第020話 ギルドマスターは子供みたい
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「妄想を現実に?そんな事があって良いのか。神の領域に入るレベルの話だぞ。」
女神から授かったスキルだから強ち間違えでは無い。
「お金を生み出したり、美少女を錬成したりは出来ないんだけどな。」
「いや、そんなの無くてもあり得ないから。固有スキルの概念が変わるわよ。そもそも妄想を現実にする力だとして、偶に起こる人格の入れ替わりは何?記憶はあるの?」
「薄っすらとはある。あれは昔の俺だ。どうしてかは分からないが、強くなりたいと願った時入れ替わる。」
「言葉だけで周りを制圧する力。『妄想具現化』に付随する力だったとしても、固有スキル1つ分に匹敵するぞ。」
「みなさんタイム、タイム!リューマさんは起きたばかりなんだから質問攻めはそこまでですよ!」
イリミが間に入って止めてくれたのは有難い。
答えたくても答えられない、いや自分でも知らない事が多すぎる。
「それよりも金髪野朗はどうなった。」
「ガタンのことね。アイツ、急に人が変わった様に周りに接していたわ。ギルド内でも素行の悪さは有名だったから、朝からその話題で持ち切りよ。」
どうやら、俺が倒れている間にアイリスとエルマードがギルドへ行ったらしい。
S級と揉め事を起こしておいて、何も報告しないのは問題だからな。
ギルドへ行くと先に来ていたガタン。
昨日の事を報告しているのかと思って焦ったらしいが、よく聞いてみると違ったのだ。
自ら今までの悪行を告白して罪を償うと言い出した。
朝方でもそれなりの人数がいるギルド内。
その中の全員がガタンの言葉に耳を疑った。
勿論、この街で冒険者をしている者であればガタンの悪行を知らない者はいない。
よく知ってあるからこそ、あり得なかった。
傲慢で傍若無人な彼が罪を償うとは思えない。
その言葉に偽りが無いのだとすれば、リッドナーブルのギルドは今後明るい未来が待っているだろう。
しかし、それに待ったを掛ける者がいた。
ギルド職員である。
素行が悪くてもS級、ある程度の功績を残していた者をいなくなると明らかに業績は落ちるからだ。
結論としてガタンが起こして来た今までの件は不問とする事に。
これからは態度を改め誠実に冒険者の努めを果たすと約束させたようだ。
「ギルドも所詮は利益目的の集団だった訳よね。」
「そんなのはガタンの行いを知っていながら見逃していた時点で分かっていた話だ。」
「でもでも、リューマさんのお陰で心を入れ替えたんですから結果オーライですよ!」
「話はそう上手いこと進まない。今回の件は、ギルド側も重く捉えてガタンがああなった原因を探っている。その内、お前の事を特定して来るだろうな。」
エルマードが話し終えると同時に勢い良く開かれる扉。
誰が来たかわざわざ確認しなくても話の流れから用意に想像出来る。
「私はギルド職員のムミカです。急ではありますがF級冒険者のリューマ様、お話がございます。」
紺色のスーツに身を包んだいかにも仕事が出来る女って感じのするギルド職員だった。
眼鏡をしているのも自分の属性を分かっている感じがしてポイントが高い。
そんなお姉様が俺に話?
ついにモテ期が到来って訳か?
「ガタン様の件について、お心当たりはございますでしょうか。」
期待している展開にはならなかったらしい。
こう言う時に働けよ俺の妄想力。
「面倒なやり取りは省いて結論だけ教えてください。」
「ここで簡単にお話出来ない程重要な話し合いが必要ですので、これよりギルドまでご案内を致します。」
「ちなみに断るとどうなりますか?」
「ご案内が連行に変わるだけです。」
この人に連行していただけるならそれはそれで有りかも。
そう思ったが、ギルド職員に連行される男の図は他の冒険者からの印象が下がるのでやめておこう。
ただでさえ、ガタンの件はギルド内外を問わず騒がれているだろうに、自ら油を注ぐ必要は無い。
医者が一応の検査を行い、許可が降りたのでギルドへと直行する。
俺1人で連れていかれそうなったので、説得に説得を重ねて3人の同伴が認められた。
もしも、認められなかったと思うと恐ろしい。
ギルドへ着くと最初に来た時とは違う意味で注目を集める。
視線の先は全て俺だ。
どこのどいつが俺の噂を流しているのだと思ったが、真っ先に金髪ゴリラが浮かぶ。
後でどうにかしないとな。
ギルドのカウンターを奥へと入り、とある部屋まで連れて行かれる。
でかでかと掲げられたギルドマスター室のプレート。
この先にギルドマスターがいるらしい。
「案内はここまでです。話は通してありますので、中へお入りください。」
「本当に行かないと駄目ですか?お姉さんと一緒なら良いですけど。ギルマスって絶対おっさんですよね?嫌ですよ、俺そんな人と長時間お話という名の拘束受けるの。」
「何、長々と文句言ってんのよ。さっさと行く。」
ノックも無しに強引に扉を開けるアイリス。
いくらA級だからといって相手はリッドナーブルのギルドで1番偉い方だぞ。
失礼を働いたら、首の皮一枚繋がっているかどうかも分からない。
大体のギルマスはドラゴンを素手で倒せるのが相場だから。
「おせーじゃねーか。そもそも、扉はノックしろって言ってるよな?そうだろ、アイリス。」
台詞に似合わない高い声。
いかにも声変わりする前の小学生ですと言っているような声だ。
この声の主は誰なのかと音がする方を覗いてみると、立派な腰掛けに座っているサングラスを掛けた少年がいた。
見た目だけで判断するのは良くないと分かっているが、明らかに5〜7歳の間だろ。
異世界だから歳の概念がおかしいのかもしれない。
普通に葉巻咥えるんだよ?
「テメェーらもさっさと座れや。話長くなるからよ。」
「あのギルドマスターさんで間違いないですかね?」
「んだよ。ムミカの奴、俺の事を説明せずに連れて来たのか。だったら、ガキが偉そうにしてさぞかし驚いてるだろうな。」
全く持ってその通りである。
異世界の年齢による態度の変化は知らないけど、恐らく周りより何十倍も大人びていると思う。
しかも、大人中でもハードボイルド系おっさんという事実。
「俺はウエスタン。6歳の時、固有スキル『不老不死』が発現しちまって、これ以上歳取る事はねーんだ。見た目は若いけど実際の年齢で言えば41歳だ。タバコは法的に問題ないとされているから安心しろ。」
不老不死ってこんなデメリットがあったのか。
6歳のまま老けないと不便な事も多いだろう。
この格好では1人で出歩くだけで大人に声を掛けられてしまうし。
「アイリスに、エルマード。優秀な2人に加えて、エルフまで仲間にする男。そして、本人はS級を倒す実力のあるF級か。名前は確かリューマ、何者だお前は。」
「それは企業秘密ですね。いくらギルドマスターという身分の高い人でも教えられませんよ。」
「ケチくせーガキだなー。まぁ、いいや。それは仕方無いからよ。」
「そろそろ本題に入ってくれない。アタシ、退屈なんだけど。」
「これだから、せっかちアイリスはよ。エルマードを見習ったらどうだ?文句の1つも言わずに座ってるぞ。」
「喋ったら長くなるから黙っているだけだ。」
アイリスとエルマードはギルマスと会うのが初めてでは無いので普通に会話をしている。
その光景を見るとやはり2人がギルド内で実力者として認識されていたのだと思い知らされる。
「しゃーねー本題に入るか。」
ウエスタンは改まって真剣な空気を作った。
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