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依頼への協力2

宿屋の食堂で起きた男子組と水花さんと朝ごはんを食べていたら、『雨の雫』の人達が宿屋の中いた。

むこうもこちらに気付いたらしく、店員に相席を頼んでこちらに来ていた。

「おう!お前ら今日も元気か?」

「ベルガーさん。さすがに今日は大岩を投げたりしませんよね?」

「さあ?どうだろうな?がはははは!!!」

「こんな筋肉ジジイ放っておいて私と昼から飲みましょうシズエちゃん。そうして夜にベットで、、」

「シャルネットさんは、いい加減その口を閉じていただけますでしょうか?」

「ね〜ゴリラ〜!!シズエちゃんが冷たい〜!!」

「当たり前だろ!お前がしつこいからだ!それに俺はゴリラじゃない!!」

「マウテさんはゴリラのような人。よってその中間地点」

「おいバンドウ。お前そろそろいい加減にしろよ?」

「そういうところで切れるからゴリラとか脳筋って言われる」

「っち。下手に口が回るやつめ」

「あまりガミガミ怒ると脳の血管がはち切れると思うよ?」

「ビリリアントは年々煽りスキルが上がってるよな。あとで覚えてろよ」

「あっと、えーと、こんにちわ!」

「ミリちゃんはちょっと挨拶遅くねえか?」

ベルガーさんは白髪の老人。

だが年齢とは裏腹にその体は鍛え抜かれている。

格闘技者であり過去の大会で何回も優勝しており、大陸一の格闘技者との呼び声も高い人だ。

シャルネットさんは赤髪の女性。

スタイル抜群の美人さんで、惚れた人は数知れず。

でも同性にしか興味がないと自分で公言しており最近は翁力院さんにご執心の魔法使いだ。

マウテさんはゴリラの雰囲気が漂う茶髪の盾役。

肩幅でいうと『雨の雫』の中で一番大きい。

防御力は折り紙付きで攻撃手段である斧での攻撃は岩を粉々にする。

ビリリアントさんはリーダーで落ち着いている。

剣術者でその一太刀は城壁すらも切る。

そして5人目はエルフの少女のミリティアさん。

神官で回復聖法に特化したヒーラーで愛称はミリちゃん。

保護欲を誘う可愛さがある。

鈴坂さんと水花さんはミリティアさんに妹的な印象を抱いているらしい。

でも聖族なので実際はこの中で一番年長者だ。

年を聞いたら顔が豹変する。

この前中田さんが聖法でぶっ飛ばされていたのは記憶に新しい。

「それで、何かご用でしょうか?」

「はい。今回の訓練は冒険者の依頼を手伝ってもらうことです。二時間後に城壁の正門で待ち合わせています」

ビリリアントさんはなぜか私達だけには敬語だ。

まああまり興味はないので聞いたことはないけど。

「依頼内容はどんなものですか?」

「ミスリル級冒険者チームの手伝いで、ベルロン近郊にあるリスト大森林という初心冒険者御用達の低級魔物が

多く生息する森の異変の調査です」

「分かりました。城壁というには町長の屋敷の塀ですか?それともこの街を囲う塀ですか?」

「ああ、この街はもともと城下町、つっても超小国だったんだがその国はすでに王国に併合されててな。城は取り壊されたが城壁はリストが近いからってことで取り壊されなかったんだよ」

「それで城壁ということですか?」

「その通りだ」

「ゴリ、、マウテさんナイス」

「おいてめぇバンドウ。今、完全にゴリラっていうとしたよなぁ?」

「なんのことかよくわからない」

「っち」

「まあゴリラは置いておいて、とりあえず城壁の正門、つまり君達が入ってきた門に入ってくれればいいの。シズエちゃん、気をつけてね」

「では、私達はこれで」

『雨の雫』は宿屋から出て行き私達だけが残った。

「さてと、みんなどうする?二時間後っていてったよな?」

「普通なら武器の手入れなどをするだろうな」

「でもさぁ、手持ちの武器とかないじゃん。武器召喚系の能力がある水花と紀ノ気と俺ならともかく、後方支援系の霧島や島津、坂藤と鈴坂、翁力院、金切さんは万が一の武器も必要になってくると思うな」

