第018話 S級冒険者はロクでもない?
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ハードな訓練を終えて、エルマード、イリミと合流する。
異世界に来てから動く事は多かったが、ここまでハードに自分を鍛えるのは無かった。
初めての体験に汗は欠壊したダムの様に止まらない。
これはいち早く帰りたい。
だが、この惨状を見るとその気持ちも吹き飛んで行く。
「うわっ、なんだよこれ。」
辺には獣特有の血生臭さが充満していた。
鼻が取れそうになるほど臭いので鼻を摘むがそれでも貫通して来る。
加えて、緑の天然カーペットに飛び散る鮮血が、この空間を猟奇的に演出する。
2人の前には大量の魔物の死体が積まれていた。
これを見る限り、アイリスの訓練よりもエルマードの指導の方が何倍もキツそうだな。
「やっと帰って来ましたリューマさん!私、死ぬかと思いましたよ。エルマードさんが私をいじめるんです。」
「アンタね、そんなことするはずないでしょ?これも特訓の1つに決まってるじゃない。これだからF級は。」
「アイリスに乗るつもりじゃないが、イリミの弱点は近接と体力。それを鍛えるなら短剣を持って限界まで魔物狩るのが1番だ。」
「なんでそんなにスパルタ式なんだよ。まぁ、B級とA級が言うなら間違いないんだろうけど。」
「ちょっとー!リューマさんまで庇ってくれなければ敵しかいないですよ!」
同じ辛さを味わった者同士で傷の舐め合いがしたかったのだろうが、残念だったな。
俺としては大きな戦力強化に繋がって大満足だ。
日が暮れる前に、多すぎる魔物の死体から金になりそうな物を選定して部位を剥ぎ取る。
ゲームで少し素材集めをした事があるけど、それとは全く異なるな。
欲しい箇所があればいくらでも取ることが出来るが、綺麗な状態で剥ぎ取るのには苦戦する。
単純作業が続くので上手に剥げた時だけ、どこからともなく流れる音楽が欲しい。
「これだけ素材が取れたら十分だ。」
「換金したらいくらぐらいになるんだろうな。結構あるし、1億とかになるんじゃないか?」
「そんなになる訳ないでしょ?アンタ、バカなの?」
「えぇー、私頑張ったのにならないんですか。」
「・・・アンタもなのね。」
仕方ないだろ、俺は元々この世界の金銭感覚を把握していない。
それは自給自足で生活していたイリミも同じ様だ。
ため息を吐いたアイリスから金銭の説明が始まる。
文句こそ言うものの、なんだかんだで面倒見の良い奴だな。
「まず、通貨はゴールドよ。これはどこに行っても変わらない。そして、買い物で言えばパンが100ゴールドで1つ買えるって感覚を覚えていれば良いわ。」
「俺はそこまで持ち合わせが無いけど、アイリスは最近までソロでA級の冒険者をやっていたんだから貯金も相当あるだろ。」
「当たり前じゃない。王都にも別荘があるくらいには貯金があるわ。」
王都に家を持つ事はどこの世界でも一種のステータスなのだろうか。
どれだけ貯金があるかはわからないが、別荘を建てられるくらいの収益が見込めるのだろう。
それってA級になれば、遊んで暮らせるってことだな。
魔王を討伐した後に地球へ戻れるかは不明なので、A級になって貯金しておくのも悪くない。
アイリスの話を聞いていくと今回の魔物の素材は合計で20万ゴールドくらいになるらしい。
4人で分けると1人5万ゴールドくらいだが、俺は何かした訳でもないので貰う資格はない。
アイリスも同様の理由で受け取りを辞退すれば、2人で10万。
日当で考えれば、相当稼いでいると言えるな。
「アタシはいらない。3人で分けたら?」
「えっ?いやいや、これはみんなで分配しますよ。だって私達仲間なんですから。」
仲間という言葉を聞いて少し頬を赤らめ視線を逸らす。
ソロで冒険者をやっていたアイリスにとって仲間の存在が照れ臭いのかも知れない。
「リューマにも勿論渡す。いちいち金が無いからと呼び出されるのは面倒だしな。」
