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勇者達は脱出を試みる

私たちが迷宮に入って1分ほど経過した。

最初の方は何も無いただの岩の壁が続いていただけだったけど奥に行くにつれ壁画が現れるようになった。

その壁画はまるで古代エジブトの壁画のような無数の絵が描かれている。

「何これ?」

「これ自体をさっきの声のやつが作ったとは思いにくい。つまりこの迷宮自体は昔からあったという事」

「これはなんだ?」

陽間が指差したのは真っ黒な三羽の鳥。

その鳥は紐につる下がった箱を持っている。

「皆さん。今はここを出る事に集中しましょう。先ほどの声、会長達が危険な目にあっていると言っていました。つまり声の主、またはその仲間にはそれをなせるだけの力があるという事です」

「正論だな」

「スズサカさんの力で周囲を調べ出口を探す事はできないのですか?」

声をかけられて私は振り返る。

「正直な話この迷宮自体が大きすぎて出口を見つけられません」

「そうですか」

「そうですね、、、では周囲の道を紙に書き出し地図を作りながら進んでいくというのはどうでしょうか?」

「それならいけるかも」

「私も賛成」

「僕も異論はないよ」

「ではお願いします。それと紙とペンは夫が持っています。自由に使ってください」

「聴覚強化、音波察知」

耳を澄まし翁力院さんが出した音の反響を調べて距離を測る。

ペンと紙を借り周辺の壁や角を書いていく。

書いてわかったっことは二つ。

この迷宮は横幅が狭く左右の壁にすぐ着いてしまう事。

今まで通って来た道があっていたという事。

「一回の察知でここまで分かるならこのまま真っ直ぐ行くように進んでいけばいいと思う」

「そういえば魔物は見つかったか?」

「いなかったわ」

「向こう側に行ける道は二つだ。ここを真っ直ぐ行くルートと右側に行ってから左に曲がるルート」

「迷宮としては道が簡単すぎる。何かしらの罠があると仮定するべき」

「そうだな。それも想定した方が良いだろう」

「まずは戻るのが簡単な真っ直ぐなルートを行ってみましょう」

「私も賛成」

「僕も同様に賛成」

「さて、行くか!」

迷宮攻略が始まった。







体が動かない。

目の前に見えるのは知らない壁。

感覚的にあのキリストのように十字型に拘束されているのは間違いないだろう。

「金切さん。起きた?」

隣から島津さんの声が聞こえるが頭も拘束されているため振り向くことができない。

「うん。ここは?」

「さぁ?」

「ほかのみんなは?」

「まだ気絶してるみたい。もうそろそろ起きるんじゃないかなぁ?」

数分すると紀ノ木さんと霧島さんが起きた。

しかし水花さんは今だに起きていない。

「まだ水花は起きないのか?」

「ああ。この拘束されようじゃお互いの位置がわからない。まずは位置を割り出すぞ」

「俺は左端だ。右からしか声が聞こえん」

「僕は右端だね」

「紀ノ木が左端で島津が右端か。問題は水花の位置がわからないことには正確な位置がつかめないということだ」

「霧島さん。確かあなたの称号スキルに周囲検索っていうのがあった気が、、」

「そういえばあったな。周囲検索。、、、、、、無理だ、妨害される。恐らくだが探知系スキルを妨害する結界のようなものがあるんだろうな」

「だったら俺の気配察知もだめだな」

「そうだ。金切、おまえの物質改変で手の拘束を破れるか?」

「試してみる。、、、、、、、、物質改変準備。改変 O(酸素)

頭に自然と浮かぶ言葉を唱える。

視界の端から光が発せられ、手の拘束が無くなっていく。

「できた!」

「よし。そのままおまえの拘束を解除して俺らのも頼む」

「わかった」

同じことを左手でも行い、今度は足の方で行ってみる。

足の拘束も見事はずれ手で頭の拘束も外す。

重力に任せ地面に着地する。

部屋は全体的に拷問や聴取する場所ではなく牢屋というわけでもない。

どちらかというと砦の中の一室といった方がが近いような気がする。

「おーい。金切りさーん」

「早く外してくれ」

「あ、ごめんなさい」

その後、四人の拘束を外し、水花さんを寝かせた。

「何かあったか?」

「いや。逆に何もなさすぎる。そもそも扉すらない」

「そういえばそうだな」

「そっちは?」

「今だに完治系スキルは妨害されるようだ」

「そうか」

「あ、水花さん起きた」

「本当か!?」

「ごめん。うそ」

「おまえな、言って良いことと悪いことがあるっていう言葉知らない?」

「流石に今のはな」

「酷くないその言われよう!」

「仕方ないと思うよ」

「それはそうとして金切。お前もしかしてこの壁も改変できる?」

「できなくないかもしれない」

「やってみてくれ」

壁に手をかざして頭に出てきた言葉を唱える。

「、、、、、、、物質改変準備。改変後N(窒素)

壁が徐々に崩壊し向こう側の部屋が見えてくる。

「お前が最もチートかもしれないな」

「俺も賛成」

「僕も」

「??」

何か喋ってる男子たちを置いて水花さんを背負う。

そういえば物質改変ってものを作ったりすることもできるのかな?

