三人の少女
危なかった。
反応が遅れていなければ死んでいるところだった。
異界から時空を振り切り飛び出してきた魔物の拳によって左腕思って行かれた。
意識が飛びそうなほどの激痛が身体中を駆け巡る。
痛覚無効があるにもかかわらず。
神級再生で再生させる。
「イ、、タイ、、オマエ、、ユルサナイ」
「なんで生きてんだよ。確実に殺せる手段だったはずなのにな。」
「オレ、、シナナイ、、オマエ、、シヌ」
奴は先程より明らかに速い速度で迫ってくる。
左腕がないためバランスが取れない。
神級再生で再生させているもののやけに遅い。
完全に戻るまで30分はかかる。
その間魔物の攻撃を避けきれる自信が無い。
片手で死万刀を持ち上げるのはかなり辛い。
魔物の体には未だに魔剣と魔刀が刺さっていた。
魔物は俺のトップスピードをはるかに上回る速度で立ち回る。
武具一体化を使い両腕両足黒色の厚い鱗に覆われ、関節や所々に刃のような物ができる。
拳で魔物を殴り刃で肉を断ち切る。
が、左腕と格闘系スキルもない俺ではかなり部が悪かった。
魔物の蹴りが腹にめり込む。
内臓や骨が壊れる音がして一瞬にして視界から魔物が見えなくなった。
背中に衝撃を感じ石の破片が体に刺さる。
どうやら壁の端まで吹き飛んだようだ。
「で、たらめ、、すぎだろぉ」
ふと、左腕の感覚があることに気づく。
戦っているうちに30分も経過していたようだ。
武具一体化を外し死万刀を地面にさす。
蘇生薬を飲み回復系スキルを全ては発動して
武具神化・身体神化・意識速度神化・視覚神化・絶対防御をもう一回発動させる。
吸血化と竜人化を発動して空を飛ぶ。
俺が上、魔物が下。
双方の方向に双方が全力で進む。
魔物は手に真っ赤な玉を握っていた。
その玉は俺の前で光り始め、、、、、
そこからは一方的なものだった。
魔物は自らの血を媒体として彼が発生させた反物質を眼の前で指向性を持たせ爆発させた。
無事なわけがなく顔の半分が吹き飛んでいた。
しかし彼は生きていた。
神級再生でどうにかしているのだろう、不死身と言っていいほどだった。
だが、そんな状態でまともに戦えるはずもなかった。
魔物は何回も、殴り、蹴り、引きちぎった。
精神が壊れてもおかしくなかっただろう。
だが彼はそれを耐えた。
力加減を間違え魔物は彼を端まで吹き飛ばした。
その瞬間でスキルをフル動員し彼は完全に回復した。
ただ依頼をこなすという目的だけでここまでしているわけじゃないのだろう。
この魔物は彼に執着している。
彼がここから出れば魔物も外に出る。
そうなると地上の生命は蹂躙され彼と共に旅をしているものはおろか彼の学友までもが死ぬだろう。
それを彼はわかっている。
彼は頑張った。
これ以上ないくらいに。
だが、世界の枠を超えた生命体である魔物には敵わなかった。
だが彼の中に一つの兆しが見えた。
その瞬間、彼は魔物に突っ込んでいった。
彼は以前の速度の2分の一の速度だった。
そんな彼を見て魔物は余裕を見せた。
彼は魔物に刺さっていた魔剣と魔刀に己の魔力を流し操作し始めた。
現在彼は3本の刀と1本の剣で応戦している。
彼のスキルで生み出された大太刀と称号スキルの魔剣と魔刀。
そしてウルツァイトソード。
彼のウルツァイトソードは銀色のようだ。
彼は魔剣と魔刀の柄を合わせて魔力で糸と矢を作り出し弓矢にした。
その速度は常人では知覚もできないだろう。
が、魔物はそんな攻撃をたやすく弾く。
弓で攻撃している彼は大太刀とウルツァイトソードを持っていない。
それはなぜか?
矢の一つが魔物に当たる直前に彼に成る。
どうやら偽装していたようだ。
彼のスキルを全て使った斬撃が魔物の首を跳ねる。
これで終わりではない。
何故ならこの魔物は
魔獣という名の私たちと同じく生命の柵を越えた存在・《神》なのだから、、、
首をはねた。
そこまでは良かった。
はねた首がしゃべったのだ。
『ワレ、、ハ、、フシナ、、リ』
その瞬間、首から体が再生され体から首が再生された。
よって魔物が2体になった。
弓の偽装はもう使えない。
絶望的状況。
その時、魔物の片方に“俺が昔作った”刀と真っ赤な刀と最近見慣れた槍が突き刺さった。
「久しぶり、アスク。」
「足手まといかもしれませんが来ました!」
「なにあの化け物!?」
彼女らは言った。
「「「行くよ!アスク!」」」