「中田の言う通りね。でも、スキルとして持っていなければ逆に邪魔になる可能性もあるわ」

「確かにそうだけど、各自これだ!って物を見つけて実践で使い慣らし、その上でスキルも取得できるかもしれないぞ?」

「一理ありますね」

「じゃあとりあえず一人ひとつずつ何か買うってことでいいですね?それじゃあ武器屋に行きましょう」

席を立って宿屋の外に出る。

料金は王国の勇者育成のための予算から出るらしい。

外はまだ朝方で人通りもそこまで多くなかった。

一週間もいたのでこの街の店の大体の場所は把握している。

この街にある唯一の武器屋である『イストランド武具店』を目指し歩いていると、道端に孤児のようなまだ幼い子供が座っていた。

子供はこちらに駆け寄ると手を出してきて、おかねちょうだいと一言言った。

その手は細く泥だらけで飢餓で死んだ者にも見えるほどだった。

「ごめんね、今お金持ってないの。代わりに、、」

周囲を見渡すと朝早くからよくやっている串焼き屋があった。

この世界の人はあまり知らないがあの主人は大胆な人で良い人であるということはわかる。

「すみません!串焼き3つ下さい!」

「あいよ!3つだな!お支払いはいつも通りだな!」

「お手間をかけてすみません!」

「いいってことよ!」

串焼きを持って屋台のおじさんがこちらに駆け寄って来る。

「ほら坊主。食いな。ちゃんと姉ちゃんにお礼を言うんだぞ?」

「うん!」

串焼きを掴み取り頬張る子供。

3つの串焼きはいとも簡単に少年の胃袋におさまった。

「ありがとうお姉ちゃん!」

手を振りながら子供は路地裏に入っていった。

「サービスだ。一本食え」

「あ、ありがとうございます」

「最近はどうだい?『雨の雫』て言っちゃあ最高峰の冒険者だ。なんか学ぶところは多いんじゃないか?」

「はい、あの人たちには驚かされることばかりです。特にベルガーさんとか」

「はっはっはっはっはっ!!たまに大岩が飛んでたりするもんな!あのジジイならやりかねないな!ほら、お仲間が待ってるぞ」

屋台のおじさんに指をさされた方向を見ると、鈴坂さんがこちらに向かって手招きをしていた。

どうやらイストランド武具店はすぐそこにあったらしい。

「ではまた!」

「おう!」

屋台の主人と別れ鈴坂さんのところに向かっていく。

「優しいね舞ちゃんは」

「はは、そうでもないよ。もうみんなは中?」

「うん。結構中すごいよ」

扉を開き中に入ると各々自分が持ちたい、もしくは持つべき武器を眺めていた。

「鈴坂さんは何にするの?」

「私はあまり筋力ないからナイフにするよ。軽いしね」

「何にしようかな?」

「案外弓とかいけそうだね」

「ちょっと無理かな弓は」

「因みに可憐ちゃんと陽真は剣だって。中田は槍で島津は鞭、紀ノ気は苦無だってさ」

「鞭?」

「ほら、あいつ従魔の勇者じゃん?魔物を従える系のスキルを追ってるらしいんだけどその中に鞭を使うと効果が上昇するのがあったりするんだって」

「なるほどね。他の人は?」

「霧島はなんか『検索の書(ライブラリ)』って言う魔法道具(マジックアイテム)だってさ。後瑞子ちゃんは杖、後静恵ちゃんは確か『変化する大盾(チェンジシールド)』って言う大きさが変わる盾だったと思う」

「うーん。どうすればいいんだろう」

「何かお困りですかな?」

「え、あ、はい。自分に合った武器を探していて」

結構長く話していたようで店の店員がこちらに話しかけてきた。

「それですと、、、こちらはどうですかな?最近流れてきた魔導機というものです」

「魔導機、ですか」

その外見は銀でできた銃、

「さようでございます。かなり大昔の技術でして、ここの引き金を引くと弾丸なるものが発射されるそうでして、、試したことはないのですが」

「買います」

「ちょっと!?鈴坂さん!?」

「なんか超ぴったりなんだもん!!」

「え〜?」

「ではご購入ということで、、代金の方は国から出るということですのでこのままお受け取り下さい」

「すみません、これのリロードは、、」

「リロード?そのようなものは耳にしたことはございませんな。ですが聞いた話ですと空気中に漂う魔力を使用し弾丸なる物を精製するとのことです」

空気中の魔力を吸い込み弾丸の精製?

だとしたら画期的すぎる技術だ。

それはつまり物質さえあれば半永久的に弾丸の精製ができるのではないだろうか?

「ちょっと!もうみんな外に出ちゃったよ!」

いつの間にかナイフを持った鈴坂さんが私を外に引っ張り出していた。

「ほら!早く行こ!」

手を引かれながら、私は手元にある銃を眺めていた。






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