第013話 譲れない者がいるならば
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「俺とどこかで会ったことがあるのか?」
馬鹿野郎、そこは話を合わせてしまえば良いんだよ。
折角、穏便に事が済みそうだったのに、相手の怒りを買ったらどうする。
いや、そんなことを気にするような奴じゃないのは知ってるけど。
もっと人の心を調べきだ、お前は。
「いえいえ、私の事を知らないのは当然ですよ。街で一方的に見かけただけですから。」
「それはおひさ、ムゴッア!!?」
お前は余計な一言を喋ってしまう病気か。
そうだろうから、無理矢理口を抑えて2度の喋らないようにしてやった。
てか、そのまま窒息して気絶しろ。
後の事は全て俺らが処理してやるから。
「あわわー!ダメですよリューマさん!そんな事したら死んじゃいますよー!」
邪魔するなイリミ。
コイツは俺がしっかりと世の中の生き方ってのを教えないといけないんだ。
でなければ、後から世間に馴染めなくなって周りに当たり散らす悲しきモンスターが生まれてしまう。
そんなのは元いた世界だけで十分だ。
結局、俺の努力は虚しく失敗に終わった。
「何してんだ!殺す気か?そっちがその気なら俺も脳天吹き飛ばしてやろうか!?」
「おい、冷静になれよ。元B級、その拳銃に弾入ってないだろ。」
弾切れを随分前に起こした拳銃を突き付けられても怖くない。
エルフの里では補充してないはずだから、中身は全て空砲だ。
「まさか、あの冷酷の銃士エルマードさんがこんなに取り乱すなんて。」
口をあんぐり開けたまま塞がらない様子の門番。
昔のエルマードを知らない俺から言わせて貰えばこれが通常運転だ。
何なら人目があるからなのか、大人しいまである。
人がいなければ空砲と知ってても撃ってた。
「もう良い。身分は証明出来たはずだから、中に入るぞ。」
「あっ、どうぞ。そうだ!困ったら俺に声掛けてください!いつもここの門にいるので。」
「それは助かるな。何かあったら頼ることにする。」
「はい!お待ちしております!」
この慕われ具合からして、街では相当な活躍をしていたのかも。
あの銃の扱いや身体能力の高さを考えれば、想像するに容易い。
性格だけで考えたら誰も周囲に寄って来なかった事まで分かる。
言わば、高嶺の花のような存在だったのだろう。
街の中はこれぞ異世界と言いたくなるような風景だった。
獣耳の生えた人間や角とか牙が見えている魔族なんかが普通に道を歩いている。
いいねー!可愛いが過ぎるだろ!
可愛い過ぎてテンション爆上がりなんですけど!
だって仕方ない、異世界の顔面偏差値は地球を遥かに上回るのだから。
元の世界が不細工とかそんな話ではなく、こっちの世界はアニメのヒロイン級に全員可愛い。
街の人々も気になる所だけど、それよりも目立つのは街のどこに居ても見える大きな建物。
この街のシンボルマークになっているのは言うまでもない。
異世界物のライトノベルを読み漁った俺が考察するに、あれがギルドだと思ってまず間違いない。
「さっさとギルドへ向かうぞ。あの門番みたいに身分提示を求められる事は多い。お前らを連れて歩く事になるなら、ギルドカードがないと不便だ。」
「なんか保護者面してくるんですけどイリミさん。なんやかんや俺達を引っ張って行きたいという意思の表れでしょうか?」
「リューマさん、エルマードさんは最初から頼りになる方ですよ。怒りっぽいのは偶に傷ですけど。」
「お前らな言わせておけば好き勝手言いやがって。」
やべっ、こめかみがピクピクし始めた。
冗談を言えばすぐ怒るんだから。
そんな事では女の子にモテないぜ。
えっ?俺はモテるのかって?
その話止めない?
「あれまー!これはこれはー!怒り狂う残念イケメンのエルマードじゃなーい!」
なっ、これは猫耳じゃねーか。
誰なんだ、この猫耳美少女は。
エルマードと仲良さそうにしてるけど。
普通、こういうのって俺との出会いがあって、恋愛へと発展するもんじゃない?
さっきからエルマードが優遇され過ぎて、主人公の座取られそうになってんだけど。
「最悪だ。面倒な奴と遭遇してしまった。」
「そっちの2人は新しい仲間?ふーん、男の方は置いておいて、アンタがエルフと一緒とは明日槍でも降るのかしら。」
「成り行きだ。それにこのパーティのリーダーは俺じゃない。」
「へぇー、エルフにリーダー任せてるなら尚更珍しいじゃん。」
リーダーは俺だと言いたいけど、正確に決まってる訳じゃない。
一応、魔王討伐を掲げているのは俺だからリーダーも俺で良いんだよなくらいの認識。
誰かが明言してくれないと不安になっちゃうよ。
ちょっと大袈裟なタイプのメンヘラみたいになりそうだけど。
「リーダーはこの冴えない男だ。普段は全く頼りにならないし、ふざけた事ばかり言う奴だが、やる時はやる男。と、思っている。」
「ふーん、この男がねー。あのエルマードがそこまで褒めてる奴がいるなんて珍しい。」
「エルマードとは知り合いなのか?あんま身の上話をするような奴じゃないから交流関係とか知らないんだよ。」
「まぁ、隠すような事でもないから良いけど。アタシの名前はアイリス。この隣にいるエルマードとは、ギルドに所属していた頃のライバルって言った所かしら。」
そうだよねと同意を求めているが、エルマードは無視している。
もし違うなら遠慮なく訂正してくるはずだから、肯定ってことだな。
「俺はリューマ、コイツとは魔王討伐する為に旅に出ている。横にいるイリミもその仲間だ。」
「え?ガチで?魔王討伐とか本気で言ってんの?」
顔色が一瞬で変わった。
俺は何度もこの表情を見て来た事があるから分かる。
理解し難い存在に向ける冷たい視線。
魔王を討伐するなんて、夢物語のように思われているのは確かだ。
だけど、俺も冗談で言っている訳じゃない。
「本気だ。この世界を俺達が変える。まだ仲間はエルマードとイリミしかいないけど。」
アイリスはその言葉を聞いた後から、下を向いて震えている。
何か逆鱗に触れるようなことを言っただろうか。
それとも俺達が軽はずみに魔王討伐と言っていると勘違いしているのか。
どちらにせよ良い感情でないのは確かだ。
「勝負よ!勝負!アタシ、絶対に認めないから!」
あって早々に勝負を挑むって何事だ。
最初から感じていたが、俺は嫌われているのか。
会って数分で嫌われるとか才能の部類だろ。
「勝負ってなんだよ、いきなり。」
勝てる訳がないだろ。
タイマンなんてしたら、俺が固有スキル使う前にボコボコにされて終わりだ。
「アンタにエルマードは渡せない。もっと活躍出来る場があるのに、アンタの所にいたら勿体無いわ。勝負に勝ったらエルマードはアタシが貰うから!」
なんだこれ。
ほぼ愛の告白されてるじゃねーか。
目の前でイチャコラ見せつける為だけに今から俺は殴られるらしい。
だったら、それを全力で防いでやろう。
意味の分からない勝負だと思ったが、エルマードのモテ期を妨害出来るなら満足だ。
絶対俺より先に彼女作らせないからな。
「勝負を受けてやれリューマ。お前が負けるようなそこまでの男だったという事だ。余りガッカリさせるなよ。」
「上等だ!俺だってやる時はやる男だからな!」
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