第019話 覚醒
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Q:明らかに自分が世の中で1番優れていると勘違いしているS級冒険者のナンパに仲間が合っている時、どうするのが正解でしょう?
A:相手を挑発して理性を失わせた後に、勝負を挑む。※相手がS級冒険者なので、固有スキルも惜しみ無く使おう。
「『剣術』"神速"!頭カチ割れろ、雑魚!」
剣を振るスピードは確かに速い。
だが、攻撃が感情的な分どこを狙っているのかが丸分かりだ。
鬼丸を抜刀して迎え撃つ。
顔も猿なら治療も猿だなコイツ。
「パワー勝負で俺に勝てる訳ないだろ!」
S級にまで上り詰めただけの事はある。
力任せに押さえつけられ、その場から動けない。
それ程、コイツの一撃が重い。
何食って生活してたらこんなに馬鹿力になれるんだよ。
このままだと地面に倒されて圧死か鬼丸が折れて斬死だ。
それだけは絶対に避けたい。
死ぬのが怖いってのも勿論あるが、コイツに負けるのだけは嫌だ。
考えろ、相手は知恵を使うタイプじゃないんだから勝ち目はいくらでもある。
1番厄介なのは一撃の重さだ。
スキルを使って無くてあの威力だと考えると、これでも実力の一割にも満たないはず。
手の内が分からない勝負程緊張する物は無い。
「お前、俺を舐めてただろ?だから、ここで死ぬことになるんだぜ?」
他の3人が俺を助けようと攻撃体勢へ。
「援護は要らない!・・・金髪、お前こそ俺のこと舐めてんだろ。言っとくけどよ、このパーティのリーダーは、エルマードでもアイリスでも無く、この俺だ!!!覚えておけよ、ハリボテのS級がッ!」
「どうやら、相当早く死にてぇーらしい。S級との差を思い知らせてやるよ、無名の冒険者ッ!」
再度、剣を振り直す金髪。
ここが俺のターニングポイントだ。
「凍てつくは覇道の道導。"極限凍結・覇"」
なるべく短い詠唱でこの場を切り抜けられそうな技を選ぶ。
こんな事もあろうかと、嫌な記憶を思い出しながら黒歴史ノートを見返しておいて正解だった。
全身を凍結させる程の吹雪。
取り巻き達も含め、氷のオブジェへと早変わりだ。
しかし、恐ろしいのはここからだった。
氷漬けにされて動かないはずなのに、3秒にも満たない間に破壊される。
設定では例え神でも破壊出来ない氷なはずなのにどうしてだ。
俺の取り柄である想像力が欠如していたとでも言うのか。
「甘いんだよクソがぁー!!!『氷魔法』なんてのは死ぬほど見て来たんだよ!」
「頭を冷やせって意味だったんだぜ?折角の配慮が台無しだ。」
「ありがとうよ、お陰でフルスロットルだせ!固有スキル『ダンバンドン・ガガガ』!」
地面を激しく叩き始める金髪。
同時に揺れる地面。
それも震度6強くらいに相当する揺れだ。
立っている事なんてこの場にいる誰もが出来ずに倒れ込む。
「そうだよな!そうだよなー!これが本来あるべき姿だぜ!」
災害級の力を発揮する固有スキル。
S級たる所以はここにあるだろう。
強い、認めたくは無いが強い固有スキルだ。
だからこそ分かる。
コイツの弱点は俺と一緒。
スキルに頼り過ぎて本人の技術力が拙い。
本当に俺のことを警戒しているのであれば、まず先に固有スキルを発動するトリガーとなる口、もしくは声帯を封じるべきだった。
それをしないのは慢心と軽薄さ。
「どうやって遊ぶか、悩むなッ!」
頭を強く踏みつける金髪ゴリラ。
痛いなんて言葉では言い表せない衝撃が襲う。
目を閉じてしまいそうになるが、そのまま一生開かなくなりそうなので全力で堪える。
「もう良いや、死んどけ。」
刃物がゆっくりと下ろされる。
これほどまでに遅くなるかと思うぐらいゆっくりと。
ただ、金髪のスピードが遅くなったのでは無いと分かる。
恐らく、死に際に訪れる人間の限界を超越した時間。
実際の数秒と解離しているっていうのは不思議な感覚だな。
この時間で頭はクールダウンしている。
死を受け入れた訳では無く、冷静に残された可能性を模索しているのだ。
あぁ、分かった。
それしか残されていないよな。
「足をどけろ痴れ者が。」
「誰に口聞いて・・・、んだよコレッ!」
身体は嫌でも動き出す。
俺は絶対であり、絶対が俺なのだ。
それ以外は一重に塵に等しい。
何も行使する事が出来ず、ただ俺の言葉を待つのみ。
なぁ、そうだろ"俺"。
「ここで殺すか否か。迷う所ではあるが、母体の精神に負担を掛けるのは好まない。仕方ないが、去勢するだけにしといてやろう。」
どうやら、俺を見て逃げられなくもなったか。
強き者は力の差を理解するのが早くて助かる。
喚く声も聞いては見たかったが、早くせねば体が持たない。
もう少し慣らすには時間が掛かるだろうな。
「これより、お前の最たる恐怖は己の慢心である。謙虚な心を持ち、悔い改めろ。」
「・・・はい、竜真様。」
どうやら、俺もここまでが限界のようだ。
しかし、あのアイリスの時と言い、力の制御を知らないのか"俺"は。
このままだと不本意ながらも代わることになりそうだ。
面倒事は嫌いだから、それだけは避けたい。
────
「知らない天井だ。」
一度は言ったみたい言葉ランキングをまさか言える時が来るとは。
でも、実際に体験すると知らない天井を見ると焦りが強くて、そんな変な興奮している場合では無くなるな。
周りを見渡しみると3人が椅子に座って眠っている。
特にイリミはベッドに倒れるように寝ていたので、最後まで心配してくれていたのが伝わる。
「んぅー・・・。おはようございます、リューマさん。えっ!?リューマさん、目が覚めたんですね!良かった!」
起こすつもりは無かったが、イリミを起こしてしまった。
「起きたのね。」
「お前が倒れた後の処理、面倒だったぞ。」
「それが倒れた奴に掛ける言葉かよ!イリミを見習えイリミを!」
「アタシはその子みたいにアンタが倒れただけで一晩中泣いていたくはないわよ。」
「だってだって!倒れたんですから泣いちゃいますよ!」
目には散々泣いた痕跡が本当にある。
俺の為に泣いてくれるとは思ってもいなかった。
最初、テンの方が癒しキャラだとか言ってごめんな。
同じぐらいには癒しキャラだよイリミ。
「それで説明しなさいよ、その固有スキルについて。エルマードに聞いても詮索しないでやってくれって言うし、イリミは泣いて話聞かないし。アタシはキチンと知る権利がある。他の2人が例え権利使わなくてもアタシは使う。」
説明責任を果たせという事らしい。
前までなら口笛吹いて上手く誤魔化していただろうが、今回ばかりは口を塞いだままでは居られない。
ここが個室でその他に人がいないのを確認してから、説明に入る。
「俺の固有スキル妄想具現化は、妄想を現実に反映する力だ。」
この一文を聞いただけで、3人は目を見開いた。
なんとなくだが、俺も固有スキルの中でも異質な部類では無いかと自覚している。
ただ、説明はまだ終わっていないので説明を続けた。
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