同時に俺達は吹き飛ばされた。

車に引かれる様な強い衝撃。

もうあの兎はいないはずなのにどうして。

歪む視界の中で人間の何倍も逞しい身体を得た兎の姿があった。

最早、これを兎と呼んで良いのかも怪しい。


「大丈夫かよエルマード。」

「あぁ、油断していたが問題ない。それにしてもまさか第二形態があるとはな。」

「アンタ達どうするの。アイツ少なくともA級と同等の実力があるわよ。」


A級と同等の魔物か。

アイリスの実力を考えれば、相当強い魔物だと分かる。

ボロボロになりながらも立ち上がるが、それと同時に恐ろしい光景が目に映った。


「逃げろ!後ろだイリミ!」


先程の戦闘での記憶が当然あるようでトドメを刺したイリミを真っ先に狙う筋肉兎。

俺達とイリミの間には距離が空いている。

このままじゃあ、間に合わない。

イリミがまともにあの一撃を貰えば死ぬ可能性だってある。


「本当に世話の焼けるパーティね!『瞬歩』!」


あれは俺との戦闘で見せたスキル。

まさかこんな所でも役に立つとは。

アイリスがいなければ、1人仲間を失っていた。

俺にはまだ、ここで生きていくのがどういう事か分かっていなかったのかも知れない。

出せる力を温存して、なるべく楽したいなんて考え今すぐに捨てるべきだ。


アイリスのお陰で手に入れた新たな俺の力。

ここで使うしかない。


「ごめんなみんな、俺が不甲斐ないばかりに。」

「いつものことだ。それより早くあれを片付けないと。」

「俺にチャンスをくれ。すぐに方を付けるから。」

「慢心じゃないんでしょうね?アンタがしないとさっきみたいに死に掛ける事だってあるのよ?」

「俺は次のステージへと進化する。名付けるならそう、『妄想具現化イマジネーションクラフト』"映像模倣(ビジョンコピー)"って所だな。」


説明も待たずに暴れ出す兎の魔物。

アイリスに獲物を取られたと思って怒り狂っているらしい。

それが最後の感情になるとも知らずに。


「10秒待ってやる。その内に今までして来た行いを悔いるんだな。」


しかし、言葉は通じておらず前に立った俺へと攻撃を仕掛ける。

一撃でも喰らえば衝撃で壁まで飛ばされるような攻撃を何度も何度も連発するが一度も当たらない。

ひらりひらりと躱す。

動体視力がいきなり上がったのも、新しい妄想具現化の力。


「自分から死へと飛び込むなんて度胸があるな。冥土の土産話は俺と戦ったことだけあれば十分か?」


今まで見た最も強い剣術をトレースする。

そして、本来の技よりも最適化してより強い力を生み出す。

刀が吸い付くように馴染み、羽衣のように軽やかだ。

そして、何より手足のように自由自在に動く。


筋肉質で刃を通すのもやっとのはずの兎を腕を豆腐と同様簡単に斬ってみせる。

雄叫びを上げながら興奮するフロアボス。

今の俺との実力の差にまだ気付いていないのか。

無知と好奇心は自分自身を殺すと知らないらしい。


反撃の為、もう1つの腕を振り回し始めた。

斬られてしまった腕はもう戻らないので、無様に暴れる光景も仕方がない。

これ以上、醜く踊らせるよりは俺の手で静かに眠らせてやろう。


ぽとりと落ちる兎の頭。

光景だけ見ればグロテスクだが、慣れるしかない。

新技の効力に驚きつつも本当にこれで終わりなのか警戒する。

第四形態まで残している宇宙人を知っているからな。


扉が開く音がした。

最初に入って来た扉では無く、奥へと誘う扉。

後ろへと戻る選択肢は無いって事か。

不気味で薄暗い奥へと足を進めるのには勇気が必要だ。

今回の兎だって本気を出さなければ死んでいたかも知れない。

それを考えると2階層以降の戦いが心配だ。


「怖いのか?今回俺達が油断していたのは事実だがこれで気が引き締まったんだ。何も怖がる事はないだろ。」

「本当にその通りよ。そもそもアタシが付いてるんだから大抵の事は何とかなるわよ。」


1人だったら躊躇う道も他の仲間と一緒なら。

松明を用意して辺りを照らしながら慎重に足を踏み入れる。

静かさの中に4人の足音だけが鳴っている。

何が起こってもおかしくないこの状況で、雑談に花を咲かせようと考えるお調子者はいなかった。

五感をフルに動かして、常に有事に備える。


「階段があったぞ。」


戦闘を歩いていたエルマードが次へと繋がる階段を見つけた。

俺達も確認する為に近寄るが異様な臭いに気付く。

鼻の奥を刺激する独特な鉄の香り。

前の世界にいた頃はすぐに気付かなかっただろうが、異世界に来て何度も嗅いだこの臭いの正体は、きっと血だ。

魔物の血か人の血か、それによっては事が大きく動く。

頼むから人ではないようにと願いながら階段を一歩一歩丁寧に降りた。

ご覧いただきありがとうございました。

よければ評価、ブックマーク、いいねお願いいたします。めっちゃモチベーションに繋がりますのでどうか、どうか!!!

あ、毎日21時投稿予定です。

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