「ちょっとやってみよう」

背負った水花さんをもう一度置いて空中に手をかざす。

「、、、、、、物質改変準備。改変後Fe()。形状指定・座標固定円形中心(0,0)上下左右(0,3)(0,3)(3,0)(−3,0)高度設定(0,0,0)(0,0,−8)/cm」

空気中の物質が鉄へと変わりその形は半径3cm、高さ8cmの円柱になった。

「「「は?」」」

「、、、、、、物質改変準備。改変後N(窒素)。形状指定・前改変鉄円柱底面座標固定(0,0,0)上下左右(0,2.5)(0,ー2.5)(2.5,0)(ー2.5,0)高度設定(0,0,−6)/cm」

先ほどの円柱の中で中心から半径2.5cm高さ6cmを削り取ったコップが出来上がった。

「いやいやいやいやいや!!」

「おかしいだろ、、」

「もう無理です。自分が雑魚に見えて仕方ありません」

「鑑定解析」

鑑定解析で体重と状態を見る。

体重は48kg・状態は強制睡眠状態。

痩せてるなぁ。

カフェインは1日のカフェイン摂取量が体重1kgあたり2.5mgを超えないように摂取しないようだったから。

その半分くらいでいいかな?

1.25mgを48で掛けると、、60mgかな?

翼を授けるエナジードリンクのカフェインが80mg/250mlだからその3/4の水も用意しなきゃダメかな?

寝てるしね。

「、、、、、物質改変準備。改変後C8H10N4O2(カフェイン)/60mg」

空気中の60mgのカフェインの塊が現れる。

それを先ほどのコップに入れて金属の棒を作って砕いていく。

その中に水を80mlほど入れて溶かす。

それを透視と法則操作を駆使して肺に入らないように飲ませていく。

「もう何も言わない。好きにしてくれ」

「これ絶対起きるだろ。ていうかカフェインの化学式覚えている時点で怖い」

「薬剤師強い」

後ろの男子が何か言っている間に水花さんは目を覚ました。

今だにぼんやりとしており状況を把握できていない様子。

「霧島さん。水花さんへの説明は任せるよ。今から千里眼を使ってここの位置を把握するから」

「わかった。というかその手があったな」

「千里眼。透視」

景色が私たちを上から見下ろす状態になる。

見える範囲を大きくするとだんだんと周囲の風景が見えてきた。

ここは大きな廃墟となった湖の孤島の砦のトラップのようなものらしく砦の中に人はいない。

代わりに幽霊のような魔物が多く住んで?いる。

湖といっても地湖の普通のサイズではなく琵琶湖が丸ごと入るようなサイズの湖だった。

でかい。

湖の周辺は森がありリスト大森林の木よりも大きい木しかなく鬱蒼とした森だった。

森には魔物が多く生息していてかなり危ない。

砦、森、と来ると次は平原に出た。

平原には町がありどちらかというと田舎の方に見える。

千里眼と透視を解除してみんなに向き直る。

「それで、何か見えたか?」

「とりあえず図を描いてから説明するから待ってて」

炭を作って先ほど見たものをそのまま書いていく。

「今私たちがいるのがここ。それで湖の大きさは大体琵琶湖より少し大きいぐらい」

「大きいな。ていうかその分この砦もでかいな」

「琵琶湖クラスの湖に建物が大きく現れるんですからね」

「この砦の中には幽霊みたいな魔物が多かった」

「、、、え?」

「どうかしたの水花さん?」

「いいえ、大丈夫よ。きっと。多分」

「それでその外の森なんだけどリスト大森林より大きくて尚且つ魔物も多かった」

「この町はどんな感じだった?」

「よくわからない。でもどちらかというと田舎って感じがしたよ?」

「そうか」

一通り話を終えて自身の手を見る。

炭で真っ黒になった手がそこにはあった。

水を物質改変で出して手を洗う。

「金切。ちょっといいか?」

「うん」

「この砦に5人が乗れる船はないか探してくれ」

「分かった。千里眼」

視界が切り替えられるまた私を見下ろしている形になる。

砦にあった船着き場を見ると大きな壊れた船が一つと五人がギリギリ乗れる小さな船が一つあった。

そのことを霧島さんに伝えると難しい顔をして他の三人を呼んで事情を話した。

「どうする?ボロくてでかい船か狭くてボロくない船か」

「迷うところですね。でかい方は泳ぐ魔物に襲われたらかなり危ないので、、いえどちらも危ないですね」

「琵琶湖ぐらいの湖なら大きい方がストレスがたまらなくていいと思いま〜す」

「ボロいんだからどちらにしてもストレスたまりますよ?」

「そうだ。ボロ船に小さい船を横につけて万が一の時に備えておくっていうのはどうだ?」

「それいいですね」

「俺も賛成だな」

「じゃあそれで行くか」

「そういえば金切はどうして千里眼が使えたんだ?」

「え?」

「そういえば探知系スキルが阻害されているのでしたね」

「俺もやってみるか。周囲検索、、、、あ、普通にできたな」

「なんだ。できたのか」

「多分金切が窒素に変えた部分に阻害用の何かがあったんだろうな」

「そうですね。金切さん。その船がある場所はどの方角ですか?」

「えっと、、多分向こうかな?」

予想で答えると水花さんは聖法を発動し船着き場まで壁をぶっ壊した。

「さあ行きましょう」

「あいつも性能がおかしいよな」

「「激しく同意」」








カフェインとかその辺の下りは素人ですので間違ってたらすみません。

え?気絶した人に水を飲ませるなって?

不思議世界だから仕方ないよね。

はっはっは!

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