神滅神
五柱の神が五つの椅子に座り各々を見つめている。
最初に口を開いたのはアスクだった。
「そうだな。まず質問をしよう。俺の父親、ルークスは一体何者だったんだ?」
「この星を滅せる力を持った『聖魔竜』別名『天災竜』よ」
「ではその息子である俺は一体なんだ?」
「この宇宙を壊せる力を持った『吸血竜』別名『神災竜』」
「成る程、まああまり長ったらしい話をするつもりはない。簡単に言うと俺は数個の神性を持っている」
「私のようにですか?」
「その通りだロリ女神」
「だから酷くないですか?」
「それは置いておいてだ、俺は神創・神壊・神薬・神毒の神性があった」
「神力を作り出す神創、神力を壊す神壊、魂すら治す神薬、魂すら殺す神毒。まるでアヌ様のようね」
「私は少し違うぞ」
「それはそうとしてなぜ過去形なのじゃ?」
「その四つが統合され基盤となり結晶と悪の神性が複合され神を堕とす、つまり神格を消滅させた時点で俺の神性に変化が生じた」
「まあよくある話ね。水と冷の神性の神が氷の神になることもあるし」
「して、お主の神性は?」
「神滅、宇宙を壊すのではなく完全に消滅させることができる神性だ」
最高位四柱は目を見開いて『神滅神』アスクを見つめる。
「複数の神級スキルの権能が混ざり合ったことで四つの神性が生まれそれを基盤にして神を滅する力を得たというのですか?」
「恐らくな。最初は神災神だったがスキルの権能により神壊神へ、そして結晶神を堕としたことによって神滅神へと変わった」
「それで神滅神アスク。お主はこれからどうする気じゃ?」
「そうだな。お前らが戦闘に夢中で気づいていないことが一つある。それに気づけたら教えてやる」
最高位神達の意識がこの星の全てとリンクしアスクに言われた変わった事を探る、
そしてそれはすぐに見つかった。
「世界の記憶、いえ世界そのものを改変させたのですね?貴方という存在を初めから人類の敵として」
「その通りだ」
「なぜ世界を改変した!」
「エンリル!落ち着きなさい」
「ぬぅ」
「人や弱いものは利用される。ルークスのおかげでそのことがよくわかった。利用されないためなら利用する側に回ればいい。支配されないためなら支配する側に回ればいい。違うか?同種族や家族で利用し利用される関係があるのは力が平等ではないからだ」
「それで、あなたは何をするつもりなの?」
「エシュタル。お前は俺に魔王になれって言ったな」
「言いましたけど、、、」
「つまりそういうことだ。利用や支配は圧倒的な力の前では無意味になる。弱者同士の利用や支配をなくすには強大な敵が必要になる。俺が魔王になり人や聖族の敵となることで世界を平等にする」
「っ!?それをしてどうするつもりですか!そんなの多くの犠牲が生まれるだけです!貴方がやろうとしていることは間違っている!」
「どうしてそう言い切れる?」
「っ!?それは!」
「エシュタル、やめなさい。彼の言うことはあっている」
始祖神アヌが立ち上がる。
「貴方の言い分を認めましょう。もしそれが成功すればよし。できなかったらそれはそれでもう一度世界を改変しなさい」
「アヌ様!?」
「エンリル、エシュタル落ち着きなさい」
「エア様もそういう考えに至ったのですか!?おかしいです!」
「現時点で一番の解決策であることは認めなければなりません。エシュタル、勇者ネルを転生させなさい」
「、、分かりました」
「それで一つ質問があるのだけれど?」
水神エアがアスクをじっと見つめる。
「どうやって世界を改変したの?」
「簡単なことだ。俺の仲間に何も教えずやらせた」
「なるほどね。わかったわ」
エシュタルが転生の技を始める。
神力が高まり一つの門が発生する。
門からは白い空間が見えネルの魂が霧散しそこに吸い込まれていく。
「彼女がいつ転生するのかはわかりません。ですが私たちに匹敵するような力を得た貴方なら寿命はありません。会えることを祈っています」
「まあ多少の不満はあるが何かあれば神界に来い。少し訓練をつけてやるぞ」
「お断りだ」
「エンリルは怖がられているからな上位神あたりに」
「アヌ様!?初耳ですぞ!」
「またいずれ会おう」
四柱は神界に戻っていった。
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ある国の歴史書は伝える
かつて『始まりの勇者』ネルと『原初の魔王』アスクが戦った
その力は大地を揺るがし大陸の生命を滅ぼし世界を震撼させた
戦いから三日後黒い大きな八咫烏が勇者ネルの遺体を黒い棺に入れカネル王国に持ってきたという
人類は聖族と手を組み魔族を滅ぼすべく立ち上がった
新たに魔王が三体生まれそれに殉ずるように次々と魔王が誕生した
また人間や聖族にも勇者が誕生し魔王を滅ぼしていった
だが『原初』と『三魔』と呼ばれる古い魔王は誰にも倒すことができずその四魔王は強大な力を持っていた
その頃には最初の勇者と魔王の戦いから1000年が経過していた
ある時、ある国の大魔導士が異界から勇者を呼び寄せることを決意した
長年の研究の末、大魔導士は異界の勇者を呼び寄せた
そして、、、、、
彼らは出会った
これでゲロードール大陸編は終わりです。
これからも薬品好きの陰キャラは異世界へと転生する〜やっぱり毒とかいいよね〜をよろしくお願いします!




