魔王会談
称号のルビを変えることにしました。
《淫魔之女帝》⇨《淫魔之女帝》
荒野にそびえ立つ大きな闘技場。
その上空に魔法により快適にされた12の席がある円卓があった。
ここは魔王:《弱喰王》ギャラの領土、死の荒野である。
闘技場は招かれざる客を処理するための処分場であり、ギャラの住居でもある言わば城だ。
城であり、今回の魔王会談の会場でもある。
半裸でマントをかぶった赤髪の魔族が円卓に座る。
この男こそ魔王ギャラ。
口は大きく裂け、長い牙が剥き出している。
ギャラの種族は鬼人の亜種である喰鬼という亜魔族といわれる分類の魔族である。
喰鬼は相手の細胞を喰らうとその相手の能力を一定時間行使することが出来るという特殊能力があるが、鬼人程の魔力や力もなくどちらが強いのかと言われればやはり鬼人の方が強いのだ。
彼が円卓に座るのと同時に転移門の一つが起動し、《地底王》ロック・バルレットが入ってくる。
「ふむ、私が一番最初か。ギャラ、他の魔王から連絡はあったか?」
「おいおい、挨拶もなしかよ。逆に聞くが他の魔王が連絡をよこすと思うか?」
「思わんな。だがそろそろ他の『王』も来るだろうな」
ロックの発言と同時に《獣魔王》エレファと《鬼魔王》ベルドが転移門から姿を現した。
「2名様ご到着だな。毎回思うが何故ベルドは転移門を自分で開かんのだ?」
「俺は不器用だからな。そういうのはできないんだよ」
「脳筋ってことか」
「殴るぞこの野郎」
「殴ったら『魔王間不戦協定』に反し、他の魔王から処理されることになるぞ」
「ま、それもそうか」
その時、転移門が発動し魔王が入ってくる。
その魔王の名は《植物之皇帝》ラフレントであった。
圧倒的な覇気とともに現れたラフレントに《獣魔王》エレファは跪く。
「毎回毎回お前はめんどくさいな。異界の勇者を殺したのは将来あの勇者達が脅威たりえると判断したからだ」
「わかっております。ですが、強者に敬意を払うのは当然のことであります」
「まあいい」
「それじゃ席についてくれ」
現在いる5名は円卓に座り後の7名を待つ。
その後に《淫魔之女帝》リルミナが到着し、《天空之皇帝》フェウリングが到着した。
「こんにちわ、みなさん。新世代とは178年ぶりね」
「新世代とか言うな。確かにお前らからしたら圧倒的に若いが新世代の歳ではない」
「そう怒るなよロック君。実際僕たちからしたら幼いし『三魔』とかからしたら僕たちでも圧倒的に若造だからね。ラフレントは今日は魔人形に意識を写していないんだね?」
「はぁ。お前を相手にすると疲れる」
「それは同感じゃ。そこの売女もさっさと失せろ」
転移門から《死者之皇帝》エルダリンが姿を表す。
一人の魔王が急に不機嫌になった。
「それを言うなら死のオーラを出すな。お前の配下のアンデットも粉々に砕いてやろうか?」
「ラフレント、お主とわしの相性は最悪じゃ。それに経験と頭脳では遥かに儂がお主を超えている。お主の勝てる可能性は少ない」
「それを知っているから攻めないのだ。今更言われても困る」
「とりあえずここに『四王』と『四帝』が集まった。まだ『三魔』と『原初』は来ていないがはじめようか。ではこの俺、魔王ギャラはここに魔王会談の開催を宣言する!」
「私を抜きに始めるな」
一斉に円卓の上から聞こえた声に円卓に座っていた全ての魔王が意識を向ける。
「そんなっ!?僕はずっと気配を!」
一人の魔王、フェウリングが絶叫した。
彼は空中戦を最も得意とする魔王である。
天空で背後を取られないために彼は感知能力は魔王の中でトップクラスだ。
そんなフェウリングですら感知できなかった魔王。
その魔王の名は、、、
「《魔蟲神》デルマティ、まさか参加するとは思っていなかったわ」
「あれが、、『三魔』」
「違う。原初様よりいただいたのは『三魔神』だ。貴様らはボケたのか?」
『三魔神』
それは『四帝』より昔から存在する三柱の魔王を示している。
彼らはあまり表立って動くことはなく『四王』の中でその姿を見たことがあるのものいない。
圧倒的力の差に『四王』は絶句する。
まさに神。
絶対の強者。
「こ、今回の『三魔神』はあなただけなの?」
「そうだ」
薄緑の肌をした青年の姿の魔王が円卓の近くまで降りていく。
背中には透ける虫の羽が生えておりその羽は音も無く羽ばたいている。
だがその速度を見える魔王は誰一人としていなかった。
「さて、早く始めろ」
「あ、ああ。さて、今回俺が君ら魔王を呼んだのはとあるお願い、もとより推薦があってきた」
「む?今回の内容は人間の国への進行ではなかったのか?」
「それはまた後で話そう。俺は新たなる魔王としてある者を推薦したい」
ギャラが転移門を開き一人の女性を呼び出した。
その女性は無機質な顔と真っ白の素肌、そして感情のない瞳を持った女性であった。
「魔族ではないようだが?」
「彼女の名は「エクス、デス」、、、、だ」
「魔人形?いや、違うな」
「イエ、ワタシハ創造者ニ魔導機トシテツクラレマシタ」
「魔導機か。かなり古い技術だね」
「物理と魔法の融合により、魔法道具より高性能な道具を作り出す、だったか?」
「よく覚えているね。確か魔導機が発表された時の宣伝文句だろ?」
「一機作るのに費用と時間がかかり尚且つ修理するのにも費用と時間がかかる為もはや衰退して行ったがな」
「しかし一体どうやって魔導機にスキルを宿したのかがわからんの。お主の創造所の名はなんというのじゃ?」
「私ノ創造者ノ名ハ、イガタトイウ者デス」
「イガタ、か。少し調べてみるとしようかの」
「アンデットに調べさせられるんですの?脳みそがないでしょう?」
「それくらいできる!!」
「採決を取りたい。賛成の者」
ギャラがそう言うとほぼ全ての魔王の手が上がった。
上げていないのはただ一柱。
《魔蟲神》デルマティである。
「多数決だからいくら『三魔神』でも反対意見は、、、、」
「違う」
「な、何がだ?」
「まあいい。我もこの者を魔王にするのには賛成だ。好きにするがよい」
「では称号を決めないとな」
「称号は『原初』についけていただくと言うことになっているはずだが、、、、」
「代理権を預かっている、だから今回は来たのだ」
魔王デルマティはエクスを見つめる。
数分の後ようやく口を開いた。
「《魔機之女王》、その称号を与える」
「アリガトウゴザイマス、本日ヨリ《魔機之女王》エクス、ト名乗ラセテイタダキマス!」
こうして新たな魔王が誕生し魔王が十三柱になった。
その情報は現在行われている対魔評議会にも伝えられることとなる。
『三魔神』:《魔蟲神》デルマティ・・・・・流石に気付くよね?




