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薬品好きの陰キャラは異世界に転生する〜やっぱり毒とかいいよね!〜  作者: おとのそうくつ
ゲロイドール大陸編
70/98

幕間・クラスのアイドルは思い悩む

連投である。

前話でゲロイドール編最後って言ってたきがするけど幕間だから大丈夫だよね?

いつも通りの通学路を歩きいつも通りの時間にいつも通りの高校へと向かう。

目の前には髪を染めているギャルとヤンキーの集団が歩いている。

本当にムカッとくる。

これが俺の抱く印象だ。

俺の陽キャに対する不満は日々増えていく。

まずうるさい。

もう少し静かにしてくれ。

次にうるさい。

そしてうるさい。

俺は今新しい薬品をどうやって作るか考えてるんだからもう少し静かにしてほしい。

だがこれでも何かしらの成績が俺に勝っているのだから馬鹿にはできない。

空気のままその集団とともに同じ教室に入る。

自身の席に座ると隣の席にクラスのアイドルである金切舞(かなきりまい)さんが座る。

入学当初から人気者で俺とは正反対。

すぐに先ほどのギャルヤン集団が周りを囲み楽しそうにおしゃべり。

だからウルセェんだよクソが。

だが席を離れるとあっという間に占領されるので離れるに離れられないのが現状である。

「よう。今日も相変わらず世間に対し僻んでいるのか?」

「るせぇな」

この高校でたった一人まともだと俺が思っている奴が話しかけてくる。

こいつの名前は佐藤鷹幸(さとうたかゆき)

僻んでいると俺に言ったがこいつの方がよほど捻くれていて陰険だ。

昔いじめにあったらしく主犯とそのお友達をばれないように仲良く葬った(社会的に)らしい。

ネットで晒したとか。

こういう奴が一番タチ悪いのだ。

「おい少し退いてくんねぇ?邪魔だからさぁ」

「まじそれな。陰キャきもすぎW」

あんだとこら?

こっちからしたらお前らの方が気持ち悪いわ。

佐藤の奴が携帯取り出した。

あ、お前ら終わったな。

カメラのシャッターが切られる。

「あ?何撮ってんの?気持ち悪」

佐藤は既にツイ⚪︎ターを開いてツ◯ートし、イン◯タのアカウントの特定を始めた。

早く謝っとけ。

精神的に死ぬぞ。

このご時世インスタを特定されたら終わりだからな。

「やめてあげて。彼らは悪くない」

「でもよ〜」

「人を強引にどけて座ろうとする人と私は仲良くしたくないわ」

「舞ちゃんがそう言うなら、、、」

まさかの金切さんが止めてくれた。

見直したよ金切さん。

どうやら君はまともだったらしい。

佐藤は満足したのか特定をやめツイー◯を消した。

よかったな。

命拾いしたぞお前ら。

そのあともギャルヤン共はうるさかったがあまり気にならなかった。

この恩はいずれ返そう金切さん。



数日後、この俺、薬原大雅(くすりはらたいが)が死ぬとは思っていなかったのは確かだ。








雨が降る道を傘をさしながら同じ制服を着た制服をきた数名と共に私は歩く。

どうして私は生き残ったんだろう。

そう思いながら。

いつもの時間、いつもの通学路、、

にはならなかった。

運転手が飲酒で眠った車が登校中に私たちに突っ込んできた。

そのことに気がついたのは肩に衝撃を感じてからだった。

一回も関わったことの無いいつも暗い男子生徒。

そんな印象しか薬原さんにはなかった。

だが彼は私たちをかばって死んだ。

今日は薬原さんの葬式だった。

空は黒く昼だというのに太陽も見えない。

「落ち込まないで金切さん。彼は幸せだと思うよ」や「彼もあなたを守れて本望だと思うよ」とかなんだか言われたけどそんなことはないはずだ。

薬原さんはいつも私の周りにいた人のことを煩わしそうに見ていた。

何が幸せだ。

一度も話したこともない人のせいで死んで何が幸せだ。

何が守れて本望だ。

彼だって夢があったはずだ。

それを私一人のせいで踏みにじられて何が本望だ。

携帯が鳴る。

LINEが来たようで送ってきたのは薬原さんの友達である佐藤鷹幸さんだ。

『どうして薬原は貴方を庇ったんですか?』

わかるわけないじゃない。

そう叫びたかった。

実際分からない。

どうしてあの時私たちを助けたのかわからない。

葬式の時クラスの男子達は泣いていた。

でもあれは薬原さんに対してのものではなく薬原さんが庇った私が無事でいたことへの涙だということに気づくのにそう時間はかからなかった。

『わかりません』

         『質問を変えます。どうして貴方達を助けたと思いますか?』

『わかりません』

                   『そうですか。変なことを聞きました』

『大丈夫ですよ』


既読スルー。

当然だと思う。

友達を私に殺されたも同然なのだから。

確かに男が飲酒運転をしなかったらあの時彼は死ななかったかもしれない。

だが私たちが話に夢中にならず車に気づいていれば彼が死ななかったのも事実だ。

「どうしたの金切さん?」

「大丈夫?」

「あんなの見せられた後じゃ気分が悪いよね」

「ばっか!」

「あ、ご、ごめんなさい!!」

ほらまただ。

この子達は薬原くんに助けられたのに彼に感謝もしていない。

でもそういう問題ではない。

私はどうすればいいんだろう。

傘が強風にあおられて舞っていく。

「あ、、、、」

大粒の雨が私を責めるように打ち付け冷たさが私を冷静にさせていく。

彼に恩返しは出来ない。

彼はもういないから。

「金切さん!早く入って!」

「いい」

「でも風邪ひいちゃうよ?」

「いいって言ってるでしょ!!」

思わず強く言ってしまった。

彼女は私を心配してくれただけなのに。

「う、うん。風邪に注意してね。また学校で」

「じゃ、じゃあね」

「バイバーイ」

ぎこちなく彼女達は帰っていった。

そういえばなんで彼のカバンの中には数種類の薬品が入っていたのだろう。

薬品といっても眠◯打破みたいなやつとかばっかりだったらしいけど。

薬剤師、目指してみようかな?


金切舞が研究者となる大きなきっかけは薬原大雅であった。




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