「なんか申し訳ない気もするけど、金が無いのは不便だから有り難く貰うことにする。」
ギルドのカウンターにて換金を終えると、予想通り20万ゴールドと端数を貰えた。
どうやらアイリスはこの辺の魔物については知り尽くしているらしい。
これなら明日以降も魔物狩りに出掛けて、1年もしない内に大金持ちになるのは間違いない。
魔物にもランク付けされているならA級の魔物はどれくらい稼げるのかも気になる。
異世界の知識について探究心が止まらないが、今は休憩を取る事に専念しよう。
疲れが残って、明日に響いてしまっては困る。
「俺はこの後飯でも食べに行くが、お前等はどうする。来るなら美味い所を紹介してやるが。」
まさか、エルマードからそんな提案をされると思っていなかったので、口をぽかんと開けている。
気のせいかなと思い聞き返してみるが、やはり気のせいではないらしい。
「何度も言わせるな。来ないなら、俺は行くぞ。」
「行く行く!そんな事で怒るなよ。で、どこ行くんだ?」
「私、ヘルシーなサラダが食べたいです!」
「どうせ、炎塩亭でしょ。アタシも何度連れて行かれたことか。」
「あれはお前が勝手に付いて来ただけだろ。毎回毎回付いてくるのやめろ。カップルって勘違いされて大変なんだぞ。」
「えぇー!本当に!アタシは勘違いされても良いんだけど。」
公道でイチャイチャするのはやめてくれ。
周りの視線も痛いけど、隣にいるイリミは物凄く気まずそうな顔をしているから。
それが今後も続くとなると、パーティに亀裂が入りかねない。
「おいおい、こんな所でいちゃついてるのは誰かと思えば、アイリスと負け犬のエルマードじゃないか。」
目立つ行動を取ったが故に変な虫まで集って来た。
金髪ロン毛でチャラチャラとした装備。
手下と女を侍らせている分かりやすいタイプだ。
道の真ん中を歩いている奴らがいるなとは思ったが、まさか知り合いだったとは。
「おい、アイリス。まだそんな男に執着してんのかよ。良い加減俺の女になったらどうだ?」
顎クイをする金髪。
イケメンならばアイリスもときめく可能性が1%くらいはあっただろうけど、金髪の顔はお世辞に顔が良いとは。
例えるなら品の無いサル顔だ。
下心が顔全面に出ているタイプの。
「さっさと話しなさいよ気持ち悪い。」
「おいおい、冗談は良してくれよ。俺は最近Sランクに上がったばかりだぜ?その俺にA級如きが抵抗するのかよ。」
「仕方ないじゃない、気持ち悪い顔してるんだから。」
「おい、やれ。」
手下にアイリスを捕まえさせようとする。
しかし、アイリスは黙って拘束を許すようなタイプでは無い。
装備している短剣を抜刀して腕を落とした。
悲鳴を上げ、痛みを必死に訴える者やどうにかして腕を付けようとする者など反応はそれぞれ。
それを見てニヤニヤしている金髪。
「これはお前の方から仕掛けたってことで良いんだよな。」
「待ってください。先に仕掛けて来たのはそっちですよ。」
「へぇー、中々良いエルフもいるじゃねーか。まとめて味見してやりたいぜ。」
舌舐めずりをわざとらしくする。
やばい、これ以上ないくらい鳥肌が立って来た。
どうすれば、ここまで勘違いキモ野郎になれるのか不思議だ。
辛うじて、S級だから我儘が通っているのだろうけど、冒険者の階級なんて関係ない俺からしたら激ヤバ人間にしか見えない。
「そこから動くなよアイリス。俺が直々に手取り足取り調教してやるからよ。」
「S級が聞いて呆れるな。知能を持った魔物とかわらない。」
「あ?見たことねぇーな、お前。それより、なんて今なんて言った?」
俺は今、苛立ちが止まらない。
口から罵倒が溢れてくる。
コイツと戦う事になるのも恐らく避けられない。
でも、我慢出来なかったのだ。
「臭い口、近付けんなよ。殴り飛ばすぞ。」
「上等だ!クソ雑魚風情が!」
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