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魔王の領土2

魔大陸中央の大草原。

そこは最上位級の魔物がひしめく魔境であり、中位の魔族とて一人で入ると生きては帰れない。

その中央部分に位置する滑らかな丘陵。

そこには獣人族による大きな国が形成されていた。

獣魔国・アフェル、それが《獣魔王(ビーストキング)》エレファの治める地であり魔大陸最大の“安定国”でもある。

その理由としてここは基本的に自由な経済が認められていてなおかつ魔王が治める地の中でも年間死者数や貧富の差が小さいことと、大草原を縄張りする魔物との交渉により魔物による襲撃が完全にない道路が多数整備されており安定した商売ができることで一定の割合で豊かさを保っていることが挙げられる。

また都市アフェルの種族の割合は獣人が八割、鬼人系統の魔族が1割、その他魔族が9%程、そして人間が残りの1%で、この人間たちは奴隷であり、基本的に彼らは《淫魔之女帝(サキュバスエンプレス)》リルミルスの領地である狂欲国・クレイズから商品として輸入されてきた人間たちで基本的に雑用や肉体労働、町の清掃作業など基本的に獣人が嫌う仕事をやらされている。

だがその分衣食住はある程度保証されており奴隷たちの中には人間の国で暮らしていた時よりも生活が安定したと言う者もいる程だ。

そんな都市アフェルの中心、政務館にてエレファは豹と狼の獣人のハーフの部下に渡される大量の書類に目を通していた。

「むぅ。なあタイラー、これはいつの書類だ?」

「これは陛下が魔王会談に出席されている時のものです」

「なるほど。もう適当にハンコを押して良いか?なんだか面倒臭くなって、、

「ダメです」

「だろうな。次の休暇はいつだ?」

「確か一ヶ月後です。休みが終わったばかりなのに次の休みを気にしないで下さい。仕事をしましょう仕事を。陛下も民の苦しむ姿は見たくないでしょう?それに適当にハンコを押したらいくら私が篩を掛けたとはいえ陛下のお気に召さない案が可決されてしまうことになってしまうかもしれませんよ?」

「む、痛いところを突かれたな。あともう一息といったところか」

「そうですね。では休暇中に溜まったものをやってもらいますよ」

そう言いタイラーは部屋の外からまたもや見るのも嫌になるほどの書類の山を持ってきた。

「なあ、お前この状況楽しんでるだろ?」

「さぁ?なんのことですかね?」

「ぬぅ、、、」

象の魔王は項垂れ、豹狼の獣人はそれを見て満足した。






狂欲国・クレイズ。

魔王が治める中で唯一人間との商売がある国である。

この国は金と力が全て。

基本的に魔族、人間、その他知的生物どんなものでも金さえ払えば住民権が手に入る国である。

この国は魔大陸最西端に位置し、海を挟んで島国である大西帝国・ジャンパを通じ人間の様々な物や奴隷を輸入し、逆にクレイズ側の特産品などを輸出して国益を得ている。

大西帝国はクレイズの物を輸入し、人間国家から高い関税をかけて物や奴隷を輸入し利益を上げジャンパから嘗て《淫魔之女帝(サキュバズエンプレス)》リルミルスが大海を支配する魔物を撃退し安全を“確保させた”航路にて対魔評議会所属国家やその他国家にクレイズ産の物を売りさばいている。

そのためか人間国家にもリルミルスの名は一定層の間で知られており、国家としてかなりの影響力もある。

その例として、クレイズ産の物を締め出しクレイズに喧嘩を売った人間国家があったがその国は“ある災害によって”都市が焦土とかした。

クレイズの都市・クレイザーではリルミルスともう一人の淫魔(サキュバス)がある相談をしていた。

「で、魔王会談はどうだったの?」

「相変わらずあの骨老害はうざかったわ」

「それ以外なにか言うことはない?」

「そうそう。新しい魔王が生まれたのは知っているわよね?」

「ええ。それくらいは」

「その時に三魔、いいえ三魔神の一柱が来たわ」

「っ!?それは本当なの?」

「ええ本当よ。ぶっちゃけあの場にいた魔王が全員が各々の全戦力で力を合わせたとしても勝てる可能性は皆無ね。以上な強さだったわ」

「本気なの?流石にそれはないんじゃない」

「あり得るのよ。あれは見た者にしかわからないわ」

「あなたがそれほど言うのだからそうなのでしょうね」

「ええ」

「そう」

暗くなった雰囲気をぶち壊すかのように一人のメイドが入ってきた。

「しっつれいしま〜す!御二方、もうそろそろお昼ですよ〜!!」

「はぁ。あなたは相変わらず騒がしいわ」

「それが私の取り柄ですから〜!!」

「一本取られたわね」

「いぇい!魔王様から一本取った!」

「もう、じゃあお昼にしましょう。メルン、準備をしてちょうだい」

「は〜い!!」

世界有数の美食家とて驚く料理の数々がテーブルに並べられていく。

その輝きは一目で最高級の言葉すら生ぬるい料理だと誰もがわかるだろう。

そして、彼女らは料理を楽しみ、別の話題へと話を変えていった。








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