第021話 ダンジョンも当然あるらしい
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「お前等はダンジョンって知ってるよな。」
「ダンジョンってあのダンジョン?」
「それ以外に何があるんだよ。」
「念の為よ、念の為。」
「ギルマス、こっちの2人は知らない事が多い。だから、ダンジョンについても説明してやってくれ。」
俺はダンジョンの事も何となく分かる。
山や地下に発生する事が多く、初心者向けから上級者向けまで様々な難易度が存在するのが一般的だ。
知ってはいるけど、この概念がこっちの世界でも当てはまるのかは別問題。
情報は聞いて損する様な物でもないし、素直に説明を聞くことにした。
「悪かったな。2人にも分かるように言うと、ダンジョンというのは別名を神の残した副産物とも言われていて、この世界に10しかない場所だ。その危険性からどの国でも重要管理指定区域にするよう通達がある。」
説明が始まったばかりだが、下手をしたら死ぬ可能性があるのだけ伝わる。
イリミも同様の感想を抱いたらしく待ったを掛けた。
「待ってください。そんなに危険な場所ならわざわざ行くメリット無いんじゃないですか?」
「そらー、何もなかったらそうかも知れねぇーな。だけど、ダンジョンには必ず1つのアーティファクトが眠てるんだ。そいつを手に入れたら世界の均衡が崩れるとまで言われる代物。命を賭ける価値ってのはあるんだよ。」
「世界の均衡を崩す力ですか。俄には信じ難い話ですけど、一旦納得します。」
「そんで1番近くにあるダンジョン『アルカナ獣の祭壇』の調査へA級冒険者を送ったんだ。」
アルカナ獣。
俺はその名を1度だけ耳にした事がある。
死にながらも助けた天界にいる黒猫のフェイ。
アイツも確かアルカナ獣と呼ばれていたはず。
その辺については詳しく説明して貰わなかったがもしかすると相当すごい生き物だったのか。
「アルカナ獣ってのはあった事があるぞ。」
「ぷっ、あはは!冗談は程々にしろよ小僧!アルカナ獣ってのは天の使いだ。神話や伝承には登場するが本物を見た奴はいねーよ。そんな冗談は良いから本題だよ、本題。」
やっぱり信じては貰えないらしい。
ただ、アルカナ獣がどんな立ち位置にいるのか知れたので良しとしよう。
「送ったA級数名が帰って来ない。」
「ダンジョンにA級だけ送るからよ。最低でもS級3人は必要なのに。」
「んなこと言うなよ。今のギルドは人不足。職員も冒険者も王都に拠点を移してるから、残ってんのは端くれみたいな奴らばっかりなんだよ。」
「もう良い、話は見えた。S級すらも倒す実力のあるコイツに、取り残されたA級の救援をしてもらうのが目的だろ。」
「嫌な言い方をすれば、死体になっている可能性もある。その場合は遺族に渡す遺品を持ち帰ってくれ。」
A級が死んでいてもおかしくないのか。
イメージしてた奴の中でも最悪のパターンのダンジョンだな。
俺達も結成したばかりで連携という強みもない。
加えて、強い実力は持ち合わせている物のデメリットもある奴の集まりだ。
偶々、S級を倒せたからといって依頼されても受けるメリットが見当たらないな。
「ちなみに今回の報酬は成功時に3億ゴールド。誰1人として救済出来ず帰って来ても1000万ゴールドは約束しよう。」
はい、やります。
今日のお金稼ぎが一発で無意味になる程の金額の提示。
失敗しても1000万ゴールドは最低でも貰える破格の条件。
これには俺も二つ返事で了承せざるを得ない。
もし成功させたら一生遊んで暮らせるじゃんか。
例え危険だったとしても俺には固有スキルがある。
あれさえあれば負ける可能性は低いはずだ。
「条件があまりにも良い。裏に隠された情報があるはずだ。何があったのか説明して貰うまでは首を縦には振らないぞ。」
「分かってるっての。話す、話せば良いんだろ?問題なのは、今回A級冒険者をダンジョンに送った理由だ。魔王配下人間種軍・ルインのメンバーがアーティファクトを狙っていると報告があり、その調査へ送ったんだ。」
「魔王配下人間種軍?何よそれ。いつからそんなの出来たの?」
「俺も知らないな。ギルドに戻ったばかりだが最新の情報は特に。」
もしかするとルインと呼ばれる集団って、エルフの里を襲ったアパストの所属している集団ではないだろうか。
鬼丸は魔王を倒す力だってあるから、強奪しようとしていたと考えると辻褄が合う。
何よりそっちの方が展開が面白い。
「エルマードは良いとして、アイリスも知らないとはな。ルインってのは魔族の力に魅入られて魔族と契約した人間の集まりだ。力を得る代わりに絶対な魔王崇拝をしている。」
「そんな危険な奴等がダンジョンにいるとしたら止めないといけないのも納得か。」
ルインのメンバーは少なくともダンジョンで戦えると判断される実力はある。
もしも、それが複数人いれば苦戦を強いられるのは想像するに容易い。
そこも考慮すると3億も妥当な金額の様に思えて来た。
「それでこの依頼、受けてくれるんだよな。」
「待ちなさいよ。このレベルの依頼が3億?馬鹿にしないでよ。でも、アタシ達もギルドに恩があるから譲歩して後1億よ。そうすれば1人1億で分かりやすいし。」
「それくらいは妥当な範囲か。分かった残り1億もこちらで用意しよう。」
俺抜きで話が進んでいる。
報酬関係は俺よりもアイリスの方が詳しいから仕方ないんだけど。
俺が交渉していたら1億上乗せなんて出来ていないだろうし。
まぁ、ダンジョンへの潜入が決まったのだからやる気を出そう。
下手をすれば死人を出してしまう可能性だってある。
まだ付き合いは浅いがこの3人の誰かが死ぬなんてのは耐えられない。
これがフラグになんてならない事を祈るばかりだ。
「依頼は受けるけど、ギルマスはこの装備見て何か思わないの?」
「まぁ、いかにも駆け出し冒険者って感じだな。」
「そのままダンジョンに送り込むなんてのは無いわよね?」
「本当に抜け目ない奴だな。前金として100万渡してやるから装備はそこで揃えろ。」
「流石ギルマス、話が早くて助かる〜!」
まだ依頼始まってないのに100万ゴールド。
いくら何でも貰い過ぎではないだろうか。
「話は終わりで良い?アタシ達、今すぐにでも武器屋行きたいんだけど。」
最早、ギルマスの話など耳に入らない状態になっているアイリス。
交渉で条件には満足したからここにいる意味はないと判断したのだろう。
そうだとしても勝手が過ぎるけど。
ギルマスも呆れて物が言えず、ただ苦笑いを見せた。
しかし、S級ガタンがああなってしまった今頼れるのは俺達ぐらいだろう。
そうなったのは俺のせいでもあるのがマッチポンプな気もするけど。
「最後に一言だけ。死にそうになったら迷わず逃げろ。戦うなんて考えなくて良い。命を無駄にする事が美徳じゃない、生きていた事が美徳だからな。」
「問題ない。俺達は頑張るのが苦手だ。」
「冗談は休み休み言えよ。お前ら以上に頑張る奴ら見た事ねぇー。」
最後のギルマスの言葉に返事をせず、そのまま部屋を出た。
先程、案内してくれたギルド職員が部屋から出た瞬間に100万ゴールドを手渡す。
その100万ゴールドの重みは本来の重みより何倍も重く感じる。
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