いよいよ転生
俺が転生する事が決まり、勇者と魔王が共同で準備を進める中....ってかなんで勇者と魔王が共同で準備してんだよやっぱり仲良いだろ。
今俺の目の前では魔法陣的な物が作られている、勇者と魔王からなんかオーラみたいな物が放出されている あれが魔力ってものらしい、
魔力は勇者達が居た世界では空気みたいな物らしい、世界のありとあらゆる物に魔力は宿っているとか、もちろん魔法だってある
簡単に説明すると、
基本となる火、水、土、木、雷、風の6属性、使い手の少ない光、闇の2属性、それらの上位属性の、火炎
大海、大地、樹木、豪雷、暴風、光の上位属性の聖光、闇の上位属性の暗闇、そしてほとんど使い手の居ない精霊魔法なんて物や、
属性同士を合わせた複合属性などもあるらしい
魔法についてはこれくらいにして、次は異世界の状況について、
今、向こうでは魔王の仇打ちを掲げる魔族達と、それを迎え撃つ人類の全面戦争が行われているらしい、それ以外に魔獣もいるらしいが、別に魔族の味方って訳では無く、魔族から見ても人類から見ても唯の害獣らしい、後は竜族もいるらしいが基本的には自分達の住処からは出て来ないらしい
人類サイドには人間、エルフ、獣人、ドワーフなどの種族がいて、魔族サイドには魔族、ダークエルフ、劣竜族などがいる、劣竜族とはリザードマンの事だな、竜族とは別物らしい
ところで、なんで俺が転生者に選ばれたんだ?
適当に魂を連れて来れば良かったんじゃないか?
「おい、なんで俺を転生者に選んだんだ?」
勇者と魔王に聞いてみる
「うーん、君の魔力は僕に匹敵するし、何より死因が女の子を庇ってだからぴったりだと思ったんだよ」
「儂の魔力に匹敵するし、魔族は実力主義じゃからな」
えっ?俺に魔力なんてあんのか?それに勇者と魔王に匹敵するって
「冗談だろ、俺唯の学生だったんだぜ、それなのにそんな魔力ある訳が...」
「いいかい、僕達は今世界の輪廻から外れた場所にいる、そこにいるには魔力が必要なんだ、いる事さえ難しいのにこうやって会話までできるって事は、僕達と同じ量の魔力があるって事なんだ」
「な、なるほど」
「そうこうしている間に準備が出来たぞ」
勇者と話している間に魔王は準備を続けてくれていたらしい
「なぁ、向こうには俺一人でいくのか」
いきなり異世界に一人はちょっとな
僕
「 がついていってやろう」
儂
「僕が先だ」「いいや儂だ」「僕だ」「儂だ」
「僕」「儂」「僕だと言っているだろう?」
「儂だと言っているだろう」
「「なんだ、やんのか貴様」」
「なんでそこで喧嘩してんだよ!!二人で来ればいいだろ」
二人一緒に来ればいいだろ、なんで喧嘩ばっかなんだよ
「いや、それは出来ん」
「えっなんでだ?」
「なんでって君の意識の中に一緒にいるから二人も居たら脳が耐えられないだろ」
「つまり、俺の意識の中にどっちかが入るってことか?」
「そうだよ」「そうじゃ」
「嫌だよそんなの」
「「えっ?」」
「えっ」ってそりゃ自分の意識の中に他人がいるのは気持ち悪そうだからな
「別の方法はないのか?」
「あるにはあるが」
「どんな方法だ?」
「儂らが違う生き物になり転生すると言う方法じゃが」
「違う生き物になるのはちょっと」
「文句を言うな、俺を魔王か勇者にしなきゃならないんだろう」
「そこを突くとは....はぁ儂はもう構わん」
「僕もいいよべつに」
「じぁあ、犬で」
「はぁ!?犬は無いじゃろ犬は」
「流石に犬はな」
「えーー、じぁあ狼は?」
「まぁーそれなら」「異論は無い」
この時点で勇者と魔王は狼に転生する事が決まりましたー
ちなみに元の身体には、転生出来ないらしい
「儂の転生先が決まったところで儂らの力を渡しておこう」
「僕のもね」
そう言って二人から魔力が流れ込んでくる
「凄いな」
身体中 (身体と言っても身体は無いが)に力がみなぎる
「それじゃあ、ここに来てくれ」
勇者に誘導され、俺は魔法陣の中心に立った
「じぁあ、そろそろ始めよう、ついたら少し待って居てくれ僕らもすぐに行くよ」
「あぁ、わかった」
そして、魔法陣に魔力が込められ、俺の視界は真っ白に染まった